バランス革命的なロッド”パワーマスター サンドウォーカー”でヒラメを仕留める!【相反する”遠投性”と”ファイト”を両立】



2018年5月にテンリュウから発売されるサーフロッド「パワーマスター サンドウォーカー」。今までのロッドと一線を画すブランク性能で話題のこのシリーズを、”湘南の覇王”と呼ばれるアングラー・久保田剛之氏が完全実釣インプレッション!『ルアーマガジン・ソルト2018年5月号』と『ヒラメ王』の実釣取材に基づき、雑誌本編では語り尽くせなかった特筆すべきブランク性能について、久保田さんの生の声をメインに余すことなく紹介しよう!

実釣アングラー:久保田剛之(くぼた・よしゆき)神奈川県在住。相模湾をメインフィールドとし、サーフからのシーバスやヒラメ、マゴチなどを狙っている。サラリーマンとして日々忙しく過ごしているが、大型を狙い撃っていくスタイルから“湘南の覇王”と呼ばれている。

最大の特長は、高弾性の反発力と掛けた瞬間から曲がるバランス性能

「パワーマスター サンドウォーカー」の最大の特長について、久保田さんが語ってくれたのは…、

久保田「サンドウォーカーは、サーフや河川でのフラットフィッシュとシーバスをメインにしたロッド。まずはルアーを遠くへ投げやすいこと、そしてファイト性能。この2つを兼ね備えたバランスが大きな長所だと言えます」

一見、ロッドとしては当たり前のようにも感じるこの2つの性能は、言ってみれば”相反する”性能だと言う。

久保田「遠投性能は、高い弾性による反発力でルアーを飛ばす…つまり張りがある方が良いんです。でも、魚とのファイトとなると掛けた瞬間から曲がってくれる性能が必要になります。弾くような張りと曲がり…この2つの性能をどちらへ際立たせるか? このバランスでロッドの特長が左右されるんです」

その2つを両立するためには、どうすれば良いんですか?

久保田「サンドウォーカーは2ピースですが、ティップ側は非常にしなやかで曲がる性能になっています。でもバット側はしっかりと張りがあります。この異なる性質のブランクを繋ぐとジョイント部へ負担が掛かり、合わせた口の部分が割れる可能性も出てきます。でもそれを防いでいるのが西陣織カーボンとなります」

ジョイント部の西陣織がこのバランスを可能にしているんですね。

久保田「このテンリュウ独自の技術によって、サーフでの遠投性能とファイト性能をベストバランスへ持って行くことができたんです」

サーフで使用する15~30gのルアーが投げやすいキャストフィール

具体的に遠投性能の面では、どういった点が重視されているのだろうか?

久保田「サーフでヒラメを狙う場合、ジグヘッドリグやミノー、それにメタルジグなどが多く使われると思います。その中でも多用される15~30gのルアーを中心に、より遠くへ飛ばすことができるように考えられています」

やはりキャスティング性能が重視されているんですか?

「最近のロッドは遠投性をマックスバランスにする傾向が強いと思うんです。でもサンドウォーカーは中弾性の中から15~30gのルアーを気持ち良く振り抜けて遠投できるキャストフィールを重視していますね」

噛み付くヒラメのバイトを”弾かない”

ファイト性能については、まずバイトの瞬間。これを久保田さんは重視している。

久保田「ヒラメはシーバス等のターゲットに比べて口が小さいですよね。大きな口で吸ってエサへアタックしてから反転したりはしないんです」

ではヒラメはどうやってアタックしているんですか?

久保田「ボトムから飛び上がるようにしてルアーへ噛み付くことが多くて、そのまま滑空状態のようにして戻っていきます。このとき張りが強すぎると弾いてしまい、少しでもアワセが早いとバラシに繋がってしまいます」

そこで、曲がるファイト性能が活きてくるんですか?

久保田「そのようにセッティングされています。ティップ側はアタリへ追従するように、力が加わるまでコンマ何秒というタイムラグが発生します。それによって若干重みが加わってからアワセることができるんです」

重みが加わるとバラシにくいんですか?

久保田「ジワっと重みが乗ってからの方が深く刺さりますし弾かない。この力の伝わり方の差でキャッチ率は大きく変わってくるんです」



取り回しと疲労感を感じないベストなグリップ長

今回はオリジナルのグリップを使用しているということですが…?

久保田「一般的にロッドはブランクスを設計してからグリップの長さを決めたりするんです。しかしグリップの長さについては、長ければ遠心力がアップして遠投性能が上がりますが、長すぎるとライフジャケットに掛かったり取り回しが悪くなってしまいます」

確かに…キャスト時にストレスになるロッドもありますね。

久保田「そこで、まずベストなグリップ長を決めてからブランクス設計へと入りました。そうすることで、右投げ右巻きをする人などロッドを持ち変える人でもストレスなくキャストできる使用感の良さを実現したんです」

サンドウォーカーは全てオリジナルグリップ仕様。キャストフィールと取り回しをベストに行えるバランスの420mmという長さへ設定されている。

河川でも扱いやすい9102S-MLと大型青物にも対応する1032S-MLM

2018年5月に発売されるサンドウォーカーは2タイプ。それぞれ使い分けなど変わってくるんですか?

久保田「長さが9ft台の9102S-MLと10ft越えの1032S-MLMがあります。9102S-MLの方はサーフでの使用はもちろん、取り回しが良いので川でも扱いやすくなっています。あと、ルアーも10cmくらいの小さいミノーや12~13gくらいの軽めのジグヘッドをキャストする際も使い勝手が良くなっています」

1032S-MLMは遠投用?

久保田「確かに遠投性能に優れていますので、サーフメインで40gくらいのルアーを扱う場合でも良くなってきます。さらに不意な大型青物の回遊にも対応できるので、パワーファイトに安心感がありますね」

サーフをメインとしながらも、河川でのシーバス狙いや、青物などの回遊魚にも対応可能。なにより微細なバイトもキャッチへと繋げ、バラシを大幅に軽減する進化系サーフロッドがここに登場!

PMS9102S-ML

サーフのみならず、河川でのシーバスゲームなどにも使用できる近、中距離向けのロッド。20g前後のサーフプラグやジグヘッドをテクニカルに扱える操作性を重視したモデル。

PMS1032S-MLM

30g前後のプラグ類からジグヘッドリグ、さらには50gまでのメタルジグをフルキャストできるサーフスタンダードモデル。不意な大型青物にも対応できるパワーも備えている。

取材時にキャッチした良型マゴチ。ヒラメやシーバスのファイトはもちろん、激しいヘッドシェイクでも口にしっかりと掛かっていたため難なく手にすることができた。

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