
「海の水を全部抜いてみた」一見すると無茶にも思えるこの企画が、実は干潮という自然条件を最大限に利用したリアルなフィールド実験であることは、動画を見進めるほどに理解できてくる。舞台は、干潮時にのみ姿を現す浅瀬の潮だまり。今回は、そこにさらに水を抜くという強引なアプローチを加え、海底のリアルをあぶりだそうという試みだ。
●文:ルアマガプラス編集部
干潮×人数×道具。企画は準備段階から大掛かり
撮影当日は11月とは思えない暑さ。
潮位が最も下がるタイミングを狙い、メンバー4人が集結する。
ひとりでは心許ないという判断もあり、今回は完全にチーム戦。
現場を見渡すと、すでにいくつもの塩だまりが形成されており、岩の隙間や砂の窪みには確実に何かが潜んでいそうな雰囲気が漂う。
カニ、エビ、小魚などなど想像するだけで期待値は高まるが、同時に潮が戻るまでの制限時間というプレッシャーも重くのしかかる。
36本の灯油ポンプ、ホースと想定外の苦行
今回の目玉装備は、なんと灯油ポンプ36本とホース。
手動ポンプを使い、ひたすらしぽしぽと水を抜いていく作戦だ。
しかし、実際にやってみるとこれが想像以上にキツい。
1人あたり同時に扱えるポンプの数にも限界があり、「数を増やせば勝てる」という単純な話ではないことがすぐに分かってくる。
水は確かに減っている。しかし、海は広い。
しかも、抜いたそばから別方向から水が回り込んでくる。
まるで生きている相手と戦っているような感覚だ。
切り札投入。水中ポンプという現実解
ここで登場するのが、水中ポンプ。
まさに「最終兵器」とも言える存在で、スイッチを入れた瞬間、これまでの苦労が嘘のように水位が下がっていく。
価格はホース一式とほぼ同等。それでいて効率は段違い。
「最初からこれを使えばよかった」という空気が現場に流れるが、それもまた検証企画ならではのリアルだ。
岩肌が露出し、砂地の形がはっきり見え始めると、フィールドの表情が一変する。
普段は水中に隠れている海の素顔が、少しずつ剥がされていく。
魚はいた。だが、簡単ではなかった
水位が下がりきったところで、生き物探索が本格化する。
岩の下、割れ目、砂の隙間・・・・そこかしこから小魚が飛び出し、逃げ惑う。
動画内では、ネズスズメダイの幼魚やハゼ類、カニなどが確認されるが、ここで思い知らされるのが「魚の逃げ足の速さ」だ。
水が少なくなったからといって、捕まえやすくなるわけではない。
むしろ、隙間が多すぎて追い込めない。
「水を抜けば楽勝」という予想は、見事に裏切られる。
潮は待ってくれない。そして逆転の展開へ
探索に夢中になっている間にも、潮は確実に戻ってくる。
次第に水音が大きくなり、やがて排水していた場所が滝のように水を受け入れ始める。
ハイサイ「あーだめだ・・・もうだめだ。おしまいだ」「間に合わなかった」
その時最後の奇跡が起きる。
ハイサイ「コイツだけ獲りたい」「よっしゃー!キターー!!」
最後に捕獲したのは少し大きめのスズメダイ。残念な結果となった。
あれだけ苦労して抜いた海水が、わずか数分で元通り。
しかもその瞬間、魚たちは一斉に表に出てきて、活発に動き始める。
皮肉にも、水が戻った後のほうが魚の姿ははっきりと見えるという展開に。
干潮と満潮、その切り替わりこそが最も生命感に溢れる時間帯だという事実を、身をもって体感する結果となった。
水を抜くとこの意味
最終的に、大漁とはいかなかった。
だがこの企画が残したものは、単なるネタ動画以上に大きい
干潮のフィールドの地形、魚が身を隠す場所、潮位変化による行動違い。
これらを目で見て理解できるという点で、この挑戦は非常に価値がある。
ルアマガプラスの記事でも語られているように、干潮時の観察は釣果に直結するヒントの宝庫なのだ。
失敗も含めて、最高のフィールド教材
「もう少し早く来ていれば」
「もっと強力なポンプがあれば」
反省点は多い。だが、それこそがリアルなフィールド検証の証拠でもある。
海は簡単に攻略させてくれない。
だからこそ、次も挑みたくなる。
「海の水を抜く」という無茶な企画は、結果以上に過程そのものが面白い、濃密な実験だったと言えるだろう。
捕まえた魚は元の場所へリリース。
コメント欄では「マジか、海の水を抜く発想はスゴイ」「こういう企画待ってました」などと、視聴者も興味深い動画だったようだ。
これからもハイサイ探偵団の奇想天外な挑戦から目が離せない!
紹介した動画はコチラ
登場YouTuber紹介
ハイサイ探偵団(はいさい・たんていだん)
視聴者からの依頼を調査するというコンセプトでチャンネルをスタートさせるが、釣りやアウトドア、料理などメンバーが楽しめる企画を中心に沖縄で活躍。ハイサイ探偵団の詳細は、下記YouTubeアイコンからチェック!
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