ハゼをルアーで釣る「ハゼクラ」の魅力とは? ふらっと行けて思わぬゲストフィッシュも…。タックルとルアーをマルチアングラーが解説。

ハゼ釣りといえば、イソメなどを使ったエサ釣りが一般的。しかし、小型のルアーで行う「ハゼクラ」という釣り方もひっそりと人気だ。この記事では、浜名湖のマルチアングラーである稲垣さんがハゼクラの魅力を語ってくれた。

●文/写真:稲垣 文哉(いながき ふみや)

潮が引いた岩場に潜むハゼたち

クランクへの反応は少しずつ落ち着いてきたけれど、それでも元気なハゼたちはまだまだ遊んでくれる。浅場の岩場をのぞき込むように釣り歩く、そんなハゼクラが楽しい。

潮が引いた浜名湖の岩場。牡蠣殻の付いた石のすき間や、ゴロタの影に潜むハゼたち。ルアーがその近くを通ると、いきなり飛び出してきて食いついてくることがある。ときどき数匹で追いかけてきて、最後の一匹がパクッと食う様子は見ていても微笑ましい。

使うルアーはフローティングタイプの小さなクランクベイト。ゆっくり巻くだけでボトムをコツコツと叩きながら泳いでくれる。常に底に触れている釣りだからこそ、「今のは岩? それとも魚?」と迷う場面が多い。

だから、ボトムの変化とハゼの小さなアタリをちゃんと区別できるロッド選びが、意外と釣果を伸ばすのに大切になってくる。

タックルは手返しの良さと感度を重視してベイトタックルを使用。ベイトリールは手のひらで包み込むようにもてるから感度もよく、ボトムのコツコツという感触と、ハゼの「ビビッ」という小さなバイトも手に伝わってくる。

遠くへ投げる必要はなく、足元や近くの岩周りにテンポよく狙えるのがいい。キャストしてゆっくり巻いて、反応を感じながら移動する。そんな穏やかな釣りの時間が心地いい。

カラー選びも、日によって結構差がある。派手な赤で連発する日もあれば、まったく反応がなくて地味なナチュラルカラーでしか釣れない日も。「今日はどの色が正解かな?」と考えるのも、この釣りの楽しさのひとつだ。

サイズは10〜15cmくらいが中心で、どの子も元気いっぱい。掛けた瞬間にブルブルっと暴れる感触がロッドに伝わってきて、素直に楽しい。釣れてくれた魚の表情や模様を見て「この子はよく太ってるな」「この模様は珍しいな」なんて、ゆるく観察するのも好きな時間だ。

そんな中で、ときどきハゼとは思えない力強い引きを見せる魚が掛かることがある。その正体はクロダイやキビレ。小さなハゼ用の針で掛かるから、ファイトはなかなかにスリリング。

ライトなタックルを大きく曲げながら慎重にやり取りする時間もまた、楽しい瞬間のひとつだ。思わぬゲストとの出会いに、ちょっと嬉しくなってしまう。これもまた浜名湖らしい遊び心のある釣りだ。

本気で数釣りをする釣りじゃなくても、ふらっと浜名湖に立ち寄って、ちょっと遊んでもらうくらいがちょうどいい。休日の午後や仕事帰りに、ライトなタックルとお気に入りのクランクたちをポケットに入れて出かけてみる。

きっと今日もどこかで、岩のすき間から小さなハンターたちが顔を出している。

タックル紹介

ベイトタックルを中心に、気分や釣り場で使い分けている。

ロッド:アブガルシア エラディケーターベイトフィネス EBTC-55ULT-ST
リール:ダイワ 月下美人 AIR TW

ライン:PE0.6号+フロロリーダー8lb

スローテーパーで非常に投げやすく、小粒クランクとの相性が抜群。軽いルアーでもスムーズに飛ばせる一本で、ハゼクラのベースタックルとして信頼している。

ロッド:インターシュート バジリスク ssp-5100lr-ti
リール:ダイワ 月下美人 AIR TW
ライン:PE0.6号+フロロリーダー8lb

楽しいバス釣りをテーマに開発されたスモールプラグ用のベイトロッド。軽快なキャストフィールとしなやかさがあり、ハゼクラだけでなく他の小型プラグも楽しめる懐の深さが魅力。チヌトップも少しやろうかなという時に出番。

ロッド:フィッシュマン ビームスインテ 6.4UL
リール:ダイワ 月下美人 AIR TW
ライン:PE0.6号+フロロリーダー8lb

張りがあってロングキャストにも対応。少し広めのエリアを探りたいときや、風がある日にも扱いやすい。不意の大物でも対応できる。

今回はベイトタックルで楽しんだけど、正直スピニングタックルでもまったく問題なし。むしろ軽めのクランクを投げやすいので、初めての人にはスピニングの方がおすすめ。

アジングやメバリングのULクラススピニングロッドなら基本なんでもOK!足元中心の釣りだから、そこまでシビアに考えなくても楽しく遊べるのがハゼクラのいいところ。

肩ひじ張らず、「今日はなんとなくこの竿使いたいな〜」くらいの感覚で選んでも十分楽しめる。

使用ルアー

ハゼクラで活躍するルアーたち。状況によって使い分けるのも楽しみのひとつ。

・ダイワ ハゼクラ DR

安定したレンジキープと軽快なウォブルに加え、ラトルサウンドでしっかりアピール。ボトムをコツコツと叩きながら音でも誘ってくれる、頼れる定番クランク。

・バスデイ はぜ玉

小粒ボディながら存在感があり、スローリトリーブでもしっかり泳ぐ。針掛かりが良く、ショートバイトも逃さない扱いやすさが魅力。

稲垣 文哉(いながき・ふみや)

幼い頃から水辺が身近で、今も浜名湖を拠点に釣りを楽しむ浜名湖育ちのマルチアングラー。珍しい魚やまだ釣ったことのない魚を追いかけるのがマイブーム。ライトゲームを中心に、渓流からオフショアまで気の向くままに釣りを満喫中。ロッドビルディングも趣味で、自分だけの一本を作る時間も楽しむ。

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