ふなばし三番瀬潮干狩りリベンジ!狩り尽くされた東京湾の砂浜で見つけたもの[少年釣り師育成ものがたり|10話]



東京ベイエリアの春の風物詩といえば、潮干狩りですね。
今回は、潮干狩りシーズン最終日のふなばし三番瀬からのレポートです。

僕と息子は2年連続2度目の出場となります。初出場の昨年は、①道具を忘れる(素手で掘る)、②風が吹くと思っていたよりも寒い、などのトラブルにも見舞われ、課題と不満の残る結果となりました。

潮干狩りは「入り時間」が9割

当然といえば当然ですが、潮干狩りは干潮の時間帯がコアタイム。潮が引き、砂浜の面積が広くなれば、そのぶん潮干狩りがしやすいスペースが生まれるためです。

やる気があれば満潮でも狩れます。でも、濡れます。風が吹けば、風邪をひきます。
そのため、その日の潮の満ち干に応じて、潮干狩りの開催時間は細かく変動するのです。

ふなばし三番瀬海浜公園イベントカレンダー2017(抜粋)
6/7(水)8:30~11:30
6/8(木)8:30~11:30
6/9(金)9:30~12:30
6/10(土)10:00~13:00
6/11(日)10:30~13:30

潮干狩り開催期間中の海浜公園の駐車場は、おそろしく混むので要注意。潮干狩り開始時刻前後には、行き場をなくしたマイカーたちが、空く見込みのない駐車スペースを求めて公園付近を彷徨います。

そのため、歴戦のシオヒガリスト(潮干狩り愛好家の愛称)は、開始時刻の数時間前に現場に到着。おのおの自慢の熊手を研ぎながら、狩猟開始の号砲を待つのです。

潮干狩りって家族で気軽に楽しめるレジャーでしょ…?

答えは「イエス」。ただ、そのステージに立つためには、それなりの付帯条件がある、ということです。

潮干狩りザ・ファイナル

さて、昨年のリベンジを誓う僕と息子が、トコトコと三番瀬にやってきました。
通りには屋台も出ていて、なんだかお祭りムード。

開店直後の屋台の気怠さが、なんとなく良い。

まずは利用券販売所でチケットを買います。獲ったアサリは100グラム80円での買取制。

ちなみにここ三番瀬ではアサリのほか、ハマグリやホンビノス貝まで獲れちゃいます。

利用料金は、大人430円・子供210円。

前回は、諸事情あって丸腰でやって来た僕と息子ですが、今回は十分に装備を整えています。

近所のホームセンターで買った大人用熊手(左)と子供用潮干狩り3点セット(右/熊手・スコップ・網)。

熊手やバケツは公園内の売店でも購入できます。

熊手は200円でレンタルも可。返却時に100円が戻るシステム。なお、収穫した貝を収納する網は会場内で無料でもらえる。

三番瀬再上陸作戦

ビーチ方面を眺めると、そこには人、人、人の群れ。シオヒガリストたちのパノラマです。

丘の上からの圧巻ビュー。

すかさずピッチの状態と戦況を確認します。

若干粗めの360°動画で、臨場感とフィールドの熱気をご堪能ください。

僕と息子も、手近な水たまりにてプレイボール! 今日も張り切って頑張ろう。

マイ熊手の進水式。

砂浜の中に空いた、こんな感じの小さな穴がねらい目です。

よく見ていると気泡が出てくる。

ここをひたすらほじくり返して、

じゃぶじゃぶ…

砂の中を手探りすると、

がさごそ…

きれいなアサリが獲れました。

3センチ級のマーブル。幸先の良いスタートだ。

貝はあせらず

息子はその後もポコポコと、アサリを見つけては拾っていきますが、

全体的には、リリースせざるを得ない小ぶりなサイズが目立ちます。

シーズン最終日ということもあり、めぼしいサイズのアサリはほとんど狩られてしまっている、という感じがします。

このサイズではあきらめざるを得ない。

というわけで、やや小さめのアサリも拾っていくことにします。

息子は熊手を構えつつ、波打ち際方面へと展開中。あせらずに、じっくり狩っていくプランのようです。

なかなか筋がいいのか、父よりもコンスタントにアサリを掘り当てる。

ときおり、ライバルたちの妙技に息を吞みながらも、

確実にポイントを積み重ねていきます。



謎の巨大貝あらわる!?

潮が干上がったエリアで何かを感じたらしく、息子が浜を削り始めました。

特になんにもなさそうだが…

???。

本日最大級をゲット! イマイチ種類がわかりませんが息子は大興奮です。

あきらかにアサリとは違うサイズ。

風が吹き始めたのを潮時とばかりに、そろそろお帰りの支度です。

獲れすぎちゃって困る、ほどではないが、まあ十分な収穫だ。

出口へと向かう道すがら、大量のアサリが固まって、伸ばした管の先端から潮を吹いているエリアを発見。穫りすぎた誰かが精算前にまとめてリリースしたのでしょう。
活きの良さそうな個体を選りすぐり、わが家の収穫に加えさせてもらいました。

お会計

精算がかりの方に、息子が掘り出したビッグサイズの正体を聞くと、ハマグリということでした。ついでに食用には適さないシオフキガイを2、3個はじいてもらいます。

「だいぶ殻が混じってるね」

計量の結果はちょうど1キロ。締めて800円となりました。

持参したバッグに海水を入れ、アサリたちを移します。

自宅に戻り、さっそく塩抜きの準備にとりかかります。

息子が連れて帰ったヤドカリくんの姿も。わかるかな?

シオヒガリストの原風景

その日の晩御飯は、アサリスパゲッティ。お料理担当はお母さんです。

自分で獲ったアサリの味は格別。ときどき砂が混じっているものもあったけど、残さず全部食べました。

ハマグリは双子でした。

子供たちの笑顔が見たい。そんな気持ちで集まった大人たちが、童心に帰って笑う、三番瀬の原風景。

ほぼ狩り尽くされた砂浜で見つけたものは、アサリでも、ハマグリでもなく、シオヒガリストの“子供心”だったのかもしれません。

潮干狩りシーズン最終日、ふなばし三番瀬からのレポートでした。

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