「まさかの展開…」ティップエギングで良型アオリイカ連発! 【ボートエギングファン Vol.2 in 三重県・伊勢志摩沖】

新たに立ち上がった企画「ボートエギングファン」ではフレッシュな4人のアングラーが、ボートエギングの魅力を全力で届けていく。第2回となる今回は、三重県志摩沖を舞台にティップエギングに挑戦する。季節は初冬。キロアップのアオリイカが狙える期待大のフィールドだ。ここでボートエギングファンのメンバーが繰り広げる釣りは、一体どんなものになるのか? 船上はティップエギングならではの楽しさと、その奥深い魅力で溢れかえった。さあ、その熱い一日を一緒に見ていこう!

●文:ルアマガプラス編集部

シーズン終盤、それでも目標は高くキロアップ! メンバー4人の魅力をお届け

「ボートエギングファン」のメンバーは、リーダー格の角井良隆を筆頭に加藤貢嗣谷田圭清水彩香の4名だ。 いずれもメタルスッテやティップエギングに精通し、未知のフィールドや新たな釣法への探究心が極めて旺盛な精鋭たちである。今回、彼らが集結したのはティップエギングの聖地、三重県・志摩エリア。遊漁船「ほっぺ毛丸」に乗り込み、この釣りの真髄を追い求める。

左から加藤さん、清水さん、角井さん、谷田さん。右端はほっぺ毛丸船長の澤篤史さん。

船長の澤篤史氏によれば、実釣時(12月中旬)は秋の数釣りシーズンが終わり、日によってムラはあるものの、掛かればデカい「良型狙い」のタイミングだという。

角井「キロアップを目標に、ティップエギングの醍醐味を存分に味わいましょう!」

加藤「志摩には何度か来ていますが、事前の状況を聞くとやはり緊張感が増しますね。ドキドキします!」

谷田「志摩での釣りは人生初。普段活動している山形とは違う海、来られただけでも最高にワクワクしています」

谷田「日本海と違ってベタベタ(笑)」。谷田さんは山形の漁師として、清水さんは福井の遊漁船の中乗りとして活躍。冬の志摩沖は別世界だ。
清水「潮はすごく速いですね」。探りながら海の様子を推し量る。

清水「日本海での経験はありますが、志摩の海でどこまで通用するか……。まずは1杯を目標に食らいつきます!」

角井「歴史あるフィールドで諸先輩方から教わってきた意地があります。誰よりも釣る勢いで挑みますよ!」

それぞれの胸に秘めた野望と期待を乗せ、船は日の出とともにポイントへ滑り出した。

攻略の鍵はディープエリア。ヘビーシンカーを駆使した実釣戦略

ティップエギングは、風と潮に船を任せる「どてら流し」で広範囲を探る釣りだ。ボトムまで沈めたエギを鋭くシャクり上げ、その後の「ステイ」でイカに抱かせる間を作る。

角井「着底を確実に取ることが大前提だ。エギ単体で底が取れない深場や激流では、専用のシンカーをプラスして調整していく」

メインで使用するのは『アントラージュ』シリーズ。船長からは「12月は水深40〜50mの深場でキロアップ、運が良ければ2kgオーバーも狙える」との助言があり、10gから50gまでの重めのシンカーを揃えて布陣を固める。

角井「今回はどてら流しだが、最近は船を立てて真下に落とす『バーチカルスタイル』も注目されている。状況に合わせた適応力が問われる釣りだ」

使用エギはアントラージュ3.0号(上)とアントラージュシーグル3.5号(下)などのアントラージュシリーズ各種。

水深や風の強さ、流れの速さなど状況に応じて追加のシンカーを調節。

フレッシュな個体を誘うために手返しよく攻略。沈黙を破るファーストヒットは誰…?

角井「コツはこまめにエギを回収し、船下に落とし直すことだ。船は常に移動している。常に新しいポイントの底へエギを届けることで、やる気のあるイカに出会える確率が格段に上がる」

着底を察知するためには、ラインの動きに注目する。フォール中にラインが描く「し」の字が止まれば着底の合図だ。そこから糸フケを巻き取り、シャクリを入れてステイ。穂先(ティップ)にかかる抵抗の変化を凝視する。 イカが触れれば、ティップが戻ったり、弾かれたりと繊細なシグナルが出る。これが「ティップエギング」の名前の由来だ。

着底の判断はアングラーそれぞれに工夫がある。
清水「潮が速くて底がわかりにくいときはリールの前でラインに軽く触れながら落とすと底どりがしやすいです」

ステイ中はエギの抵抗でティップが一定にもたれ、ティップの変化でアタリをとる。ステイ中はエギに違和感のある動きを与えないことが重要だ。

「……あ、キタキタ!」 沈黙を破ったのは開始から2時間後、清水であった。上がってきたのは見事なキロクラスの良型だ。

清水「本当に嬉しい! 違和感のようなアタリがあったので底を取り直し、4〜5回シャクって長めにステイさせたら、ググッとサオ先が入りました」

待望の1杯目をキャッチ! しかも、良いサイズの本命アオリイカだ。ヒットエギはアントラージュ3.0号にシンカー30g。

清水「とにかくうれしい(笑)。違和感みたいなアタリがあって、底をとり直して4、5回シャクって長めのステイ中にサオ先がグッと入りました」

角井「だいぶ船から離れたところで抱いたね…」

角井は仲間のヒットを喜びつつも、そのヒットパターンに自身の戦略との「ズレ」を敏感に感じ取っていた。

レンジに合わせてシンカーをローテ! 潮流も把握してボトムを確実の取ることが重要

ポイントは移動を繰り返し、ついに水深50mのディープエリアへ。

谷田「50mは初めての経験。深さに圧倒されますが、清水さんの丁寧なボトム誘いがすごく勉強になります」

互いの情報を共有し、切磋琢磨するのもこのチームの使命だ。厳しい状況下、清水がさらに追加するなか、加藤が会心の一撃を放つ。

ミヨシ側で釣る男性陣に反応がない中、清水さんは2杯目をキャッチ。ヒットエギはアントラージュ3.0号オレンジBグロー。シンカー30g

加藤「食った! 30g、40gとウェイトを上げ、50gに変えた1投目。テンションがスパッと抜ける完璧なアタリでした。底が取れないと始まらない。シンカーローテーションの重要性を再確認しましたね」

ヒットエギはアントラージュ3.0号のフルパープル。シンカーローテーションで仕留めた大満足の1杯だ。

これを見た谷田もシンカーを50gにチェンジ。すると即座に反応があった。

谷田「きた! どうしよう、今まで釣ったアオリイカで一番引いています!」

水面に姿を現したのは、文句なしのキロアップ。

谷田さんの愛竿、セフィアSSティップエギング F-S511M-Sが大きくしなる。キロ超確定のイカが最後まで抵抗をみせる。

谷田「最高です! 清水さんの釣りを参考に、3〜4回のシャクリでボトムから離れすぎないよう意識しました。水中を想像しながら操作する過程が本当に楽しい!」

迷宮入りするリーダー? ティップエギングの恐ろしさと面白さ

角井「自分だけイカ迷子だ(笑)。ティップエギング、コワいな……。うわっ、今アタったのに乗らない!」

経験豊富な角井が、まさかの大苦戦。アタリはあるものの、あと一歩が遠い。

同船者と情報共有しても何かの違いで釣果に結びつかないことがある。ちなみにここまでに魚のアタリを一番出していたのは角井さんだ。

角井「みんなの釣りを見ていると、かなり遠くで抱かせているし、シャクリもボトム付近に集中している。同じようにやっているつもりでも、何かが決定的に違うんだろうな」

ほんのわずかな差が天国と地獄を分ける。これこそがティップエギングの魔力だ。角井が頭を悩ませる傍らで、加藤もキロアップを仕留め、チームは着実に釣果を伸ばしていく。

ヒントは仲間の釣り方にあった。角井さんが最後に見せた、会心の一撃!

角井「浅場に移動して流れも緩んだ。ここだ。アントラージュ3.0号に15gのシンカー。ロッドはやわらかめの『セフィア エクスチューン S68ML-S』にスイッチする」

ロッドを替えた角井の瞳に鋭さが戻る。

角井「絶好調の清水さんのキーワードは、女性らしい『優しいシャクリ』にある。……きたっ!」

角井さんのセフィア エクスチューン ティップエギングS68ML-Sが大きく曲がった。

狙い通り、1投目だった。着底から3回、優しく誘ってステイを入れた瞬間、明確なシグナルがティップを叩く。強烈な重量感がロッドを絞り込んだ。

角井「お待たせしました! 皆さんのアドバイスのおかげです。……デカい!」

上がったのは、美しい魚体をしたキロ超えのオスだ。

角井「着底後、本当に優しく3回だけシャクり、底から1〜2mのレンジで耐えた。ステイ3秒後、ティップが跳ね上がりました。快感ですね」

ヒットエギはアントラージュ3.0号+シンカー15g。カラーはフルパープル。

仲間の技を盗み、タックルをアジャストし、正解に辿り着く。この「答え合わせ」の過程こそが、この釣りの至高の喜びだ。角井の1杯を最後に、劇的な幕切れとなった実釣。

ボートエギングファンメンバーが総力をあげて獲ったともいえる1杯。今回釣るまでの過程を一番楽しんだのは角井さんかもしれない。

角井「まさかの試練だったが、仲間の釣りを取り入れてようやく辿り着けた」

加藤「テクニカルでしたが、チームの共有でパターンを掴めたのが大きい」

谷田「人生初のキロアップ。宿題もたくさん見つかったので修行を続けます!」

清水「皆さんの釣りを見て勉強になりました。もっと腕を磨きたいです」

リーダーの苦戦と逆転劇が、図らずもティップエギングの奥深さを証明する形となった。本記事では語り尽くせないテクニックや衝撃のゲストの全貌は、動画でぜひ確認してほしい。ボートエギングファンの冒険は、まだ始まったばかりだ。

使用タックル

角井さん

写真左

  • ロッド:セフィアXRティップエギング S511M-S/F
  • リール:ヴァンキッシュC3000MHG+夢屋ハンドルノブEVAパワーラウンド型M
  • ライン:ハードブル8+ 0.6号
  • リーダー:セフィアマスターフロロリーダー3号

写真右

  • ロッド:セフィアエクスチューンティップエギングS68ML-S
  • リール:ヴァンキッシュC3000MHG+夢屋ハンドルノブEVAパワーラウンド型M
  • ライン:ハードブル8+ 0.6号
  • リーダー:セフィアマスターフロロリーダー3号

角井「僕はショートレングスのサオが好きなのでXRのS511M-S/Fがメイン。エクスチューンのS68ML-Sはやわらかめで、今回このロッドのおかげで命拾いしました」

加藤さん

写真左

  • ロッド:セフィアSSティップエギング F-S511M-S
  • リール:ツインパワーXD 4000PG
  • ライン:セフィア8+ 0.5号
  • リーダー:フロロカーボン2.5号

写真右

  • ロッド:セフィアSSティップエギング R-S68ML-S
  • リール:ヴァンキッシュC3000SDH
  • ライン:セフィア8+ 0.4号
  • リーダー:フロロカーボン2.5号

加藤「ロッドのSS R-S68ML-S にPEライン0.4号を使うのはエギのコントロール性を優先。SS F-S511M-Sはレスポンスを優先でリールも4000番のPGを合わせると深場で40g以上のエギがより扱いやすくなります」

谷田さん

写真左

  • ロッド:セフィアSSティップエギング F-S511M-S
  • リール:セフィアSS C3000SDH
  • ライン:ハードブル8+ 0.5号
  • リーダー:セフィアフロロリーダー2.5号

写真右

  • ロッド:セフィアSSティップエギング R-S68M-S
  • リール:セフィアSS C3000S
  • ライン:セフィア8+ 0.5号
  • リーダー:セフィアフロロリーダー2.5号

谷田「私は先調子のロッドが好きなのでいつも使っているのはF-S511M-Sです。サオ先にアタリが出やすいので。キロオーバーを釣ったのもこのロッドです」

●清水

谷田さん

写真左

  • ロッド:セフィアSSティップエギング F-S68M-S
  • リール:セフィアSS C3000SDHHG
  • ライン:ハードブル8+ 0.6号
  • リーダー:セフィアフロロリーダー2.5号

清水「普段から使っているタックルです。扱い慣れているので朝の大事な時間はこれでスタート。結局使い続けました。エギのカラーも信頼しているパープル系をメインに使いました」

アングラープロフィール

角井 良隆(かどい よしたか)

大阪湾を拠点に活動するインショアボート「シーマジカル」のキャプテンを務める。サワラのキャスティングゲームにおいて、「釣らせる船長」として多くのアングラーから信頼されている。自身も熱心なアングラーで、メタルスッテやテンヤタチウオなど多彩な釣りに精通している。シマノフィールドテスター。

 加藤 貢嗣(かとう こうじ)

大江川、五三川、琵琶湖など中部エリアをホームフィールドとし、バスフィッシングをはじめ様々な釣りに精通。卓越したテクニックで大型のターゲットを釣り上げる能力が高い。メタルスッテやティップエギングなど、ボートエギングも得意としているアングラー。シマノモニターとして活躍する。

谷田 圭(たにた けい)

初めて釣ったハゼに心を奪われ、釣りに一気にのめり込む。釣り経験は10年ほどだが、その熱量は凄まじく、ほぼ毎日のように海に出て竿を振る。現在は山形県で漁師として独立、自身の船を操り漁を行う一方で、ジギングやメタルスッテなど、多彩な釣りを行う。シマノ サポートアングラー。

清水 彩香(しみず あやか)

両親の影響で幼少期から釣りの魅力にハマり、現在は福井県の遊漁船「神海丸」の中乗りとして活躍中。メタルスッテやティップエギング、鯛ラバ、サワラキャスティングなど、ソルトルアーゲームに傾倒。釣りの幅広い知識を持ち合わせている。シマノ サポートアングラー。

[取材協力]
三重県志摩沖釣り船 ほっぺ毛丸

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