
春の訪れとともに本格化するナマズのトップウォーターゲームにおいて、突然の寒の戻りによる水温低下は最大の天敵となる。埼玉県の幅2メートルに満たない小水路にて、鯰シーンのレジェンドであり「鯰人」の総合プロデューサーを務める谷中洋一氏が難局に挑んだ。新製品「キャタピーソフト60」が秘めるサイレント性能と特殊ソフトマテリアルの質感が、低活性なナマズの警戒心を解きほぐし、驚異的な追いバイトを叩き出した実釣の全貌を紐解く。
●文:ルアマガプラス編集部
急激な水温低下に見舞われた春の埼玉小水路
取材当日の早朝7時、前日からの雨は止んだものの、気温13度、北風3メートルという厳しい寒さに包まれた。前週まで季節外れの暖かさが続いていた直後の急速な冷え込みであり、水深が膝下ほどしかない小水路の環境では水温も直撃を受けて14度にまで急降下していた。
谷中氏は水位の好条件を確認しつつも水温低下による低活性を予測し、ラン&ガンを展開した。3箇所目のポイントで反応を得たものの、バイト音は極めて静かな無音に近い状態であり、春の一級ポイントである流れ込み周辺では冷たい水の流入により反応が得られない苦しい立ち上がりとなった。
そこで谷中氏はカバー周りの草が微かに動いた瞬間を逃さず、キャタピーソフト60を優しくアプローチしてアプローチを開始した。草の隙間から繰り出された静かなバイトを冷静に捉え、価値ある本日1尾目のナマズを仕留めることに成功した。
低活性でも追いバイトを誘発する「キャタピーソフト60」の秘密
この日の実釣で際立ったのが、一度フックに触れた後にも2回、3回、時には4回と果敢にアタックを繰り返す異例の「追いバイト」の多さであった。通常、ナマズは一度フックの金属感や違和感を感知すると二度とルアーを追わないのが定説とされている。谷中氏すら過去に経験がないと語るこの現象を引き起こした要因こそが、新開発の「キャタピーソフト60」である。
キャタピーソフト60は、従来のキャタピーⅡと同サイズ(全長68ミリ、自重14.5グラム)で設計されたコンパクトなモデルであり、ローテーションの組みやすさが考慮されている。ボディには水を吸い込みにくく耐久性に優れた新素材のソフトマテリアルが採用されており、フック傷が付きにくい強靭さを備えている。
谷中氏の分析によれば、ボディとフックが接触した際に発生する干渉音がゼロに近いため、警戒心を与えずに追従させることができる点が最大の強みとなっている。さらに、ABS樹脂製ルアーとは異なる柔らかな質感をひげなどで感知したナマズが違和感を抱かず、本能的な追尾行動を継続させたと推論している。
水温上昇とともに加速したバイトラッシュと実釣成果
昼に向けて気温が上昇するにつれ、水温も朝の14度から18度へと大きく持ち直した。水温の上昇に伴って多数のコイが姿を現すと同時にナマズの影も濃くなり、フィールド全体の活性が一気に高まった。
ミスバイトが発生した場合でも、キャタピーソフト60の追撃性能によってセカンドチャンス、サードチャンスを確実にモノにする展開となり、順調にキャッチ数を伸ばしていった。寒さによるタフコンディションや先行者のプレッシャー下においても、特殊ソフトボディと無音設計がもたらす喰わせの力が遺憾なく発揮された実釣となった。
谷中洋一のタックルセッティング
谷中氏が使用したメインタックルおよびルアーのスペックは以下の通りである。
ルアーにはスミスの「キャタピーソフト60」(全長68ミリ、自重14.5グラム、BKK製Wフック#1標準装備、価格2000円+税)を使用した。
ロッドにはスミスの「DNAZ-69M」および「DNAZ-T71MH」を状況に合わせて使い分けた。
リールにはDAIWAの「ジリオン TW HD1000XHL」「ジリオン TW HD1000XH」、およびシマノの「カルカッタコンクエスト200HG」を組みあわせた。
ラインセッティングにはバリバスの「アバニキャスティングPE SMP X8」3号(ショックリーダーナイロン35ポンド)および「ナマズプレミアムPE X8」4号(ショックリーダーナイロン40ポンド)を採用し、カバー周りでの強引なファイトにも耐えうる強靭なシステムを構築した。
※本記事はWEB向けのダイジェスト版です。フルバージョンは『ルアーマガジン2026年8月号』に掲載されています。
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