【プロvs一般人アングラー】秋に“デカイカ出現”!? 湯川マサタカの『セフィアチャレンジ in 徳島県』。アウェイの地を攻略なるか…。

エギングエキスパートの湯川マサタカさんが全国各地の強者とアウェイ対決! YouTube ルアーマガジンソルトチャンネル『セフィアチャレンジ』の第2弾が公開されている。湯川さんは対戦者が待ち受ける徳島へ飛んだが、実釣は両者アウェイ? という異例の展開に! 果たして勝負の行方は?

●文:ルアマガプラス編集部

対戦者も初めての無人島! 渡船利用の磯の決戦!

『セフィアバトル』は、2024年に開催されたシマノ セフィア エギングパーティ インスタグラム オンラインダービーの優勝者の地元に湯川さんが乗り込み、1 on 1のエギングバトルという企画。

オンラインダービー は、北は北海道から南は沖縄まで全国を5エリアに分けて競われ、今回の対戦者は関西•中四国エリア優勝の奥崎光彦さんだ。

2024年に開催されたシマノ セフィア エギングパーティ インスタグラム オンラインダービーは、規定に則った写真投稿で釣果を競い合うというもの。セフィアチャレンジは、同ダービーの北海道•東北、関東、中部•北陸、関西•中四国・九州•沖縄の各エリアのアオリイカ部門優勝者と湯川さんが対戦する。

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実釣は2025年11月初旬、徳島県南部沿岸の牟岐町沖に浮かぶ牟岐大島で実施。牟岐港から渡船利用で磯にアプローチする無人島だ。

湯川「徳島はもう10年以上来てないかな。牟岐大島ももちろん初めてやね」

湯川さんにとって完全アウェイだ。

奥崎「僕も牟岐大島は初めてです。普段、ナイトゲームばかりしていて日中の釣り方がわからない(笑)。秋だし島に行けばなんとかなるだろうと思って」

なんと徳島県在住の奥崎さんにとっても初場所。牟岐大島の磯は渡船で移動するため、好きな時に好きなところに入れるわけではない。両者イーブンの対戦の舞台が用意されていた。

実釣の舞台は牟岐大島(徳島県)。勝負は胴長15cm以上のアオリイカ1杯の重量で競われ、磯替えは両者同じタイミングで3ヶ所まで。安全第一で実施された。

水深やボトムの地形を把握! 両者、初めての磯を基本どおりの戦略で攻める!

湯川さんが最初の磯で第1投目に選んだエギは、セフィア クリンチエクスカウンター3.8号(シマノ)。カラーはハロウィンエビ。秋なのに大型のエギをチョイス。

湯川「まずは潮受けの良いエギで水深、シモリ、潮の状況を把握します」

湯川「潮は流れているけど、釣れるんやったら流れが途切れる境目やね」

湯川さんは動ける範囲を得意のラン&ガンで探る。

潮の変化やシモリ(沈み根)、そして見えイカを探して動く。湯川さんのいつものスタイルだ。

奥崎さんは1投目にアントラージュシーグルフラッシュブーストS0 3.5号(シマノ)のFピンクケイムラをセレクト。ティップエギング用のエギだ。

奥崎「初めての場所なのでボトムの地形が知りたい。速く沈むエギでパンパンとテンポ良く探っていきます」

奥崎さんも釣り場の水深やボトムの地形をサーチ。2人のエキスパートは使うエギは違えど同じ思考で実釣のスタートを切った。

奥崎さんは沈降の速いティップエギング用エギで水深やボトムの地形を効率良く探る。

「僕はナイトゲームがメイン」という対戦者が魅せる繊細な釣り

奥崎「3.5号に反応がないんでサイズを下げてみます」

エギを同じくティップエギング用のアントラージュフラッシュブースト3.0号ケイムラブルー(シマノ)に交換。

すると実釣開始から30分も経たないうちに1杯釣ってみせた。サイズは残念ながらノンキーパー。

奥崎さんの1杯目は計量サイズに届かず。触腕2本にきれいにかけた。

奥崎「底まで落として表層近くまでシャクリ上げて、落としてまもなくきました。僕はエギングをほぼナイトゲームでしかしない。今日も夜と同じような釣り方です」

その釣り方とは?

奥崎「夜は見えないのでシャクった後、テンションを保つようにします。ショアからティップエギングをやる感じで」

その後も奥崎さんはシャクリ後、ラインテンションを保って喰わせの間を与える釣りを展開。状況によってはロッドでサビいてテンションをキープ。

ラインにテンションをかけると、風などの外力によってエギに違和感のある動きを与える可能性もあるが、奥崎さんはロッドティップの位置や手に伝わる重みでエギの安定した姿勢を繊細にコントロール。

潮の流れや風を読んでどこにエギを投入してどう流すかといった状況対応力も高い。普段から相当釣り込んでいる出色のエギンガーであることが朝の磯で判明した。湯川さんにとって不足なしの強敵だ。

奥崎さんはシャクリ後、ロッドワークで繊細にラインテンションを保つティップエギング的な釣りを終始。1杯目のイカもティップエギングのようなかかり方だった。

イカの気配はあるがサイズアップはままならず…両者、苦戦

湯川さんも朝イチの磯で秋イカの群れを発見し、サイトで抱かせるがノンキーパー。

湯川「今のは小さいイカの群れやったけど、イカが居るということは何かしらの好条件がそろっているということ。サイズアップしたイカの群れが入ってくる可能性もある」

小さくても“イカが居る”は好要素。湯川「その沖にひと回り大きいイカが居ることもある」。

だが両者、磯替えで2ヶ所目の磯に入っても決定打は出ず、勝負は3ヶ所目の磯へ持ち越された。磯が変わっても両者やることは一緒。初場所を釣るときの基本、水深やボトムの地形の把握を徹底した。

磯替りは両者同じタイミングで行われた。同船中は何気ない会話から相手の釣況を読む心理戦だ。

湯川さんは地形の把握に、見た目の水深など状況に応じてセフィアクリンチディープフラッシュブースト3.5号(シマノ)など多彩なエギを投入。

奥崎さんは地形の把握でティップエギング用エギのアントラージュシリーズを重用。飛距離が出てフォールが速いエギで効率良くサーチ。

ラストステージで分かれた明暗! 湯川さんに新たな敵が現れる!?

両者スコアレスで、お互いに「相手は釣っているはず」と推察しながら乗った3ヶ所目の磯。

湯川「よし、ここはもろうたで! 今日一番テンションが上がる雰囲気の場所かな」

湯川さんのラストステージはワンドの入り口で、ワンド奥に向かって浅く、横移動できるエリアだ。

湯川「奥まで探っていけば何杯か出るやろ」

秋らしく、そして湯川さんらしくラン&ガンを開始。

湯川さんのラストステージは得意のラン&ガンエリア。カメラマン泣かせの釣りでもある。

だが湯川さんのエギにイカとは異なる反応が!

湯川「あっ、魚や、外れた、わっはははっ」「あっ、また魚や、根に潜られた、もうええて」

場所によってはキャスト毎に魚がエギにアタック。

シャローエリアで湯川さんを待ち構えていたのはやる気満々の魚たち。

湯川「魚しか居らへんねんけど。手前で落とし直すと絶対喰ってくる。普通はそこでイカやねん(苦笑)」

歩いて撃って、なんとか1杯ひねり出すもサイズは計量対象外。

ヒットエギはセフィアクリンチフラッシュブースト3.5号Fキンアジ(シマノ)

湯川「今日は全体的に潮(の変化)がないし、イカは居るんやろうけどシブい。口を使うタイミングにうまいこと合わんかったということやろうね。地形にエギをアジャストさせてやれることはやった。悔いはないです」

湯川さんはキーパーなしでタイムアップを迎えた。

「悔いはない」の言葉どおり、湯川さんは勝負を楽しんだ。湯川「牟岐大島は地形も良いし、潮通しも良いはずなんで、イカがボコボコに釣れそうなポテンシャルを秘めている。また来たいですね」。ただ最後の磯で魚の猛攻は想定外。アウェイは何が起こるかわからない。

奥崎さんはラストステージ1投目に歓喜の瞬間!? エギのサイズダウンが奏功

奥崎さんは3ヶ所目の磯で1投目のエギにセフィアクリンチラトルフラッシュブースト3.0号(シマノ)をセレクト。カラーはピンクエビ。

奥崎「今日はここまで渋かったんでちょっとサイズダウンとスローダウンしてみます」

じっくりボトムまで沈め、優しくシャクり、アワセを入れた。

奥崎「2アクションくらい入れたら抱いてました」

使用ロッドのセフィアリミテッドS76ML+(シマノ)が大きく弧を描く。胴長15cm以上を確信する引きだ。

絶対に獲りたい1杯。ランディングネットは離れたところに置いてあったためハンドランディングで無事手中に納めた。

秋イカシーズン後半の11月初旬にしてもなかなかの良型だ。

奥崎「潮目が見えたのでまずはそこに投げました。狙いどおりっす!」

計測すると胴長27cm。重量900g。タイムアップまで実釣時間は残り3時間。この1杯でぐっと勝利を引き寄せることに。

現場ではこの時点で勝利を決定付けるキッカーであるとは思っていなかった。奥崎「湯川さんも絶対釣れとるからね」。

その後、奥崎さんもサイズアップを狙って実釣を続けるが、それは叶わずにストップフォッシング。

エキスパート2人でキーパー1杯のキビしい釣況…だからこそ両者のあの手この手が映し出された動画は必見!

奥崎「えっ? どういうこと、どういうこと?」

緊張の結果発表。奥崎さんは湯川さんの結果に驚きを隠せない。

湯川「ゼロです(笑)。えーサイズやね。朝?」

奥崎「3ヶ所目の1投目です。続くかなと思ったらそれ一発。運が良かったです」

湯川「今日は相対的に潮がなかったし、シブかったね。釣れて良かった。おめでとう!」

釣況を語り合い、釣果を称えてエンディング。確かに実釣はエキスパート2人でキーパー1杯の厳しい状況だった。だからこそ動画には、ここでは紹介しきれない2人がみせたあの手この手が映し出されている。

エギングのレベルアップを目指すなら、湯川さんと奥崎さんの対決の一部始終を熟視せよ!

湯川さんの結果を見て驚く奥崎さん。奥崎「湯川さんはテレビや動画で観ていた人やけど、人間パワースポットみたいな方。お会いできて良かったです」

実釣終了後のひとコマ。魚の猛攻を受けた最後の磯で、渡船を待つわずかな時間にライズショットブレード15gタナボタ(シマノ)を投げると即効で30cm超のアカハタがヒット。己を苦しめた正体を暴く。これもJOE STYLE  ということで。

使用タックル

湯川さん使用タックル

  • ロッド:セフィアリミテッドS84L+(シマノ)
  • リール:ヴァンキッシュ2500S(シマノ)
  • ライン:ピットブル8+ 0.5号(シマノ)
  • リーダー:セフィアマスターフロロリーダー2.5号(シマノ)

奥崎さん使用タックル

  • ロッド:セフィアリミテッドS76ML+(シマノ)
  • リール:ヴァンキッシュ2500S(シマノ)
  • ライン:ピットブル8+ 0.6号(シマノ)
  • リーダー:フロロカーボン2.5号

アングラー プロフィール

湯川マサタカ(ゆかわ•まさたか)

和歌山県紀伊半島をホームに全国各地のフィールドで活躍するエギングのトップアングラー。日中の釣りをメインに攻撃的なラン&ガンから丁寧なボトム攻略まで釣りの振り幅は広く、1杯を獲るまでの過程を大切にする釣りを展開する。紀伊半島南紀エリアが拠点の『JOE STYLE EGING RUN&GUN ADVENTURE』でガイドとしても活動し、一般アングラーへのエギングの手解きもお手のもの。

奥崎光彦(おくざき•みつひこ)

徳島県在住。徳島県北部エリアをホームにするエギング歴20年超のエキスパート。ナイトゲームをメインに釣行し、ボトムや潮の変化を感じ、微かなアタリをとる繊細な釣りを得意とする。エギングのほかにオフショアの大物釣りなど徳島の釣りを堪能している。


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