北陸エリアの人気ターゲットであるキジハタフィッシングを、ドクトルニシニシこと西村均さんが徹底解説! 磯場から大きな個体を狙うのが西村さん流で、ベイトタックルの優位性とその魅力も合わせて紹介していこう。
●文:ルアーマガジンソルト編集部
北陸地方のキジハタは「春は良型、夏〜秋は安定した釣果」が楽しめる!
新潟のあらゆるゲームフィッシュを知り尽くす西村さんに、今回はキジハタをメインに狙ってもらうことに。まずはキジハタのシーズナルから解説していただこう。
西村「キジハタは春にスポーニングを迎え、そのときに荒食いをするのでハイシーズンを迎えます。産卵を控えたデカい個体がエサを食べにシャローに差してきて、夜の間に岩場で甲殻類を食べたりするんです。今年の春もデカいのがボコボコに釣れましたよ」
ボコボコですか…⁉
西村「そのパターンが5月から6月中旬。その後にアフター回復のために豆アジを捕食するようになります。真夏になって水温が上がると、大きい個体は沖に出てしまうので、ショアから釣るのは難しくなってきますね」
キジハタは夏の釣り、というイメージもあるが?
西村「もちろん、夏から10月頃まで釣ることはできますが、やはりサイズは落ちますね。小〜中型のキジハタは、ゴロタ場や消波ブロック、漁港周りなどいろいろなエリアで釣ることができます。ターゲットとしてはお手軽でどこでも釣れる魚ですよ」
ただ、注意したい点もある。
西村「グルーパーと呼ばれるハタ類は、他の魚類に比べて成長速度が遅い。だから、資源保護のためにも小さいサイズはなるべく釣りたくないんですよね。なので、自分は磯場からワームも大きくして、小型はなるべく避けて、大型狙いをしています。釣りとしても、そのほうが楽しくて好きですし」
磯場のロックフィッシュはサイズが良く、豪快なファイトが堪能できる!
ロックフィッシュは夜のうちにシャローに差してベイトフィッシュを捕食することが多い。なので、岸際のえぐれや根の上などもしっかり狙うようにしよう。水深が数十cmしかないような浅場でも朝のうちはチャンスがある。
岩礁帯が沖の水中にも広がっているエリアは西村さんにとってのロックフィッシュゲームの本命スポット。特に朝はシャローに差していることも多く、ショアアングラーからもっとも遭遇率が高くなるタイミングでもある。
周囲が明るくなってきて待望の1尾目をキャッチ。リーダーレスダウンショットにヒットしたのはカサゴ。ショートバイトが続いた後に、ようやくヒットに持ち込んだ。狙いのキジハタではないが、嬉しい1尾。
ロックフィッシュだけじゃない! 磯場は多彩なターゲットも狙えるのが魅力!
磯場は季節やベイトフィッシュの寄りに応じていろいろなフィッシュイーターがやってくる。根魚を狙っていて、フラットフィッシュやマダイが食ってくるということも。さらに、ジグを投げれば青物やギガアジまで釣れてしまうのが、新潟の豊かな海だ。
西村「今年は春にカタクチイワシが大回遊したり、今でもカニを食べていたりとちょっとイレギュラー。だから、夏もからもうひと盛り上がりあるかもしれませんよ!」
ドクトルニシニシ使用タックル
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