
「ただ投げて巻くだけ」に見えるバズベイトだが、釣るアングラーと釣れないアングラーの間には明確な差が存在する。 陸王U-30を制したボトムアップの若手実力派・鈴木翔さんが、バズベイトの本質である「線の中の『点』を釣る理論」を徹底解説する。さらに、音・アクション・飛距離・フッキング性能のすべてを磨き上げた最新作「ダブラー」の秘密と、激渋の霞ヶ浦水系を攻略した実釣プロセスを紐解く。
●文:ルアマガプラス編集部
鈴木翔(すずき・しょう)
2000(平成12年)11月19日生まれ。香川県出身、茨城県在住。高度な釣りのスキルとルアーに対する確かな選球眼を持ち、その実力は川村光大郎さんも認めるところ。ボトムアップスタッフ、バリバスフィールドテスター。
鈴木翔が語るバズベイト「3つの圧倒的強み」
おもちゃのような形状でありながら優れた実釣性能を備える点こそが、バズベイト最大の魅力であると語る鈴木翔さんは、バズベイトが持つ強みとして以下の3要素を挙げる。
- 水面を割るバイトが目に見える:水面という壁を利用してバイトさせるため、リーリング中は常にバイトのチャンスが存在し集中力が持続する。
- 圧倒的なスナッグレス性能:シングルフック構造に加え、ワイヤーやペラがガードの役割を果たすため、障害物に対して極めて引っ掛かりにくい。
- テンポとスピードの速さ:着水後に沈める時間を待つ必要がなく、回収スピードも速いため、広大なエリアを効率良く探ることが可能となる。
釣果を分ける「線」の中の『点』を意識するトレースコース論
誰にでも使いやすい反面、釣果に差が出る最大の要因は「トレースコースの組み立て方」だという。
キャストのコツ:キャスト時にペラが回転して失速するのを防ぐため、タラシをやや長めにとり、ロッドにルアーの重みをしっかり乗せたスムーズなキャストを心がける。
「点」の喰わせスポットを設定する:ただ漠然と「線」で引くのではなく、バスがベイトを追い込む「点」(障害物、壁、護岸に最も近づく瞬間など)を意識して巻くことがキモとなる。
1つのスポットへ通す回数と変化:有望なポイントに対しては立ち位置や角度を変えながら3〜5投程度アプローチし、キャスト毎にリトリーブスピードや通すコースにわずかな変化を与える。
トータル性能を極限まで追求した最新作『ダブラー』の解剖学
既存のバズベイトにあった弱点を克服し、総合力に優れた一軍バズベイトとして開発されたのがボトムアップの「ダブラー」だ。
- Wウェーブスカート(PAT.P) 2箇所にスカートを巻く新機構により、前後に隙間が生まれてウネるような生命感あるアクションを実現する。浮上性を補うとともに、内側をカットすることでフレアしやすく調整されている。
- 左右非対称・オフセットアルミペラ アルマイト加工を施したアルミ製ペラを採用し、軽さと表面硬度を両立する。左右非対称設計とオフセット回転軸により、強烈な振動を生み出しつつ高い回転レスポンスを発揮する。
- 育った一軍クラスの「キュルキュル音」 大型リベットと鋭角に曲げたペラが点で接触することで、使い始めから摩耗しにくい上質なスクイーク音を発声する。
- 低重心7/16oz(12.5g)ヘッド & 1.2mmワイヤー 底面に肉を盛った横扁平カップ形状ヘッドが浮き上がりの良さと安定性を両立する。長めのワームキーパーにより重心を後方へ寄せ、飛姿勢を安定させている。
- BKK製フッ素コートフック & ノーアシストフック論 下から喰い上げるバスに対してカウンターで刺さるようフックポイントを斜め上向きに設計する。あえてアシストフックを付けないことで、根掛かりを恐れない際どいキャストが可能となり、結果として深いバイトを引き出す。
激渋の霞ヶ浦水系を攻略した実釣プロセスとフォロー展開
産卵からの回復遅れや前夜の雨により、水面への反応が極めて渋い状況下で実釣を開始。
- フォローテクニックによる状況把握 水面下やピンスポットを攻略するため、スナックジグ3.5g+スクーパーフロッグMID(将監川インレットで47cm)や、ハリースライドのバックスライドセッティング(北利根川)を投入してバスの居場所を特定した。
- 価値あるダブラーフィッシュのキャッチ 流れがゆるく雰囲気の良い夜越川の支流(水路)へ進入し、水路の中央へダブラーを通すと激しいバイトが発生。見事に肉厚で重量感あふれる47cmのハイクオリティフィッシュを仕留めた。
【タックルデータ】
- ロッド: スティーズSC C69M+-ST ファイヤーウルフ(DAIWA)
- リール: 16スティーズSV TW 1016-SHL(DAIWA) + KTF Sフィネススプール KAHEN(KTF)
- ライン: アブソルートAAA 12ポンド(バリバス) ※専用タックルを組む場合は、糸が水面につきにくくスローに巻きやすいナイロン16〜20ポンドが推奨される。
※本記事はWEB向けのダイジェスト版です。フルバージョンは『ルアーマガジン2026年9月号』に掲載されています。
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