
今回紹介する動画はユーチューバーであるヨネスケさんの男女群島釣行。「男女群島に行く」その一言には、特別な覚悟が要る。長崎県平戸から高速船で約4時間。携帯の電波は途切れ、逃げ場はない。目の前に広がるのは、人工物の気配が一切ない磯と、底知れぬ海だけだ。国内最高峰の大物釣場と称される男女群島。まだ見ぬ大物を手にすることはできるのか…。
●文:ルアマガプラス編集部
圧倒的な「魚影」磯に降りた瞬間、海が牙を剥いた
夕方、磯に降り立つと同時に感じる空気の違い。
足元から一気に落ち込む、水深20m超の深場。
潮がぶつかり合う水道筋は、まるで巨大な川のように流れている。
ヨネスケ「男女群島はクエの魚影が日本一濃いです。サイズは10~15キロがアベレージですが、20キロ級の巨大な個体もいます」
仕掛けを組み、冷凍サバをセットして投入。
ヨネスケ「まずは様子見…。餌取りが多いですからね。」
そう思った、その瞬間だった。
足元にカツオの群れが突如として出現。銀色の魚体が水面を切り裂き、海がざわつく。
ヨネスケ「青物が餌を追っている…カツオですね」
到着早々、あふれ出る生命感。この海はやはり「別格」だ。
日が落ちた瞬間、磯はクエの時間へと切り替わる
暗闇が支配し始めると、海の気配が一変する。
音が消え、波のリズムだけが耳に残る。
狙うは潮止まり前後のわずかな時合。ここを逃せば、数時間は無が続くことも珍しくない。
そして、竿先はわずかに抑え込まれた。
次の瞬間・・・ドン!
ヨネスケ「重い…ウツボ?本命?」
引かない。走らない。ただ、底から持ち上がらない。
最初はウツボかと思うほど引き。だが、浮かせた瞬間に見えた茶褐色の魚体が、それを否定した。
ヨネスケ「来た!クエだ」
男女群島の凄さは「次」がすぐ来ること
1匹目を取り込んで間もなく、再びアタリ。そしてまた、アタリ。
5分、10分の間に立て続けにクエの反応が続く。これは偶然ではない。群れが、そこにいるのだ。
ヨネスケ「5分くらいで3回くらいアタリがあったねぇ。この島のポテンシャルはスゴすぎます」
男女群島では、5~15kgクラスのクエが数釣り出来る夜が存在する。
一晩で6匹。それは夢物語ではなく、実績として語れる数字だ。
これが男女群島の魚影。立て続けにクエをゲット。
熱狂のあとに訪れる完全な静寂
潮が止まると、嘘のように海は静まり返る。
さっきまでのアタリが幻だったかのように、餌取りだけが残る。
ここで無理をしても意味はない。ヨネスケ氏は磯で簡単な食事を取り、30分程の仮眠に入る。
横には竿。いつでも跳ね起きられる態勢で。
闇から朝へ。光が入った瞬間、海が牙を剥く
再開直後、竿が絞り込まれる。
暗闇の中で浮かび上がる、一回り大きな魚体。
夜とは違う、朝のクエ。潮と光が入り始めたタイミングで食ってくる個体は、どこか荒々しい。
ヨネスケ「これがあるから、男女群島はやめられない」
日中はルアーで海のスケールを体感する
2日目の日中はルアーゲームへ。
潮通しの良さは健在で、ヒラマサの幼魚(ヒラゴ)やカンパチが水面までチェイスしてくる。
サイズは小さくとも、魚が出る、追う、見える。
それだけで、この海のポテンシャルが十分に伝わる。
夕マヅメ、静かな場所が動いた
ポイントを移動し、ワンド状の磯へ。
一見すると地味だが、「こういった場所こそ出る」とヨネスケ氏は語る。
案の定、潮止まりと重なった夕マヅメにクエがヒット。
サイズは小さくとも、確実に回っている。
その後もアタリは続き、眠気と集中力の限界を行き来しながら、竿を握り続けた。
男女群島は「釣れる場所」ではない。「試される場所」だ
最終的な釣果は、クエ7匹。サイズだけ見れば、10kgオーバーの怪物は出なかった。
だが、2泊3日ほぼ休みなく海と向き合い、潮を読み、闇の中で魚と対峙。
男女群島の本気を肌で感じたのだ。この経験は単なる釣果では語れない。
男女群島は、誰にでも優しい海ではない。
体力も、判断力も、そして覚悟も問われる。
それでも一度でもクエの重量感を知ってしまえば、またこの磯に立ちたくなる。
この島は、釣り人の記憶に爪痕を残す。
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ヨネスケ
兵庫県出身。日本一周車中泊釣り旅を経て、現在は磯釣りのメッカ、長崎県五島列島在住の釣り三昧YouTuber。2024年から2度目の日本一周釣り旅を再開。最新の動静はYouTube「突撃!ヨネスケの釣り旅ch」をチェック。
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