なぜデプスのルアーはでかいのか?

なぜデプスのルアーはでかいのか?

世界に知られるデカバスハンティングブランド『デプス』。当然ながらビッグベイトの種類は豊富、かつ名作揃いだ。定番の逸品からジャンルを切り拓いた異端児まで、奥村和正とデプススタッフたちが徹底解説する!

●文:ルアマガプラス編集部

奧村和正とデプススタッフによる完全解説

profile

奥村和正(おくむら・かずまさ)
デプス創業者にしてルアーデザイナーであり、ブランドを象徴するデカバスハンター。2004年のサイレントキラー以降、数々の名作ビッグベイトを世に送り出してきた。ホームレイクは琵琶湖と池原ダム。京都府出身。

profile

山田祐五(やまだ・ゆうご)
琵琶湖・湖北エリアを根城にする孤高のビッグバスガイド。スライドスイマー250を「ジャークベイト」と呼び、普通のルアーの如く使いこなす。今回のメンバーで最もジャイアント系を投げる男。岐阜県出身。

林陸功(はやし・りく)
18歳で琵琶湖ガイドデビューし、あっという間に予約の取れない人気ガイドへと成長した若手実力派。昨年はMUTAクラシックも制覇した。栗田学さんを師と仰ぐ。滋賀県出身。

松下雅幸(まつした・まさゆき)
人気ガイドを経て、アメリカのトーナメントに挑戦。エリートツアープロにまで登り詰めた。今年はバス・オブ・ジャパンに参戦し、旧吉野川戦で優勝。愛知県出身。

安江勇斗(やすえ・ゆうと)
単身霞ヶ浦へと移住し、漁師のアルバイトをしながらトーナメントに参戦していた。2023年よりJBトップ50に昇格し、ルーキーイヤーながら霞ヶ浦戦で優勝。今年は野村ダム戦で準優勝。愛知県出身。

西山英司(にしやま・えいじ)
中国地方のため池をベースに活躍。オカッパリでのストロングスタイルの体現者として知られ、ビッグベイトも得意とする。ベコンクローの開発者でもある。広島県出身。

川崎了(かわさき・りょう)
現在、琵琶湖のトーナメントシーンにおいて、最強に最も近い男。ミドストやダウンショットなど繊細な釣りを武器としつつ、ビッグベイト、フロッグ、クランクベイトなどストロングな釣りもこなす。大阪府出身。

藤井成(ふじい・なる)
サラリーマンながら、琵琶湖のプロトーナメントに多数出場。魚探を駆使してピンスポットを巧みに撃ち抜くスタイルで、好成績を残し続けている。今年はバサーオールスタークラシックに参戦予定。京都府出身。

冨本タケル(とみもと・たける)
サカマタミドストとカバースキャットのボトムジャークで長期政権を築いた元祖・琵琶湖の艇王。現在はライブ系魚探を使わない、魅力あるバスフィッシングスタイルを模索している。愛知県出身。

トラウトベイトの威力を知って

ビッグベイトということで、まずはこの人にお話を聞かないわけにはいかないだろう。日本におけるでかバスハンティングの伝道師であり、おそらく最も多くのビッグベイトを世に送り出してきた日本人、奥村和正さん。ビッグベイターの日本代表と言っても過言ではない奥村さんに、デプスのビッグベイトについて改めて質問した。

— デプスのルアーのラインナップにはビッグベイトが多いですが、ズバリ、なぜ大きいルアーを作るのでしょうか?

奥村 「まず、ビッグベイトの起源はトラウトベイトです。それは元々、カリフォルニアでゲームフィッシュとして放流されているニジマスを食べてデカくなった10lbオーバーを釣るために、ニジマスそっくりに作られたものでした。1990年代当時、それを俺がロス在住の人に買って送ってもらって、琵琶湖と池原で試したのがきっかけ。なんでそんな大きいルアーを作るん? って聞かれたら、それは威力があるからや」

— 当時のビッグベイトのインパクトがすごかったとは聞きますが…一体どのような威力だったのでしょうか?

奥村「当時はまだビッグベイトの釣りのノウハウはなかった。でも、投げると魚がついて来ちゃう。食う気のない魚まで引っ張ってきてしまう。フロントフックにラインが引っかかってエビの状態でくるくる回っていてもバスが食ってきたからね(笑)。ルアーかもしれない、っていう疑念をまったく持っていなくて、リアルに生き物だと思っていた。『こんな大きいのはルアーじゃない』ってバスが思ってたんじゃないかな。ボートデッキに置いてあるルアーにすらトンビが襲いかかってきていたくらいだから」

後発ながら大ヒットしたサイレントキラー

— 奥村さんがトラウトベイトの威力を目の当たりにしてから、デプス最初のビッグベイトであるサイレントキラーが出るまで5年以上かかったと聞いています。その理由はなぜでしょうか?

奥村「最初にトラウトベイトと出会ったころは、ワーム素材だったり発泡素材+ワーム素材だったりがほとんどで、ハードな使い方をするとすぐに壊れたんだよね。なので、丈夫なヤツを作りたいというのがあった。最初のサイレントキラーやスライドスイマーはワーム素材のような柔らかい波動を出したいけど、でもワーム素材は嫌で、それでソフトシェルで包み込むっていう発想に行き着くまで何年もかかってしまった」

— 柔らかい波動を出せるのに耐久性があり、かつハードベイトのスピード感を出せるサイレントキラー。誕生したのはビッグベイトブーム勃発から3年ほど経った2004年でしたね。

奥村 「ビッグベイトが注目されて、いろいろなメーカーがスイムベイトやビッグベイトを発売したけど、ウチは後発。一番最初にビッグベイトをアメリカから引っ張ってきて、一番最初に世に知らしめたのに、商品化は一番あとだった。でも、それは頭ひとつ抜けたモノを作りたかったから。ワーム素材やウッド素材、あるいはABS素材でやろうと思えばすぐにできたけどね。ちゃんと耐久性があって、かつ丈夫なだけじゃなく、でかい魚を釣るという目標を果たせるモノを…というこだわりをもって頑張っていました」

— その後、デプスはジャイアントベイトの250シリーズや、ギル型ビッグベイトのブルシューターなどで次々と時代を作ってきましたが…これからのビッグベイトはどうなると思いますか?

奥村「新しいメソッドはまたそのうち出てくるかもしれんね。それに対応した、より洗練されたものがこれから出てくるんじゃないかな。でも、まったく今までになかった斬新なモノってなると、そこはわからんな」

フナジュウへ至る経緯と今釣れる理由とは?

— 最近発売された鮒重(フナジュウ)はどんな経緯で生まれたんですか?

奥村 「ことの発端は、池原でデカいフナが、バカデカいバスに囲まれて食われているシーンを見たことだった。口からフナの尻尾を出して、エラからウロコをキラキラ出しながら泳いでいるとんでもないバスがいっぱいいた。フナの形のルアーって必要だよなって思っていた。そしたら、栗田学がデカいヘラブナの模型みたいなのを型取りして、ジョイントのバカデカいルアーを『こういうのを作ってください』って持ってきた。マジかよお前…っていう大きさ(笑)。そんな出来事が全部繋がって、ワーム素材ででっかいフナを作ってみよう、となったね」

— とはいえ、ここまで大きいルアーが必要なんでしょうか…?

奥村「18cmとか20cmのルアーでは、もう飽きてるヤツもいる。もちろんそれでも釣れるけど、食うヤツしか反応しない。食う気のないバスを引っ張ってこれなくなった。単に長さだけでなく、質量のデカいルアーじゃないと魚を引っ張ってこれないのと、あれほどぶっ飛んだサイズのルアーを投げられるタックルが今はある。それで製品化に至ったという側面もある」

デプス最長のモンスター特化ジャイアント ギラギラコウゲキ

山田祐五 Recommend

横っ跳びの距離は史上最大級
「たぶん、横に跳ぶ距離でいえば、ほぼバスルアーで最大級。なので、効くのは魚の動きが速い時期ですよね。ただ巻きで釣れたこともありますが、どちらかというとリーリングジャークで左右に跳ばす系が優秀なので、アフターから11月くらいに効くイメージです」

奥村和正 Recommend 

250クラスに慣れている特大バスへの回答
「ハスを食ってるバスにスラスイ250が最強だった頃、それを見切るバスがとんでもなくデカかった。それを騙したくて、左右の振り幅をもっと大きくした。バスが両目で認識できない、右にスライドしたら右目でしか追えない…という騙し方。アカメでも思いの外優秀なルアーです」

圧倒的な質量でデカバスを寄せ集める横綱ベイト 鮒重/フナジュウ

奥村和正 Recommend

フナ喰いのバスを釣ってください
「一年で狙い撃ちができるタイミングは限られる。ただし、その状況に遭遇したら絶対に釣れるはず。残念ながらテスト期間中に俺はそういう状況に遭遇できなかったんだけどね」

山田祐五 Recommend

低水温期に使いたい
「鮒重の元になった、栗田さんが作っていたふた回りくらいデカいヤツでは釣ったことがあります。鮒重はテーブルターンしやすく、スライド系の左右の動きも出せて小技が利く感じ。僕なら11月下旬から3月くらいまでのマブナが入るような場所のボトムで使いたいですね」

(上)ギラギラコウゲキ
●全長:370mm
●タイプ:フローティング
●重量:330g
●価格:2万5,300円(税込み)
●発売時期:2022年4月

(下)鮒重/フナジュウ
●全長:360mm
●タイプ:フローティング
●重量:2.4ozクラス(約680g)
●価格:2万2,000円(税込み)
●発売時期:2025年5月

静かなること、スナイパーの如し newサイレントキラー250

松下雅幸 Recommend(newサイレントキラー145)

水面直下のフロッグ的に使う
「ボディをソフトシェルが覆っているので、サイズに対して重量感、存在感があるように感じる。ただ巻きでもよく動くしトゥイッチさせてもいいから使いやすい。サイレントキラーはデプスのビッグベイトのなかでは強くしっかり動いてくれるタイプ。使い方はカバー周りでの首振り。ジョイント部分のシェルをカットして、ウェイトをリップの後ろに足すチューンをします。それをサブサーフェスでフロッグの首振り的に使います」

山田祐五 Recommend(newサイレントキラー250)

斜め上へのライズアップが効く
「サイキラ250はライズアップでよく釣ってました。潜らせて水面まで浮かせてっていう使い方。それでしか反応しないときがあるんですよね。結構、斜め上に向かって浮上していきますよ」

奥村和正 Recommend(newサイレントキラー175)

ジョイントのバンパーが筋肉的に動く
「クランクベイトとして使えるビッグベイト。リップのおかげで障害物回避能力が上がるんで、立木とかリップラップにコンタクトさせられる。また、ジョイント部分のソフトシェルをはみ出させて、クッションのように押し戻す、筋肉的な動きを求めたルアーでもある」

ジャイアントベイト時代の覇者 newスライドスイマー250

林陸功 Recommend(newスライドスイマー250)

PEラインを使うのがキモ
「ハスパターンで使います。秋の木浜浚渫跡にハスが溜まる時期に、リーリングジャークで潜らせていって、浚渫跡に当てて食わせる。6mくらい潜っていきますよ。面白い釣りですね。250用リップウェイト(デプス)を足すのですが、あとはPEラインを使うのが重要。フロロだとそこまで潜らせるのは難しいです。6号にリーダー30lbを使っています」

山田祐五 Recommend(newスライドスイマー250)

アクションが可変する特殊系
「スラスイ250はほぼ一年中釣れますね。魚のスピードに合わせて緩急をつけてS字で巻いたり、リーリングジャークをやったり。強さによってジョイント部分のソフトシェルが潰れて折れる角度が変わるので、ほかにはない特殊なルアーだと思います。ジョイントリップレス系の中ではある種の完成系ですね」

奥村和正 Recommend(newスライドスイマー175)

実はスライドスイマーが先だった
「初代スライドスイマーは、実はサイレントキラーよりも先に生まれていた。ただ、リトリーブ抵抗が軽いから、Bカスタムが出た当時と同じく、また『ノー感じで何やってるかわからん』って言われるんじゃないかと思って保留にしていた。今はもうそんなこと言う人はいないけどね。そうしたらジョイクロが出てきて、『なんや、ええんかい!?』って。そんな経緯がある。まあ、いわゆるS字系ですね。ただ、水を切り裂くというか水を顔面で押しながら掻き分けていく…というのがジョイクロとの違いかな」

(上)newサイレントキラー250
●全長:250mm
●重量:5.8oz
●価格:9,900円(税込み)
●発売時期:2016年6月

(下)newスライドスイマー250
●全長:250mm
●タイプ:スローシンキング
●重量:6.2oz
●税込価格:9,900円(税込み)
●発売時期:2015年3月

サイズ比較

高速巻き対応。まさに逃げるウグイ newハイサイダー220

奥村和正 Recommend(newハイサイダー220)

ロクマルを量産したカバークランキングジャイアント
「池原でウグイが追いかけ回されているシーンに遭遇したときに、ズタボロのウグイが俺の船縁まで助けを求めるかのように逃げてきて、船の横に張り付いてきた。初めてウグイをまじまじと見た。思っていたよりも尾ビレが長いな、とかいろいろ感じ取ってね。ハイサイダーをチューニングしてあの動きを再現できないかやってみよう、と開発が始まった。ようやく池原で目に焼き付いたウグイに近い動きを出せたと思ったら、いきなりロクマルが連続で釣れた。立木とかスタンプにガツガツ当ててカバークランキングみたいに引く使い方」

冨本タケル Recommend(newハイサイダー220)

早春のハイサイダースロー巻き
「今年の早春、琵琶湖の大会で使っていました。そこの頃はもうライブスコープを使っていなかったので、広範囲を巻きで使いたかった。それでチョイスしたのがハイサイダー。輪ゴムを第一関節と第三関節に噛ませるチューニングをすると、i字系に近いような弱い動きが出る。水深2mくらいのリップラップや一文字などのシャローで、スローに巻いて使っていました。6月もハスパターンの高速巻きが効くと思いますね」

安江勇斗 Recommend(newハイサイダー145)

汎用性の高い巻き系ビッグベイト
「速巻きに特化したようなルアーですね。でも首振りアクションもそつなくこなして、しっかりと動いてくれる。普通に巻いても食わせられるので、横の動きに反応がいいフィールドで効きやすいです。サイレントキラー、スウィートキラーよりも幅広いシチュエーションで使えます」

ソフトシェルを脱いでもすごかった! スウィートキラー210

奥村和正 Recommend(スウィートキラー)

サイレントキラーのコアにサカマタの…
「サイレントキラーのシェルのない状態、要はコアの部分だけにサカマタシャッドの尻尾を瞬間接着剤でくっつけてっていうのをウチの社員が遊びで作っていた。その動きを水槽で見てみたら『めっちゃイケてるやん』って。もうサイレントキラーのコアの部分のシルエットのまま顔だけ造形して、テールにサカマタシャッドみたいなエラストマーの尻尾を付けただけです」

冨本タケル Recommend(スウィートキラー210)

人類最速の巻きで勝負
「僕が一番よく使うのが初夏のハスパターンのとき。ハスが産卵に来る河口の周り、北湖の東岸と西岸のブレイクなどで高速巻きからのストップ&ゴーですね。スピードは全力です。人間が出せる最高速度で巻いて、止める。僕の場合は5回全開に巻いて止める。止めるのは1~2秒で大丈夫です」

安江勇斗 Recommend(スウィートキラー)

首振り特化型の食べごろサイズ
「サイレントキラー145よりも首振りに特化したモデル。さらに、普通にただ巻きでもいいアクションをするので、広く使えるビッグベイトです。僕の場合、サイズは小さい方(オリジナル)が主力。関東がベースなのと、トーナメントでも使うことを考えると、そのサイズをメインに普段から使い込んでいます。使う場所はブッシュ、アシ周りなど、カバーが濃ければ濃いほど食わせやすい。僕はほぼデッドウォークしかやらない。すごく動かしやすいので初めての人でも扱いやすいですよ」

(上)newハイサイダー220
●全長:220mmボディ
●タイプ:フローティング
●重量:4.8oz
●価格:7,480円(税込み)
●発売時期:2024年4月

(下)スウィートキラー210
●全長:210mm
●タイプ:フローティング
●重量:2.2oz
●価格:4,400円(税込み)
※web会員限定販売

newハイサイダー サイズ比較

スィートキラー サイズ比較

ギル系ビッグベイトの出発点 ブルシューター

林陸功 Recommend(ブルシューター160)

クランクベイトのようにリップラップを巻く
「シャローのロックエリアやリップラップで、春の濁ったときにクランクベイトのようにストップ&ゴーで岩に当てながら使います。クランクベイトよりも釣れますね。沖のウィードをやるときは、チョン、チョン、とショートジャークで左右に首を振らせて使います。ミドストに反応しないバスが飛び出してきますよ」

冨本タケル Recommend(ブルシューター160)

超絶スローミドスト
「早春から初夏にかけて、産卵を意識したバスを狙います。水深3~4mくらいのコンタクトポイントになるウィードパッチや浚渫のハンプなどで、超絶デッドスローでボトムからちょい上をミドストのように巻いてくる。ショートバイトがあったら、リールを思いっきり1回転グルっとすると、ルアーが反転するので、そこで食ってきます。ライブスコープがない時代から僕はこの釣り方です」

藤井成 Recommend(ブルシューター160)

ライブシューティングの必殺技
「春のフナパターンのビッグフィッシュキラーです。一番おすすめなのは3月。そこから4月末のミッドスポーンに入るくらいまで活躍しますね。基本的にライブスコープシューティングで使うのですが、一旦バスの目線まで沈めます。沈んでいくまでに魚の反応を見て、反応したレンジをまずはただ巻き。バスが追ってきて、食いそうなタイミングで、リールを半回転から1回転させて食わせのアクションを入れます。見切られても、もう一回沈めてリトライすると釣れることがあります」

川崎了 Recommend(ブルシューター160)

初夏から真夏のギルパターン
「琵琶湖で使うなら、フナパターンとギルパターン。これからの時期におすすめなのはギルパターンです。ここ5年くらい、ブルーギルがいなくなったと言われていますが、場所によっては少し復活の兆しがあります。時期は6月後半から夏場にかけて。場所はハードボトム、エビモ、浚渫のエッジがメインですね。使い方は、速巻きの180度ターン。グリグリグリッて4~5回巻いて、そこで止めてターンさせる。キモはラインをフロロ20~25lbと太くすること。深い場所で使うときほど太くします」

松下雅幸 Recommend(ブルシューターJr.)
ブルーギルのベッドを狙うバスに

「僕はJr.が好きですね。これからの時期、ブルーギルのベッドができるタイミングに使います。ゆっくり巻いてS字みたいに引く使い方と、クイックに飛ばすふたつの使い方をします。水面近くにブルーギルが浮いていたりするとチャンス。ブルーギルが食われたような音がしたときに投入します。頭の片隅に入れておいてくださいね」

ウィードベッド・モンスターハンター ブルドーズ

奥村和正 Recommend(ブルシューター/ブルドーズ)

発売をためらうほど釣れた
「長らく琵琶湖でブルーギルパターンって言いながら、バズベイトとかバズジェットで釣れてはいた。でも、アメリカ人はニジマスを食ってるバスに対して、ストレートにトラウトベイトを作ったやんか。シンプルで合理的なアメリカ人を見習って俺もギル型ルアーを作るしかないな、と。プロトの時点でワンキャストでロクマルが3ヒットとか…すごかったね。そのあと、Jr.を作って、さすがにこれは釣れすぎるし、バスが草食になってしまうかも…っていうくらいすごかった。ブルドーズはブルシューターにリップを付けただけだったんだけど、エビモが水面まで伸びた時期にパッチの上を通したり、その中を引くこともできる。ボッコボコに釣れてとんでもないことになったこともあるね」

(上)ブルシューター
●全長:190mm
●重量:6.4oz
●価格:7,480円(税込み)
※オリジナルとJr.はweb会員限定販売

(下)ブルドーズ
●全長:190mm
●重量:5.7oz
●価格:7,480円(税込み)
※オリジナルとJr.はweb会員限定販売

サイズ比較

バス喰いバスキラー コードネームバスSS

奥村和正 Recommend

そのまんまバスなマグナムベイト
「琵琶湖のバスはブルーギルを食ってるんやな、ってブルーギル型をどストレートに作ったのがブルシューター。ところが、ブルーギルを一切無視してバスを食ってるヤツがいるって話になって。これもまた栗田学なんやけど『生きたブルーギルを背掛けにしても食わないんですよ』って。おすすめの使い方はデジ巻きですね。残念ながらみんなネストで使ってるけど…。バスを食ってるバスに遭遇したらぜひとも使ってほしいルアー。30cmくらいのバスを掛けたら70cmオーバーのバスにルアーごと食われてラインを切られた話とかいっぱい聞くからね。実はバスを食ってるバスはめちゃくちゃいるんだよ」

ディープを狙う、弩級潜水艦 ダイレクトハスラー

奥村和正 Recommend

似たルアーが存在しない、孤高のマグナムプロップ
「同じプロップ系のコーリングハスラーは俺にとっては強力な武器で、スイムジグやスピナーベイトで食わないときの切り札的な存在。ただし、より深場を狙いたいときはコーリングハスラーだとシルエット的に小さい。もっとアピールできて効率よく狙えるルアーは?ってなると、デカくして重くするしかない。ダブルプロップだと前のペラが抵抗になって狙いたいレンジまで沈んでくれない。それでシングルプロップになった。うしろをジョイントにしたら、最初はi字系のようにスーッと泳ぐだけで動かなかったんだけど、ハリとペラを干渉するようなセッティングにしたらクネクネと動くようになった。『お、これイケるんちゃう?』って思って実釣テストしたら、すぐにロクマルが釣れたね。もともと、8mとかの水深を効率よく狙えるように作ったんだけど、去年はスピナーベイトのようにバンク沿いを普通に投げて巻くっていう使い方をしていたらそれが一番釣れたな」

西山英司 Recommend

ため池のカバーを果敢に攻める
「僕はもともとコーリングハスラーが得意だったんですけど、それがただ大きくなったというイメージではありません。重量が増えてスピードが出せるようになったのが一番のメリットです。僕はため池のオカッパリがメインなんですが、それほど沈めずに目に見えるレンジを引くんです。せいぜい沈めても50cmくらい。一番釣れる時期は春から梅雨までですね。プロップ系ってなぜか雨の日にすごく効きます。秋も沖のウィードエッジにロングキャストして釣れたこともあります。使い方は、目に見える一定のレンジを引き続ける。ガードがあるので石とかスイレンとかに当てながらゴリゴリ攻めます。護岸の張り出したところや、乱杭でもドーンと食ってきますね」

(上)コードネームバスSS
●全長:290mmボディ
●タイプ:スローシンキング
●重量:12.3oz
●価格:1万6,500円(税込み)
※web会員限定販売

(下)ダイレクトハスラー
●全長:200mmボディ
●タイプ:シンキング
●重量:3.6oz
●価格:4,950円(税込み)
●発売時期:2024年6月

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