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野尻湖を制する「水面下5cm」のエラストマー戦略。房総の達人・羽生和人が魅せるスモールマウス攻略と進化するワームテクノロジー

長野県・野尻湖において、表層を意識したスモールマウスバスを相手に驚異的な釣果を叩き出す「エラストマー」戦略。 房総リザーバーの達人・羽生和人が、高浮力かつ高強度なエラストマー素材の特性を極限まで引き出し、水面下5cmの「i字引き」を軸とした最先端の表層アプローチを展開する。晴天無風のタフコンディションを打破する「風」と「濁り」の生かし方から、即アワセを排したフッキングの極意、さらには弱点を克服したエンジン製エラストマーワームの進化まで、野尻湖を攻略するための実践的テクニックとルアーテクノロジーの全貌を紐解く。

●文:ルアマガプラス編集部

1. スモールマウスバスの聖地・野尻湖の魅力

野尻湖は、4月25日から10月末日までの解禁期間や、7時から16時までに定められたボート利用時間など、厳格なルールによって魚のコンディションが手厚く保護されている魅力的なフィールドである。

湖全体が比較的コンパクトであるため、エンジン付きのレンタルボートで全域を回ることが可能であり、アベレージサイズの大きさやスモールマウスバスならではのアグレッシブな引きを存分に楽しめる点が大きな特徴となっている。

この野尻湖において、羽生プロが絶大な信頼を寄せるのがエラストマー素材のルアーである。一般的なPVC(ポリ塩化ビニル)ワームで浮力を確保しようとすると、ボディを中空構造にする必要があり、水が入らないようコーティングを厚くすることでシルエットが太くなってしまう。

しかしハイプレッシャーな湖で産卵後に痩せて弱ったワカサギをリアルに模す場合、シルエットが太いルアーは見切られやすくなる。これに対し、素材自体に高い浮力を持つエラストマーであれば、リアルで細身のシルエットを維持したまま高い漂い感を演出できる。

さらに、エンジンが開発するエラストマーモデルには独自のこだわりが凝縮されている。あえて塩を添加してわずかに比重を上げることで水馴染みを良くすると同時に、素材特有の艶感を抑える白濁効果を生み出している。

表面のシボ加工や強力なフレーバー(匂い)の配合、さらには細かな硬度調整を施すことで、従来の「硬くて光沢が強い」というエラストマーのデメリットを極限まで排除している。

水面下5cmを刻む「i字引き」の鉄則とアプローチ術

羽生プロがメインパターンとして据えるのが、小魚系ワーム「ライズ2.8」に0.2gのネイルシンカーをセットしたi字引きである。0.15gまでは浮き、0.2gから沈む比重設定となっており、スローに巻き続けるだけで自動的に水面下5cmの絶妙なレンジをキープできる。

アクションは一定のスローリトリーブを徹底し、バスがチェイスしてきた場合でもスピードを変えたり不必要に動かしたりせず、無防備に泳ぐベイトフィッシュを演出し続けることが食わせの条件となる。

このi字引きにおいて重要なファクターとなるのが「風」と「濁り」である。目が良いスモールマウスバスは晴天無風の状況だとボートやアングラーの存在を察知してUターンしてしまうが、風による波立ちや水面の濁りがそのプレッシャーを隠してくれる。

風でラインが流された場合でも無理に巻かず、スピードを緩めて風に乗せたドリフトアプローチを行うことで、より自然にルアーを送り込むことが可能になる。

バイトが発生した際には「びっくりアワセ」を防ぐ落ち着きが求められる。表層の釣りはチェイスやバイトが丸見えになるためアングラーのテンションが上がり即アワセになりがちだが、即アワセはすっぽ抜けの主な原因となる。水面を割ってバイトしたバスが反転したのを確認し、一呼吸置いてから確実にフッキングすることがキャッチ率を大幅に引き上げる。

多彩なフォローローテーションと圧巻の実釣成果

i字引きで見切られるシチュエーションや風のないタイミングでは、多彩なエラストマーローテーションによるフォローが効果を発揮する。表層のフォローには「ライク2.5エラストマー」や、胸ビレを備えた「ライク2ES」によるマイクロホバスト(0.9gネイルシンカー)を投入し、ブレイクショルダーを這わすような繊細なシェイクで47cmのブリブリのスモールマウスを仕留めている。

また、レイダウンやブレイク周りについているバスに対しては、4関節多毛ボディを持つ「モジャフォー」を2節残してカットした通称「モジャツー」のダウンショット(5.3g)を展開する。

リアクション要素を交えたボトスト的アプローチにより、カバー周りに潜む40アップ後半のデカスモールを次々と連発させた。さらに、テスト中のプロトモデル「ライクシャッド2.7ES」のジグヘッドリグによるボトム探りも絶大な威力を見せた。

ローライトと風の条件が重なった取材日には、朝のタフな状況から一転して高活性なバスが乱舞し、最終的に合計12本のスモールマウスバスをキャッチする圧巻の成果を記録した。キャッチした魚のほとんどが40アップであり、納竿直前には「ライズ2.8」のi字引き放置プレイで圧巻の50アップをキャッチして釣行を締めくくった。

高浮力とリアルな造形を兼ね備えたエンジンのエラストマーシリーズは、全国のワカサギレイク攻略において欠かせない絶対的アイテムとなっている。

※本記事はWEB向けのダイジェスト版です。フルバージョンは『ルアーマガジン2026年8月号』に掲載されています。

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