事前情報一切なし。山口県の秘境に巨大ブラックバスが…⁉「思い通りにいかない…」

事前情報一切なし。山口県の秘境に巨大ブラックバスが…⁉「思い通りにいかない…」

これまで霞ヶ浦水系を舞台にお届けしてきたササカツ無双が新たなステージに突入する。アングラーがこれまで釣りをしたことがない場所に挑むドキュメント企画『アウェイの洗礼』。今回、佐々木勝也さんがチョイスしたのは山口県の小野湖。事前情報を一切得ない状況で挑み、待ち受けていたのは『釣りができる足場が圧倒的に少ない』というDEAD ROCK(手詰まり)の状況。またしてもアウェイの地で洗礼を受けることとなる…。

●文:ルアマガプラス編集部

佐々木勝也
ささき・かつや/茨城県在住。カスミ水系のオカッパリでもっとも釣る男との呼び声も高いプロアングラー。フィールドのMAXサイズを釣る才能にも長けている。全国のいろいろなフィールドに足を運び、その類稀なる才能を発揮している。

小野湖(山口県)
厚東(ことう)川水系にあたる自然豊かな人造湖。JBトップ50が定期的に開催されており、本州最南端に位置するバス釣りのメジャーフィールド。厚東川と大田(おおた)川の2本のバックウォーターがあり、水質はステイン~クリア。

最上流が機能していればいい釣りができるはず

今回、佐々木さんが選んだのは小野湖。まずはその理由から。

「これまで山口県で釣りをしたことがなかったというのがまずひとつ。あとは、以前動画を見たときにバックウォーターでいい魚が釣れていて、夏らしい釣りができるんじゃないないかと思って小野湖にしました。当然、今釣れているのか、湖がどういう状況なのかはまったく知りません」。

事前情報がないまま、佐々木さんは14時間ものロングドライブで小野湖にやってきた。天気は快晴で、取材中は両日とも日中は30度を超える暑さが予想されている。

小野湖は厚東川と大田川の2本のバックウォーターがあり、初日の朝は、まず大田川の最上流部に入った。

「夏なのでやはりバックウォーターは欠かせません。初めての場所でも、最上流を見ればそこを起点に釣りを組み立てていくことができます。上流である程度魚が見えれば、おもしろい展開になるんじゃないでしょうか」

佐々木さんがまずチェックしたのは、大田川のバスが上がれる最上流域。45センチほどのバスを目視することができたが、竿を出すことなく次のポイントをチェック

足場が少なく、釣り座が限られるこれもアウェイの難しさ

現在の小野湖は絶妙な減水具合になっていて、上流域の足場は少なそうだ。

「僕が見た動画よりも水位が高くて、歩ける場所が少なく、オカッパリができるポイントが限られています。事前に情報が得られないこの企画の難しさが出ていますね。そこがおもしろいところでもあるんですけど」。

この日、2ヶ所目に入ったのは厚東川の上流部。大きな岩がふたつあるポイントに、ガストネード110Sを通した1投目、岩の影からビッグバスがルアーを襲った。

様子見がてらに投げたガストネード110Sにいきなり飛びついた50アップ。このフィールドの高いポテンシャルを感じずにはいられない、グッドコンディションの1本。「これは本番に釣らないといけない魚ですよね(笑)。このあとは釣りすぎないようにしないと」

「いきなりクオリティのいい50アップがきましたね。川のベンドのアウトサイドにある大きな岩、しかも流れ込みもある。そりゃいるよねっていう場所です。釣るつもりでは投げていますけど、あくまで今日は下見。あまり釣り過ぎないほうが良さそうです」。

ガストネード110S(DAIWA)

佐々木さんお得意のハードベイトのひとつで、周辺にいたベイトフィッシュと同じくらいのサイズである110ミリをチョイス。水面直下のレンジをゆっくりと一定速度で巻いて使用する。

ヘッドには視認性を上げるために蛍光シールを貼る。トレースコースやバイトの有無などを確認できるので、釣果を左右する大事な要素。 [写真タップで拡大]

大きな岩の横にガストネード110Sを通すと、岩の下のエグレからバスが飛び出してきて本気バイト。やや足場の高いところから、気配を消して静かにアプローチしたことが釣果に繋がった。ポイントについてほぼ1投目の出来事。 [写真タップで拡大]

その後、本湖エリアをチェックしたり、川筋の入れる場所を探したりと、あまり竿は出さずに明日に繋がるヒントを集めていった。

そして、本番の目標も決定。

「40アップを5本、そこに50アップを1本混ぜる。これを今回のお題とします。これまでやってきたリザーバーの経験上、夏ならこれくらい釣れるはずですし、小野湖にはそのポテンシャルがあるはずです。見えたバスは少ないですが、どれもサイズは良かったので、きっといけると思います」。

昼の休憩時間、往復40分ほどかけて市内に戻り「キャスト宇部店」へ。スタッフ野村さんにフィールドの近況やエントリーの注意点などを確認した。ロケ2日目にかけて水位は減っていくという有益な情報も。

厚東川の最上流域でもバスの姿を確認でき、スティーズプロップ170Sで2バイトあり。明日の本番でも機能しそうな感触を得た。

夕方は大田川の最上流でチェックするが、大きな反応はなかった。「雰囲気はあるのに、バスのボイルらしきものが1回もなかった。このエリアは切ってしまってもいいかもしれません」。

夫婦岩のポテンシャルは明らかに目減りしていく

迎えたチャレンジ本番。

まずエントリーしたのは厚東川の上流域。

前日にバスをキャッチした大きな岩にガストネード110Sを通すと、またしても
50アップがヒットした。

初日と同じ立ち位置で同じルアーを通すと、狙い通りの50アップをキャッチ。「やっぱりこの岩にいましたね。できれば昨日よりも大きいのが釣りたかった…」。あとはこの岩からどれだけ魚を引き出せるかがキーになってきそうだ。

「これもデカイ! ばっくりルアーの横から食ってます。やっぱりこの岩のポテンシャルはすごいですね。ただ、かなりタイトに通さないとダメみたいです」。

今度は9インチのロングワーム、ネコストロングのノーシンカーワッキーを岩に対してドリフトさせていく。このパターンがハマり、40アップをキャッチ。さらに、流れ込みに見えていたバスもロングワームで口を使わせることに成功。

今度はロングワームで40アップを2連続でヒット。「岩の下が結構エグレていて、かなりのバスが入ってきているんでしょうね。流れ込みにもバスは入ってきているし、まだ釣れると思いますよ」。

「さっき足元でミミズを見たので、まさにマッチ・ザ・ベイトですよ。夏のロングワームはフィールドを選ばず効きますね。バイトがあったらすぐにアワセないで、ラインをフリーにして数秒送り込んでからフッキングするのがコツです。すぐアワセとすっぽ抜けてしまうので注意です」。

スティーズ ネコストレートロング(DAIWA)ノーシンカーワッキーリグ

足元で見つけたミミズをヒントに、9インチのロングワームをセレクト。岩の上流にアプローチし、流れに乗せてナチュラルドリフト。糸を緩めて、ごく自然に流していき、時折ラインを張ってアタリをとっていく

その後、場所を休ませる意味でいろいろなポイントを巡り、昼過ぎのタイミングで改めて入り直すも、バスの姿はなかった。

「今回は機能しているのがこの夫婦岩しかなくて、この場所頼みになっているのが辛い。自分でプレッシャーを蓄積させてしまっていて、ルアーへの反応も悪くなっている気がします…」。

厚東川上流域にある、大きな岩がふたつ並んだ夫婦岩。川のアウトサイドに位置し、すぐ横には流れ込みもあるという、見るからに一級スポットだ。

お題クリアまであと2本。自分で課したお題の重さがプレッシャーとなってのしかかってくる。

本湖の橋まわりはフリーリグでチェック。ブルーギルやワカサギなどの魚影は確認できるが、アオコが蔓延しており、深追いはせずに移動。

いつだって思い通りにいかないこれがアウェイの怖さであり醍醐味

前日あまり可能性を感じなかった大田川上流に、最終確認的な意味も含めてチェック。攻め込めるギリギリの場所まで進んでいったが、やはりバスの姿を確認できず、釣果を伸ばすことはできなかった。

迎えた夕マズメ。今回このタイミングで生きているのは夫婦岩しかないと、この場所でやり切ることを決意した佐々木さん。

スティーズプロップ170S(DAIWA)

厚東川バックウォーターではスティーズプロップ170Sを多用。流れに乗せながらスローにリトリーブしていく。「バックウォーターで大きなアユなどを食べているバスには結構効くんです」。

スティーズプロップ170Sはペラをマジックで黒く塗装して使った。「今日は晴れているし、ペラのフラッシングが強いと感じたので、黒く塗っています。マジックは1本用意しておくと便利ですよ」。

「水中をよく見ると、テナガエビや小さなエビがたくさんいるんですよ。ほかにも小魚とかブルーギルがいて生命感は多いのに、見えバスは少ない。普通は、夏のリザーバーではバスのスクールがたくさん見えたり、ボイルしたりするものなんですが、それがない。それが不思議です」。

同じルアーばかり投げるのは得策ではないと、ネコストロングからシュリンピードにローテ。これが功を奏しバイトを連発させるが、ミスが続きキャッチできたのは1本のみ。

シュリンピード(DAIWA)0.25gネイルリグ

ロングワームを見せ過ぎたと判断し、シュリンピードにチェンジするとバイトが頻発。しかし、数回ヒットさせるもキャッチに至らず…。己を鼓舞し、諦めることなく手にした執念の1本。

自ら課したお題には一歩届かずストップフィッシングとなった。

今回もっとも可能性を感じた夫婦岩を、狙うコースを変えながら攻めていく。終了時間ギリギリまで投げ切ったが、追加はならず。

「最後はもっと場所を寝かせてから入ったほうがよかったかもしれません。ただ、もう1本の川筋の大田川には全然魚がいなくて、ほかに回るポイントもなかった。機能している場所がなさすぎたのが辛かったですね。もっと減水していて、いろいろ歩き回れたらまた展開は変わっていたと思いますが…。まぁこれがアウェイの洗礼ですよね」。

今回の釣行、点数をつけるとしたら何点になるだろうか。

「80点です。自分が設定したお題をクリアして、無双できたなら100点でしたが、あと1本が獲れませんでした。ただ、小野湖のポテンシャルは感じ取れたし、今度
はもっといいタイミングでやってみたいと思いました」。

厳しい状況でもグッドサイズばかりで釣果をまとめた佐々木さんの釣獲能力はやはり凄まじい。次回もまた、彼の見知らぬアウェイの地でそのテクニックを見せてくれるはずだ。

使用タックル

①ガストネード170用
●ロッド:スティーズSC C68H-ST・SBストラトフォートレス68
●リール:ジリオン TW HD 1000XHL
●ライン:モンスターブレイブZ 20ポンド
②ガストネード110S、フリーリグ用
●ロッド:ブラックレーベルSC C69M+ -ST
●リール:スティーズSV TW 100HL
●ライン:スティーズフロロクロスリンク12ポンド
③ネコストロング、シュリンピード用
●ロッド:ブラックレーベルS69ML-ST
●リール:エアリティLT2500S-XH
●ライン:PE デュラセンサー×12EX+Si3 0.6号+フロロリーダー1.75号
※すべてDAIWA

動画で佐々木さんの奮闘ぶりをチェック!!

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