琵琶湖艇王の帰還! 現在進行形のリアル琵琶湖攻略!

琵琶湖艇王の帰還! 現在進行形のリアル琵琶湖攻略!

釣れなくなった…といわれて久しい琵琶湖。「昔が釣れすぎてただけでしょ?」と思っていたが、いよいよ本当に難しくなってきた。琵琶湖は死んだのか? それを確認すべく、このお方に登場願おう。元祖・琵琶湖艇王、冨本タケル!

●文:ルアマガプラス編集部

冨本タケル(とみもと・たける)

2016年にB.A.I.T.の2daysトーナメントにてパンチショットで2日間の最高記録(当時)となる28935gを樹立。一気に知名度を上げた。その後、サカマタミドストやカバースキャットのボトムジャークなどで琵琶湖のトーナメントシーンを無双。第1回琵琶湖艇王も獲得した。1970年生まれ、愛知県常滑市出身。デプストップスタッフ。

突出したお助けルアーがない現在の琵琶湖 突破口はどこだ!?

取材日は9月18日。とても暑く、長かった夏も終わり…と思ったらまだ暑い。この日の大津市の最高気温は31.7℃に達する真夏日となった。難しくなったと誰もが口を揃えていう、この秋の琵琶湖。冨本さん的にはどんな状況なのだろうか?

「今はまだ夏を引きずっていますが、秋も感じられるようになってきました。でも、基本的にはまだ夏の釣りです。流れ、シェードをキーワードに、目標は50アップを2本釣りたいと思います」

—今年の夏から今にかけての琵琶湖に例年と違う変化はありましたか?

「夏といえば流れが通るボディウォーター(主に南湖の深いチャンネルラインを指す)に大きな群れが入るのでそれを釣るのが例年の主流なのだけど、今年はボディウォーターに全然魚がいない。僕の今年の釣り方は地形変化のベイトが絡んだスポットをサカマタシャッドのノーシンカーをメインに、MSクローのテキサスも。晴天ベタ凪だったらウィードパッチの中にパンチショットを入れたりして夏を攻略してきました」

—パンチショットが効くというのは久しぶりに聞きました。なんだか懐かしいですね…

「効いているわけじゃないです。釣れなくて、みんなもうやることがないからパンチショットをやっているだけ。1日1本か2本、よくても5本は釣れない。7~8年前の釣れ方とは全然違います。その頃は50アップ20本とか釣れたんでね。今は消去法でパンチショットに行き着いたという感じでしょうね」

雄琴のロータリーピアを飛び出した冨本さんのファルコン。まず向かったのは下物浚渫エリアだった。

朝6時34分、最初のポイント、下物浚渫エリアのど真ん中で冨本さんはエレキを下ろした。

「サイズを狙うならサカマタ6inのノーシンカー。これで食うのはデカい。カラーはワカサギ。ボディウォーターは水がクリアだからウォーターメロンなどナチュラル系がいいんですけど、インサイドは濁っているので最近はワカサギカラーに反応がいいです」

サカマタシャッドを2ジャークしてポーズさせると…早くも冨本さんのロッドが大きく曲がった!

「1投目で食ってしまったな。ああ、抜けてもうた!」

解説通り、なかなかのサイズだったようだが… どんなスポットを狙ったんですか?

「ブレイクです。今のはアップヒルで食いました。ここにはめっちゃベイトが溜まっていて、フィーディングしていたバスです」

ところで、カバースキャットで大ブレイクする前はサカマタミドストでもかなり釣っていた印象があります。そういった釣りは今はどうでしょうか?

「ミドストは今でも釣れる釣りなんですが、それよりもバスがまったく見たことがない要素をもったルアーが出たときが一番反応がいい。カバースキャットもそうだし、そんな釣りが見つかればめちゃめちゃ釣れました。今は、カバースキャットもスイムジグもサイコロも魚の反応がちょっと落ち着いた印象です。ルアーパワーで食う釣りは今はないかな」

じゃあ、今を釣るには何が必要なんですかね?

「タイミングですね。釣れるときに釣れるものを投げるタイミング。基本ですけど、風の変わり目、吹き始めなど、いいタイミング、いい場所、いいルアーでアプローチすること。適当にウィードエッジを流して釣れていた時代は終わりました」

さて、サカマタシャッドでバラしたあとは同じスポットでMSクローのテキサスリグをチョイス。最近のお気に入りのセッティングだそう。すると、1投で答えが返ってきた。

「エサを食っているコンディションがいい魚です。ノーシンカーは食わなかったのにね。ハンプなんですけど、ハードボトムなんです。ボトムをガリガリしたほうが反応するときがあって、テキサスを選びました。少し風が弱くなってきた、こういうタイミングがいいんですよ」

南湖のど真ん中でサカマタシャッドのノーシンカーをフルキャスト。ウィードがある場所ではカバースキャットではなくこっち。

冨本さんがここ数年の特徴のひとつとして挙げたのがルアーサイズの縮小傾向。「かつて8inがメインだったサカマタは、今は6.5inがメインになっています」

下物浚渫エリアにてテキサスリグのズル引きに明確なバイトが出た。朝日を浴びながら、フルフッキング!

手始めに、健康体の45cmクラスをキャッチ。ルアーはMSクローのテキサスリグだった。

フリーリグじゃダメなの?

MSクロー3.6in[デプス]

リーダーレスダウンショットやフリーリグの登場ですっかり存在感の薄くなったテキサスリグ。冨本さんが投げ始めたのを見て、なぜ…と聞こうと思ったらその前に釣られてしまった。

「最近はウィードが濃く、フリーリグでは抜けが悪いんですよ。なので、よりスムーズに探れるテキサスリグの出番が多いです。アクションはズル引きですね」

サカマタとカバースキャットの使い分けとは?

ところで、この日最も多く投げていたのがサカマタシャッドのノーシンカー。冨本さんといえばカバースキャットのイメージが強いが…サカマタとカバースキャットの使い分けはどうしているんですか?

「簡単にいうと、対ウィード、そういう釣りはサカマタのほうが相性がいいんです。対ハードボトムはカバースキャット。カバースキャットはウィード抜けが悪い。サカマタは頭の形状のせいか、ウィードの中をスコスコと抜けてくる。あとはハスを食ってるバスはサカマタを好む。マッチ・ザ・ベイトですね」

8時12分。同じ下物浚渫エリアの少し南へと移動した冨本さん。先ほどの場所もそうだが、こちらも水の通り道になるような場所らしい。

「長年釣り込んでいくと水の通り道がわかるようになる。ハスも集まってくるし、バスも集まってきます」

ここでサカマタシャッドのノーシンカーをジャークさせていると…すぐに答えが出た。冨本さんがアワセを入れると、一気にバスが走る! ロッドがノされるような体勢になりながらも立て直して…キャッチ成功!

「よっしゃ! こいつを獲りたかった! 3kgはありますね。掛かった直後、クラッチが切れなくてノされるようになりましたが…ヤバかったです。やっぱりサカマタ6inを食ってくるヤツはデカいんですよ」

下物浚渫跡などやや濁ったエリアでは、サカマタシャッドのワカサギカラーを多用する。特にとある時期のロットのカラーがいいらしい(写真上)。
「通常はお腹が白いんですが、お腹がピンクになっているでしょう。これがめっちゃ釣れるんです」

サカマタ★ボトムジャーク

サカマタシャッド6in[デプス]

ラインを沈めるのがキモ

今回の取材でビッグバスを2尾キャッチしたのがこれ。サカマタシャッド6inにがまかつのワーム34Rハイドロールをセットしたもの。では、動かし方などは?

「ノーシンカーですけど、ボトムまでしっかり落としてラインを沈める。そうすると魚から糸が見えなくなる。ジャークしたときにボトムの糸が張ってルアーがしっかり動くというのがこの釣りの一番のキモです。アクションはカバースキャットと基本は一緒。でもカバースキャットはテーブルターン、サカマタはジャークベイトのように横にビュンビュン動く。ダートする距離も長いですね」

アングラーを水中に引きずり込むようなビッグファイトの終盤、ボート近くでジャンプした隙を突かれてネットに捕らえられ…勝負あり!


やっぱりサカマタで釣れるとデカい… 56cm!!

エビモを抜けて、ブレイクのダウンヒルに差し掛かったころに「ガツン!」と食ってきた。バイト後、クラッチを切り、1~2秒走らせてからアワセを入れたが、ロッドはノされて体勢を崩されるような引きだった。

「ラインはサンラインのオーバーテックス16lb。この糸のおかげで切られなかったですよ、ホンマに」

またも1投目で決める、艇王の仕事術

サカマタノーシンカー、MSクローテキサス以外には軽めのキャロライナリグも投げていた冨本さん。そのココロは?

「チビはサカマタの6inは食えないんで、完全に釣り分ける感じです。キャロもデカいのは食ってくるんですけど、確率が違いますね」

その言葉の通り、サカマタ4in、ブルフラット2inを使用したキャロでは小バスが連発したものの、サイズアップはならず…。また、サカマタ6inのノーシンカーに戻した。すると…1投目でロッドが大きく弧を描いた!

「チビかな…(アワセ)…チビじゃない。仕事終わりやな」

ハンプの向こう側にルアーを投じ、上り坂に差し掛かったところでアタリが出たという。

「カツカツと噛むような感触が伝わってきたのでアワせたらいいサイズでした」

そこから風が強く吹き始め…湖上が荒れだした。

「ここまで吹くと食わなくなるので…もう魚はいいですね」

釣れなくなったといわれる琵琶湖では珍しい早上がり。艇王は仕事も決断も早いのだ。

キャロなら無限に釣れます

サカマタ4inとブルフラット2inのキャロで小バス無限モードに突入。たまにデカいのも釣れるらしい。

サカマタ6inでまたも50アップ!!

ハンプとハンプの間、水が通るハードボトムで今度も食ってきた。
「今日は南風だから北向きに流れが生じている。そういうときはハンプの北側にベイトが溜まるので、あえて風上(南側)からアプローチしてベイトがたまる場所を狙いました」

Tackle

●サカマタシャッド6in用
●ロッド:ゲインエレメントGE-66MH+Rソフトジャーキングエレメント
●リール:メタニウムXG
●ライン:オーバーテックス 16lb

●テキサスリグ用
●ロッド:ゲインエレメントGE-67M+Rライトジャーキングエレメント*プロト
●リール:アルデバランDC XG
●ライン:オーバーテックス 12lb

●キャロライナリグ用
●ロッド:ゲインエレメントGES-66MLSシェイキングエレメント
●リール:ヴァンキッシュ2500SHG
●ライン:シューター6lb、リーダーはシューター8lb

※全てロッドはデプス、リールはシマノ、ラインはサンライン

これからの艇王パターン

秋は巻きモノ、キャロもよろし

「秋は水温が下がると同時にウィードが枯れて抜け始める。魚の居場所が広範囲に変わっていく時期なので、巻きモノが有効になります。また、シャローも釣れるし深いところも釣れる。南湖はフラットが多いので、クランクベイトのパターンがハマりやすくなる。ウィードが残っているところはスピナーベイトやブレーデッドジグも有効になってきます。
僕は今までディープでもノーシンカーで釣ってきていたんですけど、今年はオモリが付いたリグにも反応がいい。キャロにも可能性を感じていて、今年はリアクションキャロを取り入れたいと思ってます」

ウィードに強いスピナーベイト&ブレーデッドジグ

南湖のウィードフラットはスタックしにくいスピナーベイトとブレーデッドジグがおすすめ。カナダモの隙間に潜んでいるバスを、そのツラを引いて食い上げさせるのも有効。なお、冨本さんが監修したスリップヘッドジグにブレードを付けた「スリップヘッドチャター」を製作中だとか。

ブレーデッドジグ

Bカスタム5/8oz[デプス]

今年期待はキャロ

取材中もサカマタ4inなどのキャロで釣っていた冨本さん。これからは多用する予定。

「フワッとさせたいときはサカマタ、ボリュームがあるものへの反応がいいときはMSクロー。あと、秋はデスアダーリザードも釣れるんですよ。ウエイトは水深10mでも1/2ozまでですね」

デスアダーリザード[デプス]

秋のクランクは水深4~6mくらいが効率よくデカバスを狙えるという。潜行深度別のおすすめは?

「ウィードトップに合わせるなら2.5m潜るコリガンマグナム250、中層速巻きで使うなら3m潜るキックバッカー、3.8mはアベンジクランク400、5mはマッドペッパーマグナムが王道です」

水温の安定したディープの大場所を狙う

「冬は越冬場です。夏に南湖のボディウォーターにバスがいればそのまま越冬するんですが、今年は全然魚がいないからどこで越冬するのかな?…と感じている。北湖は水温の安定したディープですよね。沖島南の魚礁、北側のロックエリアなどエサの多い深場。野洲のオダ、魚礁とかそういう大場所です。冬のヒットルアーはその年によって違うので、やはりキャロを試したいですね」

カバスキャは?

今までは抜群の威力を発揮していた高比重ノーシンカーだが、今年は未知数だという。

期待はリアクションキャロ

来るべき冬のヒットルアー候補に挙げていたのがキャロ。1/2ozくらいのシンカーで、リアクション、ステイ、リアクション、ステイ、の繰り返しがバスの反応を得られやすいという。水温が下がったらステイ時間は長くする。

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