
日本最高傑作と名高い藤田京弥さん渾身のスイムベイト『ヴィヴィダス(ジャッカル)』。そのこだわりと、使いこなすための心得を藤田さんに語っていただこう。
●文:ルアマガプラス編集部
profile
藤田京弥(ふじた・きょうや)
JBトップ50を史上最年少で制し、若くして陸王の栄光も戴冠。 岸釣りボート釣り問わず、すべてのバスフィッシングに精通する“日本最高傑作”。現在の主戦場・B.A.S.S.バスマスター エリートシリーズでもその実力をいかんなく発揮している。類まれなるスイムベイトフェチで、監修した「ヴィヴィダス」がついにリリースされている。戦いの神・毘沙門天の化身とも呼べる藤田さん渾身のスイムベイトの実力とは!?
固定概念に捉われずペットの散歩を楽しむように
ヴィヴィダス(ジャッカル)
●全長:145mm
●重さ:約51g
●タイプ:フローティング
●フック:#2
最高傑作が作った最高傑作
藤田さんも愛用していたハドルトラウトの性能をさらに高みへと昇華させた、最高傑作と呼ぶにふさわしいスイムベイト。従来、フローティングタイプのスイムベイトには硬質の浮力体を内蔵していることが多かったが、ボディ素材を追求。硬質素材のコアをいれることなく高い浮力を確保している。これにより、圧倒的な柔らかさを獲得。生命感のある、生き生きとしたアクションを生み出すことに成功している。細かい部分まで藤田さんのこだわりが反映されており、例えばフック位置は従来のスイムベイトに比べて後方に位置しており、よりフッキング率を高めている。
こだわりのアイはこれまでにない、リアルプリント製。藤田さんのアイデアをもとに、本物の渓流魚の目をベースに作成されている。当初はリアルカラー(RTカラー)のみへの採用予定だったが、その完成度の高さに通常カラーの2色にも採用されることになったという。不採用の2色はどうしてもリアルプリントアイが似合わなかったとのこと。
ハドルトラウト6(ハドルストン)
藤田さんのかつての相棒
誰もが認めるスイムベイトの傑作。いわく、謎に包まれたその素材感に秘密があるらしい。藤田さん自身も小学生のころから長年愛用していたが、いくつかあった改善点をクリアして、ついにヴィヴィダスを生み出すに至っている。
タックルボックスを覗いて目が合ったら
生粋のトーナメンターである藤田さんももちろん、ビッグベイトを使う。中でも自身プロデュースの『ヴィヴィダス』には絶大な信頼を寄せる。
「生命感のある、柔らかい動きが出せるように突き詰めました。そのために、浮力体をいれずに素材そのものに浮力を持たせています。そしてテールパワーが強いので、まるで生きているかのように頭を振るし、ジャークさせてもしっかりとブレーキがかかってくれます」
それではそんなヴィヴィダスはどのようにして使えばいいのだろうか?
「難しく考えず、投げたいときに投げてください。自分は『ヴィヴィダス』のことをペットみたいに考えていて、投げるというのは散歩をさせるのと同義なんです。タックルボックスを覗いて、目が合ったら投げてあげてください。逆に皆さん、セオリーとかに縛られすぎだと思うんです。SNSが未発達の頃って、もっと自由に釣りをしていましたよね。最近は固定概念に捉われすぎていると思うんです」
逆に言えば、それほどまでにヴィヴィダスは潜在能力が高いということ。
「バスを寄せる力が強いですし、食わせる能力も高い。エビとか小魚を食べている魚でも釣れちゃいます。サイズも35cmとかなら平気で釣れる。いつでもどこでも釣れる可能性があるルアーってあると思うんですけど、ヴィヴィダスはまさにそうですよ」
しかし使う前にひとつ、守るべきことがあるのだという。
「買ったままの状態だとフローティングなので、ジャストサスペンドか、それより少し沈むくらいにネイルシンカーで調整してほしいんです。ただし、その際には丁寧かつ慎重に、妥協せずに調整してください。特に水中姿勢。完全に水平をとれているのが重要です。そのために釣り場やお風呂場など、すぐにルアーを水に入れられる状態でネイルシンカーを刺して調整してください。もっと言えば、水槽を使って真横から確かめながらでもいいくらいです。0.1g単位で姿勢が変わることもあるので、スルーネイルマイクロを使うのがおススメです」
準備に確かに手間はかかるかもしれない。しかしだからこそ、藤田さんが「ペット」と呼ぶように愛着も湧くし、ルアーそのものへの解像度も高まっていくのだ。それではしっかりとセッティングが決まれば次は泳がし方だ。
「基本的にはストレートリトリーブでいいと思います。いい速度になると、頭を軽やかに振ってくれますから、その動きを邪魔しないように引いてあげてください。犬の散歩と一緒ですね。また、ネイルシンカーによるバランス調整がしっかりとできていれば、かなり速いスピードでもまっすぐに泳がせられます。それを利用して、バラムみたいな高速巻きや、ジャークベイトのような連続ジャークで使ったりもしますね」
つい基礎基本や、型にはまってしまいがちだが、よくよく考えてみれば相手は自然。柔軟な発想で釣りをすることもたまには思い出したい。ヴィヴィダスは、そんなアングラーを快く受け入れてくれるポテンシャルを秘めているのだ。
ヴィヴィダスは「ペット」!?
散歩感覚でいつでもどこでも投げるべし!
「特にいつどこで投げる、という決まりがヴィヴィダスにはありません。実際自分もどこでも投げますし、いつでも使います。散歩させたいな、って思ったら投げるんです。世の中のセオリーは関係ないと思っていいです。でもあえてもう少しだけ詳しく説明すると、ヴィヴィダスは明らかにバスを反応させる力が強い。バスのサイズも問いません。バスからの反応を見たければ、まずは見えるレンジをゆっくりと巻いてみてください」
ヴィヴィダスと仲良くなるための極意
・ウエイトチューニングは妥協なく徹底的に行いましょう。
・固定概念に縛られることなく、ヴィヴィダスを信じてあらゆる場所を散歩させましょう。
・散歩の際は無理に引っ張らず、生き生きと泳ぐように巻いてあげましょう。
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