
●文:ルアマガプラス編集部
オイカワとは?
オイカワは、コイ科に分類される淡水魚。関東では「ヤマベ」、関西では「ハエ」といった地方名でも親しまれている。体は側扁して細長く、通常は銀白色の体色をしているが、最大の魅力は繁殖期に見せるオスの“婚姻色”。初夏から夏にかけて、オスは体側に青緑色や朱色の鮮やかな縦縞模様を発現させ、その姿は「清流の宝石」と称されるほど美しい。産卵期は8月末から9月なかばにかけても行われます。全長は15cm程度まで成長し、手軽な装備で釣れることから、初心者からベテランまで幅広い層に人気のターゲットだ。
オイカワの生態
オイカワは、比較的流れの穏やかな河川の中流域から下流域、および湖沼に生息する。水質汚染にも比較的強い適応力を持つため、都市近郊の河川でもその姿を見ることができる。日当たりの良い、砂や小石からなる砂礫底(されきてい)の場所を好み、群れで行動することが多い。
緩やかな流れの河川に生息するオイカワ。水質汚染にも強いため、都心部の川で見かけることも。
食性は雑食性であり、川底の石に付着した藻類や水生昆虫、さらには水面に落下した陸生昆虫まで、さまざまなものを捕食する。
繁殖期は5月から8月、8月末から9月なかばにかけてで、この時期のオスは美しい婚姻色を呈し、縄張りを作ってメスを誘う。
オイカワの釣りシーズン
ハイシーズン(春〜秋)
オイカワ釣りのシーズンは長く、ほぼ周年狙うことができるが、とくに釣りやすいのは水温が上昇し、オイカワの活性が高まる春から秋にかけて。中でも、繁殖期と重なる初夏から夏(5月〜9月頃)は、美しい婚姻色に染まったオスが釣れる確率も高く、数釣りも期待できる最盛期だ。浅瀬で活発にエサを追う姿が目視できることも多く、サイトフィッシングも楽しめる。
オイカワの釣り方
ウキ釣り
オイカワ釣りでもっとも手軽かつ一般的なのが、延べ竿を用いたウキ釣り。仕掛けを川の上流側に振り込み、ウキを流れに乗せて自然に流していくのが基本だ。オイカワはエサが不自然な動きをすると警戒するため、仕掛けを張りすぎず、緩めすぎず、流れの速さに合わせて流すのが釣果を伸ばすコツだ。アタリは、ウキが「ツン」と小気味よく水中に引き込まれる形で現れることが多く、その瞬間を見逃さずにアワセを入れる。
仕掛け例
- 竿:長さ4.5m〜5.4m程度の軽量な清流竿や万能延べ竿
- 道糸:ナイロン 0.4号〜0.8号
- ウキ:玉ウキやトウガラシウキなど、流れの中でも安定し、小さなアタリも捉えられる高感度なもの
- オモリ:ガン玉 J3〜J7程度の軽いものを、流れの速さに応じて調整
- ハリス:ナイロン 0.2号〜0.4号
- ハリ:袖針 2号〜4号、ハエスレなど
- エサ:練りエサ/サシ(白サシ)/川で採取した川虫(クロカワムシやヒラタなど)
オイカワの食べ方
オイカワはクセのない上品な白身魚であり、さまざまな調理法で美味しく食べることができる。小骨は多いが、加熱すると気にならなくなるため、丸ごと調理するのが基本。
唐揚げ
もっともポピュラーで、間違いのない食べ方。ウロコと内臓を処理したオイカワに軽く塩コショウを振り、片栗粉をまぶして170℃程度の油で揚げる。一度揚げた後、数分おいてから二度揚げすると、骨までサクサクになり、丸ごと食べられる。レモンを絞ったり、塩でシンプルに味わうのがおすすめ。
天ぷら
唐揚げと並ぶ揚げ物の定番。サクサクの衣と、ふっくらとした白身のコントラストが楽しめる。旬の野菜などと一緒に揚げ合わせるのも良い。
甘露煮
小さなサイズのオイカワがまとまって釣れた際に最適な調理法。一度素焼きにしたオイカワを、醤油/砂糖/みりん/酒などを合わせた煮汁で、焦げ付かないように弱火でじっくりと煮詰める。日持ちもするため、常備菜としても重宝する。
塩焼き
型の良い新鮮なオイカワが手に入った際は、シンプルな塩焼きも乙なもの。内臓のほのかな苦味がアクセントとなり、川魚ならではの風味を堪能できる。
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