『秋の落ちキス』を釣りたいのであります! 

サーフや防波堤から気軽にできて、釣れた魚は美味しい! そうキス釣りにチャレンジしてみませんか。しかもこれからの季節、水温が下がってくる時期ですので、それに備えてキスのコンディションもよくなります!

●文:いちまる小野山

本命は『キス』だが、いろんな食べれる魚が釣れておもしろい!

キス釣りは砂浜から長い竿を使い、距離が飛ばせないと釣れないと思われがち。実はキスは季節や状況によっては波打ち際に集まり簡単に釣ることが出来る。そんなキス釣りについて魅力と釣り方を伝えていきたい。

初めてする釣りは釣れないともう行かないことが多いと思う。そんな中、手軽に行えて高確率で釣れるのがキス釣りだ。群れで泳いでいるため、針は何本か使用する。つけた針の数だけキスが付いてくるってくるのもキス釣りの魅力。また、キス以外の外道も高確率で釣れる。

ヒイラギやメゴチなど釣り場によっては色んな魚が釣れる。また、キスより大きなヒラメやマゴチ、マダイやカンパチなども釣れることがある。もちろん持ち帰って調理すれば食べられる魚も多い。釣って捌いて調理して美味しくいただく。これもまたキス釣りの魅力だ。一人で行くのはもちろん楽しいが、家族や友達を誘ってワイワイ。知らない魚が釣れた時は調べて魚種を確認するのもまた楽しい。

キス釣りに使うタックルはどうするの?

まず初めに用意するのは竿とリールだが、今年4月にがまかつからスマートサーフ3m、2本継ぎが発売された。

コンセプトは投げ釣りをもっと手軽にもっと自由に。ルアーは投げたことがあるが投げ釣りをやったことがない人におすすめ。竿が3mと短く、細い為軽く、ごつい投げ竿のイメージが変わるだろう。それでいて飛距離が出るので幅広くキスが狙える。

また、子供と一緒に投げ釣りを楽しむには、がまかつ うきまろッド&リール スピニングタイプ2.4mがおすすめ。大人用のリールもできれば投げ用のリールがおすすめ、スプールが大きくドラグが付いていないのが特徴。リールが違うだけでも飛距離は各段にアップする。

おすすめのリールは投げ釣り用の機種。シマノのスーパーエアロ スピンジョイが推し。既存のリールで代替したい場合は3000番クラスを活用しよう。

リールに巻くラインはPEがおすすめ。PEはナイロンに比べて伸びが少なくアタリが格段に取りやすくなる。慣れてくるとキスのアタリか外道か、また何匹付いているかわかってくる。ラインを細くすればするほど飛距離は伸びるがトラブルも多い為、0.6号がおすすめ。

通常0.6号だと投げた時にラインが指のところで切れる為、力糸を付けるのが一般的。ゴーセンテクミーテーパー砂紋0.6号なら力糸がラインについているため、リールに巻き替えるだけですぐに使用できる。

リールのキャパにより、巻ける量が変わるため、今スプールに巻いてあるラインを全部抜いて入れようとすると失敗する恐れがあるので釣具店で購入し巻き替えてもらうのが安心。

次におもりだが、おもりは竿の硬さにより使える号数が決まっているので確認してもらいたい。おもりが軽いと飛ばないが、手前に魚がいる場合は軽い方がアタリが出やすい。また、流れが速い時にはおもりを重くして流されないようにするほか、わざと軽めにして潮の流れに流してキスのいるポイントまで連れて行ってもらうテクニックまである。

号数にとらわれず色々なパターンを持っておくと良いだろう。固定の天秤はかかりやすいがアタリが分かりにくい事がある。

一方、おもりと天秤が分かれているものはアタリが出やすいが魚が針に掛からない(乗らない)事もある。鉛だけでなく、木おもりやウレタンおもりなど様々あるので色々試してもらいたい。ジェット天秤はリールを巻くと浮くため、活性が高い時に使用を勧める。おもりをしっかりと底に着けて引っ張り、海の中の地形を感じながら頭に地形を描いていく。

少しおもりが重くなるところが「カケアガリ」。海の中には潮の影響で掘れた部分がありここを中心に攻めていく。一度アタリが来たら巻き上げて魚種を確認。キスだったら同じところをもう一度攻める。今度はアタリが来ても上げずに連掛けを狙おう。

攻め方は2種類、竿を動かして動かした分だけリールを巻いてテンションをかけていく方法と竿は動かさずリールをゆっくりと回転させる方法。イメージとしては、アリさんが歩くスピードくらい。キスの活性によりスピードを変えていく。

続いて仕掛けだが、がまかつ競技キスSP 50本仕掛け 極小金ビーズ 4号。使いたい針の本数でカットして使うのだが、ラインサルカンを結ぶ必要があるので結び方を覚えてもらいたい。

また、おもりから一番目の針まで1メートルくらい砂ずりを付けるとおもりによる警戒心が薄れ釣れやすくなる。

また、子供用はおもりと仕掛けがセットになった『がまかつ うきまろちょい投げ仕掛け』がおすすめ。

次に餌だが、地方により呼び方が違う。赤イソメ、ジャリメ、砂虫、イシゴカイ、イワデコ…。これはほとんど同じ餌のことを指す。頭をちぎって針を刺して、針先が出た状態にして真っすぐにする。針から出た分が1センチくらいが基準。

活性が低い場合は餌を大きくしないと餌を見つけてくれない。状況に合わせて餌の大きさを変えていく。

昨日は釣れたのに今日は釣れないということもしばしあるが、「キス釣りは足で釣れ」と言われるように場所がとても重要。潮の満ち引きを考えなるべく深いところで投げてみる。釣れなければ移動。隣が釣れていても自分は釣れない。そんな時は移動しキスのいる場所で連掛けを楽しんでいただきたい。

小野山 太(オノヤマ・フトシ)

1981年4月生まれ 44歳 福岡県出身、18歳で東海大学海洋学部(静岡県)で魚の勉強をしながら釣魚部に入部、部活の先輩から投げ釣りに誘われて、静岡県投釣連盟の大会に参加したりメーカーの大会に参加、現在投釣り暦26年、富士サーフ所属、静岡県投釣連盟会長を務める。ゴーセン フィールドスタッフ、 がまかつ フィールドテスター。

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