「よっしゃ!」「食った!」ミミズのついた『木の枝』を岩陰に突っ込むと…? 20万回再生された“穴釣り”に反響多数。

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千葉の小川と岩が混ざる水辺で、自然のままのウナギ釣りに挑戦。夜行性のウナギが昼間どんな場所に潜み、どうすれば顔を出すのか。「手作り道具」、「地形読み」、「餌の選び方」に焦点を当て、釣り人のリアルな探る旅を追った。

●文:ルアマガプラス編集部

現地調達で挑む、名もなき流れのウナギ釣り

今回の釣り場は千葉。海と小川が交わる小さな流れ。

釣り系ユーチューバーである「たくわん」さんは穴釣り仕掛けを手にウナギを狙った。釣り車中泊の旅の一幕、舞台は名前もない小川。

「道具は現地調達」「自然と正面から向き合う」

そんな原始的ともいえる釣りスタイルの中に、釣りの本質的な面白さが凝縮されていた。

名もなき小さな小川でウナギ釣り

餌と仕掛け。自然の恵みを生かす

まずは餌探しからスタート。湿った土を掘ると、極太のミミズが顔を出す。これこそが天然の最高級の餌。匂いと動きでウナギを誘う。

餌は現地調達。なるべく太く匂いが強いものを選ぶ

竿は、打ち上げられた1m前後の流木を選定。釣具店には頼らず、自然の中で調達・創造していくスタイルだ。

ナイロン10号の糸とショアジギング用の小型フック。スカートを外してシンプルに仕立てた。

たくわん「釣れるかどうか分からないけど、自分の工夫がそのまま結果に繋がる」

そこに大きな魅力があるという。

竿は流木。仕掛けは自作とまさに原始的ともいえるスタイル

穴を読む。ウナギの気配を探して

午前7時過ぎ、小川の岩陰をじっと観察していると、ウナギの頭がちらりと姿を見せた。

ウナギは夜行性で、日中は岩陰や穴の中に潜んでいる。狙いはその習性を突いた「サイトフィッシング」。

餌を差し込むと、ウナギがピクリと反応。

たくわん「食った!!」

そう叫んでアワセを入れるも、空振り。

ウナギからの反応があるも痛恨のバラシ

餌の長さ、投入の速さ、穴の角度、わずかな違いで結果が変わる。

視認出来る距離での駆け引きは、息をのむ緊張感だ。

穴釣りの奥深さ。一投ごとの物語

たくわん「入れる穴、入れる穴、ウナギはいる」

魚影は想像以上に濃い。しかし、かかったと思えば外れる、餌だけ取られる・・・そんな展開の連続。

それでも次の穴に竿を差し込むと、また新たな可能性が広がっていく。

穴釣りは一投ごとに物語が生まれる釣りだ。勝負は一瞬で、外せば二度とチャンスが訪れないこともある。

想像以上の魚影はあるものの、なかなか釣果に結びつかず試行錯誤

ハズレが導く、ウナギのアタリ穴

岩の間から現れたのは、大きいモクズガニ。さらに足を失ったウシガエルも。

一見ハズレに思えるこうした出会いも、実は重要なヒントになる。

カニやカエルが住み着く穴には、ウナギが入りづらい。

逆に、生き物の気配が少なく、静かな穴ほどウナギが潜む可能性が高い。

ハズレが積み重なることで、狙うべきアタリが見えてくるのだ。

他の生き物からヒントを得て、アタリ穴を探していく

穴釣りが教えてくれるもの

この日、ウナギは何度も姿を見せた。しかし確実に釣りあげることは容易ではない。

だがその難しさこそが、次へのモチベーションにつながる。

釣果以上に、流木を竿にしたり、カニやカエルと遭遇したりする時間こそが、この釣り旅の醍醐味だ。

「釣り=魚を釣ること」だけでなく、「釣り=自然とかかわること」。

動画にはそんな視点が色濃く描かれていた。

試行錯誤の先にあった、待望の一尾

たくわん「もっていかせてじっくり待ってからアワセよう・・・」「よっしゃ!よっしゃ!やっと取れた」

餌のつけ方を工夫し、アワセのタイミングを見直す。

試行錯誤の末に、ついに待望の一尾をキャッチ。

半日で1本と釣果は厳しい結果ではあったが、狩猟に近い釣りの本質を体感し、満足感はひとしおだった。

試行錯誤を繰り返し、待望のウナギをキャッチ

釣りあげたウナギは、すぐには食べれない。クーラーに保管し、数回にわたって泥抜きをおこなった。

釣ったウナギはクーラーで泥抜き

釣り人の宿「温故知新」でウナギを味わう

超k上を追え、釣り人の宿「温故知新」へと戻ると、さっそくウナギの調理に取りかかる。

釣りあげた一尾を、一切無駄にすることなく活用。

身はもちろん、骨や肝まで、余すところまく料理にいかしていく。

釣りあげた一尾はすべての部位を無駄なく活用

まずは、香ばしく焼き上げたうな丼。

特製のタレにはウナギの骨を煮出して加え、旨みをさらに引き立てた。

こんがりと焼けた皮の香りが食欲をそそる。

たくわん「臭みはなく、皮はパリッと。うまいです」

続いて、お酒のお供には、貴重な部位「肝」を使った肝焼き。

香ばしさに加え、ウナギの胃袋ならではのコリコリとした食感が絶妙。

たくわん「香ばしさと胃袋のコリコリ感が絶妙。日本酒との相性もバッチリ」

日本酒が染みる。

自ら釣りあげた一尾を、自らの手で味わう。この贅沢こそ、釣り人に許された至福の時間だ。

うな丼と肝焼きの2品で頂く。お酒との相性もバツグン

今回の穴釣りは「ウナギの顔を見てはバラす」という展開の連続だったが、魚影の濃さと釣り旅の奥行きに満ちた一日だった。

いつか必ず仕留めたい。そんな課題を残して終わるからこそ、釣り人は再び竿をもって出かける。

この穴釣りでウナギを狙う動画はYoutubeで20万回再生を突破し、コメントでも「天然うなぎ、贅沢ですね」「自然の醍醐味を感じました」などと反響多数。

釣りと料理の様子はぜひ動画でご覧いただきたい。

動画はコチラ

たくわん

釣りが好きすぎて31歳で会社を辞めて釣り旅を開始。車で生活しながら、日本全国を駆け巡る男の物語をYouTubeで配信している。好きなことを全力でやったらその先に何があるのか? を確かめるために旅を続ける釣り人の目は世界に向けられている。

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