バスが釣りにくいからこそビッグベイトのパワーが活きる!『初手ビッグベイト』の考え方

バスが釣りにくいからこそビッグベイトのパワーが活きる!『初手ビッグベイト』の考え方

「これで釣りたい」と、数多くの人を魅了する「ビッグベイト」と呼ばれるジャンルのルアーだが、ついつい投げるだけで満足してしまってはいないだろうか? ビッグベイトも多分に漏れず、あくまでもバスを「釣るため」のルアー。無意味にやたらめったら投げるのではなく、釣れるための使い方が確かに存在する。そこで今回は、ビッグベイトでの強さを信じ、戦略の要として使いこなす赤松拓磨さんにお話をうかがった。

●文:ルアマガプラス編集部

profile

赤松拓磨(あかまつ・たくま)
がまかつ・ラグゼブランドの若きルアーデザイナー。ビッグベイトの歴史にも明るく、その知見をルアー開発に活かしている。自身の釣りスタイルもビッグベイトが主体のオカッパリスタイルで、ビッグバスを狙い撃つ。大黒天の打ち出の小槌がごとく、バスが湧いてくるラフィン300を基準に据えた戦略を教えてくれる。

ラフィン300

●全長:320mm
●重さ:250g

巨大だが操作感抜群の次世代ジャイアントベイト
オリジナルモデルともいうべき「ラフィン170」のコンセプトを踏襲したジャイアントベイト。その巨体とは裏腹に、高い操作感でピンスポットアプローチも得意とする傑作。リップレスだが体高もあり、水を押す力も非常にパワフル。2種類のテールが付属しており、使い分けることでアピールの質を変えることも可能。

「初手」ビッグベイト戦略

ルアーパワーを圧倒的な武器に変えて

ビッグベイトの持つ圧倒的なルアーパワーを戦略に組み込んでいるのが、ラグゼのルアーデザイナー・赤松拓磨さん。それは現在のフィールド状況から考えても必然なのだという。

「昔に比べて今はバスも少なくなり、いるバスもルアーへの反応が悪くなってきています。それこそビッグベイトであっても、生半可なサイズ感では寄せることもできないでしょうね」

赤松さんの考えるビッグベイトの標準サイズは250mmだ。

「ビッグベイトを誰もが投げる時代になってきたので、今の時代にかつてのようなルアーパワーをビッグベイトに求めるのならこのくらいのサイズは必要になりますよ。別にバスはビッグベイトをエサだと思って食ってくるわけでもないと思うので、デカくたって大丈夫です。むしろ水押を強くして、バスに不快感を与えたいですよね」

だからこそ、赤松さんはまずラフィン300から釣りを始める。

「そこにいる魚に対して、強烈なインパクトを与えられる圧倒的なパワーがラフィン300にはあります。このサイズでも食うときは食います。でも食わなくてもいい。魚がどう反応するのか? どんな要素を求めているのか? それを探るための300でもあるわけです」

実際、どんな思考のもとで300を使うのか。

「300を投げる。反応してくれるならまずは300を投げ続けます。追ってくるのなら、何か食わせるための要素が足りていないはず。キャストコースなのか、ルアーの見せ方なのか。それを考えて色々試します。もし300を速く動かして反応するのであれば、大きいものが速く動くことに対して興味を持っていると考えられるので、ラフィン250を使います。一方で、ラフィン300の着水で逃げたり、いくら投げてもバスからの反応がなかったとします。そんな時はボリューム感を嫌っている可能性を考慮して、ラフィン170を投げてみます。170はもはやミノーみたいな印象もありますが、ボディ側面でしっかりと水を押せるビッグベイトです」

バスからの反応を見られるからこそわかることがある。ビッグベイトの持つパワーは、戦略を組み立てる際にも活用できるのだ。

ラフィン300からスタートする赤松さんの釣り。そこから得られた情報を頼りに、フローチャート的に釣りを展開していく。一見すると豪快に見えるスタイルだが、クールな思考が必要となる。実に赤松さんらしい釣りといえるだろう。

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