釣った魚(ブラックバスなど)を活かしておくための、酸素循環機構のついたイケスが「ライブウェル」であり、キャッチ&リリースを前提とするバスフィッシングのトーナメントにおいては欠かすことができない道具。今回は、ルアーマガジン編集部福重が自作した、レンタルボートのバス釣りで使える「ライブウェル」制作をレポート。
レンタルボート用ライブウェルを作ろう!
ども。不器用なのに物作りが好きな福重です。
先日、ハードルアー限定のレンタルボートバストーナメント・H-1グランプリにひょんなことから参加してまいりました。
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、レンタルボートトーナメントの多くはライブウェルが必須!! 2人乗りの際には、1つのライブウェルを共有してもOKなルールもありますが、H-1の場合は1人に1つのライブウェルが必要…。
レンタルボートで釣りはしますが、これまでライブウェルを持っていなかったので、この機に作成する事に!
ちなみに、自分が今回作るにあたって意識したのは、
・ホームセンターで買えるものだけで作る(お手軽感!!)
・製作費を抑える(市販品よりは安くしたい)
・接着剤を使用しない(見た目が悪くなりがちなので)
です。さてどうなる事でしょう・・・
心臓部となるポンプ周りを作る
まずは、ライブウェルの心臓部となるポンプを作ります。世の中には便利なビルジポンプなるものが存在するそうですが、さすがにホームセンターには売っていないのでパス。
そこで使用するのが、どこのホームセンターで見かけるお風呂ポンプ(980円)!!
コイツのポンプ部分だけを使用します。まず、スイッチ部分に接続するコネクタの手前でコードをカット!! そして白い被覆を剥けば、2本のコードが出てきました。
次に、大きなワニ口クリップ(280円)を用意します
これを、さらに被覆を向いて銅線がむき出しになった2本のコードそれぞれにとりつけるのです。
ボート用のバッテリーにつないでみて、ちゃんと動くことも確認!良かった良かった…。
そしてホース(398円)と、
鎖(330円)
結束バンド(198円)を用意。
これらをこれこれこうであーしてこうして(下の写真をごらんください)繋げて完成。
鎖がピンと張る状態にして、ホースとポンプのコードに余裕が出来るように固定しています。
鎖とポンプの接続部分はこんな感じ。
そしてホースのポンプが付いていない側には、プラグ付きホースナット(328円×二つ購入)をセット!
これでライブウェルの心臓部・ポンプ周りが完成です!!
クーラーボックスを加工する!!
次に、ライブウェルのボディ部分。
衣装ケースやプラスチックコンテナを使う方が安いし手っ取り早いようですが、持ち運びの利便性や、釣った魚の事も考えて、35リットルのクーラーボックス(3480円)を使う事にしました。
そしてコイツに、プラグ付きホースナットを付けたホースがワンタッチで取り付けられるように、散水コネクター(148円×2つ購入)を取り付けます。
このコネクター、写真の上側がホースを取り付けるために外れるようになっておりまして、それを利用してクーラーボックスの壁を挟み込んでやろうという魂胆なんです。
まずは作業がしやすいようにフタを外しましょう。
そしてコネクターがハマる穴をホールソーで空けます。
まずはコネクターの太い側が入る径の穴を開けます。
次に、コネクターの細い側が入る穴で貫通させます。
入るかな・・・?
あらかじめ少しきつめの穴をあけておけば、少しずつカッターで削って丁度いいサイズに調整できます。
そうすれば
ここに水漏れを防止するためのゴムパッキン(138円×2つ購入)を間に入れたうえで、キャップ(?)を締めましょう。
若干わかり辛いので、イラストでこの部分の説明です。
同様に、排水側にも穴をあけてプラグ付きナットを取り付けます。
釣ったバスが逃げないための予防策
次に、魚の飛び出し防止ネットを取り付けます。用意するのは下のアイテム。
動物よけネット(127円)
張りつけ式のフック(122円)
まず、フックをクーラーボックスの内側にぐるりとはりつけて
適当なサイズに切ったネットをセット!
これでボックス周辺は完成!!
ライブウェル完成!!
ホースをボックスにつなげれいよいよ完成!!
ばらせば綺麗にクーラーボックスの中へと収納可能です。
ベルト付きなので、中に水が入った状態でも持ち運べますね。
ちなみに、ホースの接続部分は↓のようになっています。
最後に動画で組み立ての流れを…
H-1トーナメントでテスト!!
そんなわけで、ライブウェルもできたのでH-1グランプリに行ってきました!
朝のプライムタイムも終え、一息ついたところでテストスタート!
今回は後ろ側に乗っていたので、こんな感じに椅子変わりとなる場所においていました。
これらを手早く組み立てて、
バッテリーにセット! すると…
見る見るうちに水がたまっていきます!!
ちなみに上の写真ではブシャーと水が出ており、このままでは排水が間に合わ言ない・・・!? と思いきや、バッテリーにつなぐ端子を入れ替えると水の出が弱くなるのです。
ともあれこれでライブウェルは完成です!!
今回かかった金額は・・・
6,867円!!
ホームセンターにあるものを使えば、自作ライブウェルは7000円以下で手に入れることができました! ライブウェルが欲しいと思っていて、モノ作りに興味のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか?