メガバスのジャークベイトルアー”ワンテンR”に世界は再び震撼する!? その開発秘話



開発コードネーム『出来過ぎ君』!?

2009年のルアマガモバイルサービスイン直後から、ガイドで出動した際のエリア展開、使用したルアーを包み隠さず毎回公開してくださっている琵琶湖プロフェッショナルガイド、サトシン塾長こと佐藤信治さん。

佐藤信治(さとう・しんじ)/多くの同業若手からリスペクトされている、琵琶湖レジェンドガイド!! パワーフィッシングを信条とし、使用するルアーの実に9割9分がハードベイト(巻き物)という徹底ぶりである。年齢、性別、バス歴に関係なく、ガイドではスピニングタックルの使用が禁止されているのでご注意を!!

そんな塾長の更新原稿において、メインに使用したルアー、それも【ジャークベイト】のラインナップのなかに“ほか”とか“テストジャークベイト”という仮称が登場するようになったのは一昨年(2015年)の後半に入ってからでした。

当然こちらとしては気になって仕方がないので質問をするのですが、「まだちょっと言えんのよ」と煙に巻かれてしまうことしばしば・・・

やがてそれは『やり過ぎ君1号(開発中テストルアー)』という表記に取ってかわり、まもなく『出来過ぎ君1号』へと改名!!

おそらく最初はプロト段階の開発構想から“やり過ぎ”だったのでしょうが、テストを重ねていくうえでどんどん完成度が高まり、釣果も比例してグングン上昇したことから、『出来過ぎ君』へと変化したのではないかと推測しておりました。



『出来過ぎ君』はワンタイプにあらず?

ジャークベイトであることは分かっている。でも、いったい何を、どんなものを作っているのかは非公開・・・

そのうちに、『出来過ぎ君1号』にはいくつか異なるモデルが存在していることが判明、年が明けて2016年になると塾長の原稿内に、タイプⅠ、Ⅱ、Ⅲというサブネームが登場するようになります。

これは、単純にテストサンプルの型違いなのか? それともまるっきり用途が異なるものなのか? 謎は深まるばかりです。

とはいえ、タイプⅡとⅢにはたいてい(クランキング)というただし書きが付随しており、どうやら巻いて使っているもよう・・・

そんな『出来過ぎ君』ですが昨年6月5日出動時の更新でついにちら見せ!!

本当にちらっ! 「すみません、塾長! これではまったく分かりません!!」とツッコみたくなる画像が着弾(笑)。

「長いこと開発を続けてきた『出来過ぎ君1号』も、タイプIとタイプIIはようやくOKレベルに近づいてきました。開発チームもきっと、こんなにやるの!? って思ってるかも・・・(笑)」。

とは、サトシン塾長の上の写真のキャプション。当初のコードネーム『やり過ぎ君』はどうやらここからきているようす?(笑)

そして昨年11月には『出来過ぎ君1号・タイプⅢ』で4キロオーバー!!↓

しかもまたしてもチラ見せ! 更新担当のもやもや度MAX!!(笑)

ついに正体判明!! 『出来過ぎ君』は塾長とメガバスとの極秘プロジェクトだった!!

結局、『出来過ぎ君』の正体は明かされずじまいで2016年は終了なのか・・・そう思った2016年12月31日、忘れもしない午後3時過ぎ、塾長から衝撃の『モバイル・サトシン塾』原稿を受信!!

以下、当日ルアマガモバイルに掲載した塾長の原稿です!!(一部抜粋)


ここで正体を明かしますが・・・

僕自身が、市場デビュー当初からそのポテンシャルを見抜いてずっとメインルアーとして使い続けてきた名作ジャークベイト“ヴィジョンワンテン”。

この世界的に認められている素晴らしいルアーをさらに進化させるべく“メガバス”の要望と僕自身の要望によって“レジェンドプロジェクト”が始動。

すなわち“出来過ぎ君1号”とは、“ヴィジョンワンテン”を“サトシン流”に進化させたモデルなんですね~!!

ちなみに今となっては「“ワンテン”は良いルアーだよね」なんてしたり顔で言っている多くの有名どころアングラーさん達も、発売当初は「ジャークしても、あんな弱い感じのダートはダメ」っていう見方をしていて、実はまったくその良さを理解していませんでした!

僕の記憶では唯一“山木一人”だけは絶賛してましたが・・・でも、その当時“ヴィジョンワンテン”そのものは、ルアーブーム絶頂期もあって超人気はありましたけど・・・まあ、パッケージ(箱)を開けることのないコレクション的ルアーとしてですが・・・(笑)。

今回、“メガバス”と一緒にルアーを開発して本当に超驚きだったのは、その開発力の高さ!! 間違いなく日本一! いや、世界一だと思うレベルでしたね~!

そんな“メガバス”と、自称かもしれませんが“ジャークベイトを日本一理解している僕”が思い描いていたこのルアーの真髄をついに形にすることができました!!

・・・まあ、1年以上もかかりましたけど(笑)。

塾長のボックスを見ると分かりますが、そこにはオリジナルのヴィジョンワンテンをはじめフックのローリングマークでボロボロになったジャークベイトがしこたま入っています(ハードルアー全般ローリングマークだらけですが)。ときには削れ過ぎて穴が開き、水が入って使い物にならなくなってしまうことも・・・

日本において、ジャークベイトでもっとも多くのバスを手にしているアングラーは、間違いなくサトシン塾塾長・佐藤信治さんだと断言できます。
上から、ワンテンR+2、ワンテンR +1、そしてワンテンR。

ヴィジョンワンテンという優れたルアーがベースにありながら1年以上もの長い時間をかけて開発されたジャークベイト。いや、スタート地点にワンテンがあったからこそ、それだけの時間を必要としたのでしょう。

今春の発売が待ち遠しくて仕方ありません!!