
全国のバスフィールドを飛び回る川村光大郎さん。今回はラインテストのため三島湖へ!釣りの要ともいえるラインの考え方と、昨年発売された「スティーズフロロタフネス」へのこだわりについても深堀します。
●文/写真:川村光大郎
今回はラインテストで三島湖へ!
更新が遅くなり申し訳ありません。半月ほど釣行が空いてしまいました。今年は開発に時間を費やそうと決めたこともありますが・・・この冬の釣行はライブソナーの練習に充てるつもりでいたところ、エレキのスケグが曲がっていたことで修理に出したらモーター部の焼けも発覚・・・。
在庫の都合で一ヶ月以上かかるとのことで、直った頃には春の兆し!?そうなったら、シャローやりたくなっちゃいますね。さて、魚探はいいとして、エレキが無いのは困ったぞ・・・ダイワのテストも入っているし、デビル会の戸面原ダム戦も控えている。
草深が、会社に眠っていたエレキを使えるように配線を組み直してくれました。
で、1/23に三島湖へ!
朝はガイド凍る、この冬一番の冷え込みでした。
今回はラインのテスト。実は、一昨年の末からやっています。
釣るのは二の次でしたが、朝のうちにジグ&ポーク(ギャップジグ7g+BUダディ)でキャッチ!ブッシュが張り出す部分のボトム、おそらく6m位のボトムで誘っていたら押さえ込まれました。ライン担当者も、動かぬバイトを逃し。
「それたぶんバイトですよ、疑わしいと思ったらアワせてください」と、そのまま誘い続けていたらまた押さえ込まれてアワせるとやはりバスも、水面のロープにロックしてサヨウナラ・・・。
さて、ラインって単日で評価するのにはムリがあって、多彩な釣りで使い込んでこそ評価できるもの。機械試験によるデータ上では素晴らしい数値が並んだとしても、実釣においては実感できる部分もあれば、差異もあることは経験済みです。
とはいえ、開発担当者と同船しラインのテストだけに1日を費やすことで、日ごろの釣り以上に詰められることも事実。やはり、ライン専任だからこその知見は勉強になるし、裏話もあったりで面白いです。ラインに限らずですが・・・特にラインは不信感を持ったら使えません。
ボクはここ数年、すでに廃盤となっている「スティーズフロロタイプフィネス・タイプモンスター」というモデルを使い続けていました。高品質マテリアルを採用した、ハードタイプ(硬め)のライン。個人的に・・・過去使ってきたモノで、しなやかさをうたったフロロラインが強いと感じた試しはないのですが、一方で、硬くキズが入りにくくとも、粘り(伸び)が足りないと、瞬発的なショックで切れやすい傾向もある(アワセ切れしやすい)。
他にも、“あちらを立てればこちらが立たず” な要素はあるのですが、この旧スティーズフロロは、適度な硬さと直線強度、そして粘りのバランスが丁度良い!そして、13ポンドがラインナップされていることもボク的には重要で、バーサタイルタックルの完成度を高めてくれた影の立役者だったのです。
しかし・・・高品質ながら販売価格を抑えるためだと思うのですが、80m巻きで売られたことが使い勝手においては中途半端に感じていました。2回分使いたいところ、1回当たり40mで足りるのはベイトフィネスリールくらい。80mフルに巻くとスプールが重くなることから、PEライン下巻きやシャロースプールを活用していますが(遠投フィールドはこの限りでないです)、20mほどムダにしてしまう。
結果的に勿体ない感じもあって、買う側からすると選びにくい設定だったように思うのです。モデルチェンジ後も、ボクには旧モデルが良く、しかしダイワに在庫がないと。妥協はできない旨を汲んでくれ、旧スティーズフロロを自分が使う分だけ再生産してくれました。ウソもつきたくないので、タックルデータに明記することにも目をつぶっていただいていた(と思います)。
とはいえその場しのぎではあり、2年の猶予期間をお伝えしたうえ移籍も視野に入れ、他社ラインの使い比べも。強いと評判だけど、バーサタイルに使うにはちょっと硬いかな。引っ張りは強いけど、アワセ切れするな。同ポンドで比較すると太いな・・・など。
これが一番!というよりは、釣法やアングラーとの相性もあると感じた次第です。そんなこんながありつつ、ダイワが本気でバスラインに挑む意思を訴えてくれたことで、移籍は思いとどまりました。大手総合メーカーであるダイワってやっぱりすごくて、ラインひとつとっても秀でれる力がある。PEラインの12ブレイドもその一例です。
そして、昨年の後半にリリースされたのが「スティーズフロロタフネス」。これは、正直に言ってしまうと、信頼していたスティーズフロロタイプフィネス&モンスターがベースです。8年ほど使い続けたと思いますが、不満なく信頼できたのは確かなこと。
そのうえで、現時点で出来うる進化もしています。糸グセを軽減する処理と、撥水加工を施したことと・・・ラインにおいても圧倒的に優れる日本の品質をもってしても、全て均一の強度とはいきません。つまり、ムラ・バラツキがあるということです。
その問題を潰すべく、「スティーズフロロタフネス」は、入荷した時点で高い基準を設けた品質チェックを施し、それに満たないラインははじいています。聞いて驚いたのですが、製品化されるのは約1/3とのこと!
つまり、確実かつ安定した高強度でお使いいただけるということです。そして、ムダなく使えるように設定したのが120m巻き。巻き量が多いことでさらに販売価格は上がってしまうのですが・・・40mずつなら3回使えるし、60mずつでも2回使える。
60m以上の糸巻量を要するフィールドで1回分にするにはムダが出てしまうかもしれませんが、大半のフィールドは40m or 60mの使い分けでこと足りるはず。高価だからこそ、ムダなく使い切れる糸巻き量に設定させていただきました。
何m巻いたかが分かるマーキングシールにはポンド表記がされていますので、リールに貼れば何ポンドを巻いたかも一目瞭然です。
毎回とはいかずとも、勝負など大事な釣行でぜひ使っていただきたいですね!
さて、テストするのはまだ先のライン。計測値では計り知れない、実践強度の核心部に迫りつつあると思います。仮に直線強度は強くともそれが強さの全てではないですし、使用感との兼ね合いもあります。前述したように、釣法やアングラーとの相性もありますしね!
関わるからには、妥協せず取り組んでいきたいと思います。
アングラープロフィール
川村光大郎(かわむら・こうたろう)
陸王5冠、バサーオカッパリオールスタークラシック3度制覇など、その実力が証明されている岸釣りの天才アングラー。ボートでの釣りも高いスキルを持つ。代表を務めるボトムアップでは、数々の傑作ルアーを設計。
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