
2025年、デュエルが満を持して放つ新たなハードベイトシリーズ。フランス語の『La Tour』(ラトゥール)と命名されたデュエルの極上ルアーたち。そのラインナップから、プロスタッフの黒須和義さんが熱望した、レジェンドバイブレーションの実力を解説する。
●文:ルアマガプラス編集部
黒須和義
くろす・かずよし/巻きの達人、ハードベイトマスターなどの異名を持つ琵琶湖プロガイド。膨大な経験と、そこから生まれるナゼ?を分析し、快活な話術で分かりやすく伝授してくれる頼れるアニキ的存在だ。
ラトゥール ラトリンバイブ(デュエル)
●全長:40、55、65ミリ
●自重:5、10.5、17.5グラム
●タイプ:シンキング
●カラー:8色
●価格:オープン
●発売中
安定した直進性と激しい振動、賑やかなラトルサウンドでバイブレーションの王道を体現。絶妙に揺れながら沈む〝シミーフォール〟でアメリカのトーナメントシーンを席捲し、バスルアーの海外市場を切り開いた先駆となった。写真は65ミリ。
40、55、65ミリの3サイズ。巻きスピードや対応レンジ、ベイトフィッシュの大小など、使い分けることで多彩なシチュエーションに対応する。
レジェンドルアーがハードベイトを熱くする
「今回『ラトゥール』という新しいバスルアーシリーズを立ち上げるにあたって、なぜラトリンバイブをラインナップしないの?っていう、私の声を反映させてもらいました(笑)」。
デュエルといえば、『ハードコア』に代表される、バスルアーの世界で生粋のハードベイト主義を貫く、文字通りの硬派ブランド。
そんなデュエルでプロスタッフを務めるハードベイター、黒須和義さんが冒頭のように熱望し、国内で復活リリースとなったルアーが、ラトリンバイブだ。
「だってサポートしてもらう前から使ってたし、国内はもちろん、世界レベルで相当使われているバイブレーションですからね」。
ラトリンバイブといえば、90年代後半に生み出された国産バイブレーションのレジェンド。黒須さんが使い込んだのはもちろん、ガイドのお客さんにもマストで持ってきてもらうルアーで、だからこそラトゥールでもこだわったのが、オリジナルのままリリースするということだった。
「当然技術も進化しているし、素材や構造を新しくすることもできますよ。でもやっぱりラトリンバイブだからレジェンドになったわけで、そこはそのままにしてほしいとお願いしました」。
釣れるコアはそのままに、塗装のパワーコートと高強度センターバランスフックにより、ラトゥールコンセプトを身に付けたラトリンバイブ。その実力をさらに深掘りッ!
ラトゥールシリーズとは?
2025年、デュエルが放つ新たなバスルアーシリーズ。飛距離・集魚力・強さが三位一体となった究極のハードベイトを目指す。パッケージはイメージカラーの金を基調としている。
速巻きでスイッチを入れるザ・ハードベイト
では改めて、ラトリンバイブの特徴からお願いします。
「まずは音がうるさいですよね(笑)。アクションはトルクがあってパワフルで、レンジはちょい浅め。2メートル前後までいけますけど、個人的には1から1・5メートルぐらいかな。で、とにかく速く巻けるんですよ。それでもバランスが崩れたり飛び出しちゃったりしない。バイブレーションは速く巻けて当たり前みたいなイメージがあるんですけど、実はこれがなかなかできないんですよね」。
バスが潜むピンスポットを探し出して繊細に撃つ、のではなく、投げて巻いてを繰り返し、バスの居場所を直撃し、ときにバスから寄ってこさせる、まさにハードベイトの面目躍如。
「僕が琵琶湖で使ってるのはオリジナルの65ミリ。レンジがさらに浅ければ55ミリ。ラトゥールで追加されたのが一番小さな40ミリで、女性やお子さんでも使いやすいサイズ。オカッパリはもちろん、ガイドでも活躍しそうです」。
カップルそろって、親子そろって投げられるということ。
「タックルはMかMLパワーで6フィート6インチ程度のグラスロッドがベスト。リールのギア比は7くらいまでのノーマルギア。40ミリならスピニングで投げられるので、ハードベイト入門にもピッタリじゃないでしょうか」。
速巻きメインならハイギアでは? とも思うが、黒須さん的には巻き物は基本ローギアで、それには理由があるようだ。
「短時間で釣れるピンスポットをいくつも持ってればいいんですけど、やっぱりバイブレーションなら2時間3時間は巻いてもらいたい。いや、5時間くらいか(笑)。となるとハイギアだと逆に疲れて巻き切れないんですよね」。
さらりとハードベイトやり込み系ならではの発言。
「で、一番大事なのが『じゃあ具体的に出しどころっていつよ黒須さん!』ってことになりますが(笑)、ベストはズバリ、9月以降になります」。
適水温になってベイトが散り、それを追うバスも散るから広範囲を効率よく探れるハードベイトの季節!という教科書的な秋とはちょっと違うようで。
「分かりやすくいうと、みなさんが使っているワームが釣れなくなったとき。ターンオーバーしてたり水が悪くなったときですね。それでこそ速巻き、スピードが生きるんで。ただ、なんでもいいどこでもいいじゃなくて、基本食べたいのに食べられないから、パッと目の前を通ったものを食べちゃおうって感覚なので、フィーディングスポットを意識して巻くと効率よく釣っていけると思います」。
食い気が落ちたバスにスピードでスイッチを入れる。多少のウィードや浮きゴミでも引き切れるパワーも釣れる理由のひとつだ。
いずれにせよ掛け値なしのベストタイミングということ。
「僕の場合、職業なんでそこは自信を持って言い切れます。年間250日以上、さらにお客さんもいるし、データとしては圧倒的なんです。なのでぜひ使ってください。いや、使いましょう(笑)」
日々のガイドでは、ときにはお客さんも巻き込んでラトゥールルアーの釣力を確かめる。写真はラトゥールクランクのケイムラカラーでキャッチした真冬のビッグバス。
撮影で訪れた桧原湖でスモールマウスをキャッチ。「レンタルアルミでサイドスキャンもライブスコープもなし。釣果を伝えたらボート屋さんに驚かれました(笑)」。
マッチライン
TBカーボンBASS(デュエル)
「柔らかめのロッドで速巻きするので、フロロカーボンのラインでバランスを取ります。14ポンドが多いですね。ウィードレイクじゃなくてもフロロが使いやすいと思います」。
カラーラインナップケイムラ仕様に注目!
「基本はキラキラ系とマット系のような相反する2色を持っておこうねと。ただ、初見のアドバンテージかもしれませんが、いまケイムラが釣れてます。大差ではないけど違いはあるみたいな感じですけど」。
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