
言わずと知れた名機・アンバサダーでおなじみのアブガルシアから、ついに電子制御リールが登場する。実質最後発となるだけに否が応でも注目は集まるところだ。果たしてその実力とは…⁉
●文:ルアマガプラス編集部
その名も「VOLTIQ(ボルティック)」!!実は90年代に動き始めていた⁉
電子制御ブレーキシステムは、シマノであればインテリジェントDC、DAIWAならインテリジェントマグフォースと名付けられている。
アブガルシアではこれを「VOLTIQ(ボルティック)」と命名。
そのシステム開発は90年代初頭にはスタートしており、なんと1991年にはピュアフィッシングが世界初の電子制御リールとして特許を出願していたという。
残念ながらその当時には製品化されていなかったものの、今年はついに「VOLTIQ(ボルティック)」を搭載したリールが発売となるわけだ。
その電子制御によるブレーキだが、独自のアルゴリズムに基づくスプール回転の予測に秘密があるという。
一般的にベイトリールのスプール回転数(回転速度)のピークはキャスティング直後から約2秒程度のタイミングで訪れる。その間は投げられたルアーによってラインが引っ張り出され続けているため、理論上はバックラッシュが発生しない。
逆に言えば、バックラッシュの主因となるのはスプール回転のピーク値以降となるわけだが、「VOLTIQ(ボルティック)」のアルゴリズムではキャスト直後のわずか約0.1秒でピーク値を予測。スプール回転数が落ち始めるタイミングからかけるべき適切なブレーキ力を導き出してくれるのだ。
また、パーミングカップ側に設けられたダイヤルにより、1~10までの段階でブレーキ性能が異なるモードを選択することが可能。
ダイヤル設定の8~10は逆風やギル系シルエットといった空気抵抗の高いルアーに最適なモード。
6~7なら、ブレーキ力予測の直後からしっかりとブレーキを掛けてくれる安心セッティングが可能。
4~5であれば、最大回転数到達の前から適度にブレーキを掛けてくれるトラブルレスとキャスタビリティの両立が図られたモードに。
そして1~3のモードはスプール回転が上昇するタイミングでは一切ブレーキを掛けない設定となり、驚くべき遠投が可能になる。
「VOLTIQ(ボルティック)」搭載リールは2台のロープロから!
アブガルシア初となる電子制御式ブレーキ「VOLTIQ(ボルティック)」を搭載したリールだが、まずは既存ラインナップのロープロファイルリールベースのものが2モデル登場。
価格や重量など、いずれもチャレンジングなプロジェクトとなっているほか、共通して淡水・海水共用で使いどころを選ばないのもうれしいポイントだ。
なお、電子制御ブレーキシステムの心臓部分はIPX8等級の防水性能を誇るほか、回転させやすくずれにくいダイヤルノブデザインを採用するなど、細かい場所への抜かりもない。
レボ5 X VOLTIQ
●ハンドル:右/左●ギア比(最大ライン巻取):6.7(69cm)/7.3(80cm)●自重:215g●最大ドラグ力:9.1㎏●ボール/ローラーベアリング:7/1●ラインキャパシティ:12lb-100m/1.2号200●価格:2万5000円(税抜)
レボ5Xがベースとなったモデル。
エルゴノミックデザインと、軽量・高強度が自慢のC6カーボンフレーム&グラファイトサイドプレートが特徴。スプール径は33mmのオールラウンダー。電子制御ブレーキを搭載しつつ、販売価格は2万5000円(税抜)を実現している。
レボ5 SX VOLTIQ
●ハンドル:右/左●ギア比(最大ライン巻取):6.7(74cm)/7.3(80cm)●自重:220g●最大ドラグ力:11.3㎏●ボール/ローラーベアリング:9/1●ラインキャパシティ:16lb-100m/4号100●価格:3万2000円(税抜)
レボ5SXがベースとなったモデル。
スプール径35mmながらもレボらしいコンパクト感が魅力。メインフレームはアルミ、そしてドラグマックス11㎏とパワーゲームに対応するモデルとなっている。バスはもちろん、シーバスやロックフィッシュでも活躍してくれそうだ。
編集部員が「VOLTIQ」リールを最速インプレ!!
2026年1月某日に開催されたピュアフィッシングジャパンの勉強会に潜入したルアマガプラススタッフは、先行して「VOLTIQ」を体験済み。
オーバーヘッドキャストから左右のサイドキャストといった、しっかりとスイングスピードを上げられるキャスティングでは、存分にそのブレーキ性能を体感することができた。
特にブレーキダイヤルの数字が高い(10~6)際の安心感はかなりのもの。一方、1~3に設定すれば、余計なブレーキが掛かって伸びを感じない…といった感覚もなく、遠投性能も申し分ない。
ピッチングやロールキャストのような近距離キャストもテスト。
ピッチングではダイヤル4~5や1~3をルアーの重さ・距離感に応じて使い分けるとよさそうだ。また、ロールキャストやサークルキャストなど、手なりになりがちなキャストにおいては、ダイヤルの6~7も有効だった。
「VOLTIQ」全体の感想としては、バックラッシュの不安を感じる瞬間に自動的にブレーキが掛かり、あとはフリー、といったイメージ。いうなれば、アナログブレーキに近いフィーリングを得られる電子制御ブレーキといった印象だ。
既出の電子制御リールの場合、ルアーが飛んでいる最中にも頻繁に制動がかかる印象があるが、それがないのだ。
後伸びさせやすい一方、複雑に風が吹くタイミングでは物足りなさを感じてしまうのかもしれない。
なお、5世代レボベースのボディなだけあって、いずれもパーミング感は抜群。この使用感で、電子制御ブレーキが搭載されるとあれば、釣りの快適さが大幅に上昇するはずだ。
今回のラインナップを見るに、「VOLTIQ」はスプールとユニット、それに適したサイドプレートさえそろえば横展開が容易なことがうかがえる。つまりレボではなく、ゼノンベースもいずれは…⁉ そしてもちろん、新規ボディに「VOLTIQ」を搭載したリールの登場も心待ちにしたい。
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