大胆な軽量化と最新のブランク生成技術で生まれ変わったNEW“ルナキア”。そのコンセプトは、アングラーの持つ感覚と狩猟本能を刺激するという使用感にある。今回はそのルナキアシリーズの中核をなすモデル「LK632S-LMLS」について、テスターの蔵野雅章さんに紹介してもらった。
すべての動作がスムーズに決まる“人竿一体”の使用感
「ルナキア」はアジングをメインに楽しめるライトゲームロッドで、長い間ユーザーに支持されてきたシリーズ。全モデルにC・N・T(カーボンナノチューブ)を採用し、軽くて感度もありながら、粘りと強度も兼ね備えている。
3代目ルナキアは、グリップにカーボンファイバーを西陣織で織り込むデザインが施され、今までにないアジングロッドの雰囲気に仕上がっている。ルナキアが大事にしているのは、カタログ上の数値だけのデジタルなスペックではなく、使ったときにアングラーが感じるアナログ感だ。
蔵野「キャストして、アクションして、魚を掛けて、ファイトして、抜きあげる。その一連の動作がスムーズにできるロッド。それが気持ちのいいロッドであり、アングラーの感性に訴えかけるということで、そんな道具を使うことで釣りも研ぎ澄まされていくと思うんです」
C・N・T(カーボンナノチューブ)が実現させた“感度”と“粘り”
蔵野「高弾性のロッドは魚を掛けると、魚が弱らずにバレてしまいやすい傾向があります。でもC・N・Tは曲げれば曲げるほど粘りが発生するから、アングラーに負担をかけることなく、徐々に魚を弱らせてファイトすることができるんです。ロッドが素直に曲がってくれるから、口が切れやすいアジでもバレさせずに寄せてこれるし、抜き上げ時のバラシも少なくなりましたよ」
見た目の美しさだけではない、西陣織カーボン素材がもたらした恩恵
リールシートには西陣織のカーボンファイバーが採用されている。釣りの文化と絹織物の文化が融合し、釣り竿に気品と優雅さをもたらした。
蔵野「見た目はもちろん、機能的にも優れていて、カーボン素材なので軽いし、全体の軽さにも繋がってロッド自体の感度が上がっています。握った感じも、グリップしやすくていい感じですよ」
ルナキアシリーズの中核をになう、LK632S-LMLS
ルナキアというロッドシリーズを代表する1本が、この「LK632S-LMLS」。6.3ft.の使いやすいレングスに、ソリッドティップ。感度と食い込みの良さを両立したモデルで、全国のさまざまなシチュエーションのアジングで使える1本だ。
蔵野「これはルナキアの中核を担うモデルで、全国のアングラーにまず手に取ってもらいたいモデル。漁港でアジングに1本持って行くならこのロッドがオススメですね。1〜1.5g前後のジグ単を使ったオールラウンドな釣りに向いています。ハリの強いソリッドティップ仕様で、どちらかといと速掛けを重視したモデル。ブランクは反響感度を確実に伝えるために、高弾性の割合を多くしていて、バッドを太くすることでより反響感度を高めています」
チタンフレームSiÇ-SリングガイドとATガイドを適材適所で採用
ガイドはチタンとSiC。モノフィラメントライン(エステルライン、フロロカーボンラインなど)の使用感向上と軽量化のために、バット部分にはATガイドを採用。高バランスで設置することで、リールをセットしラインを通したときには、カタログ数値以上の軽さを感じるという。
淀みのないスムーズなベンディングカーブ
水中の僅かな変化を逃さない繊細なカーボンソリッドティップと、フッキングレスポンスを高めたハリの強いべリーとバット。操作時は超ファストアクション、負荷を掛ける毎に徐々にスローアクションに可変していく。
ショートバイトも積極的に掛けていける、感度特性
オールラウンドに活躍するLK632S-LMLSだが、特に注目したいのが速掛け性能。アジの小さくついばむようなバイト、吸い込んでもすぐさま吐き出すようなバイトも、このロッドは感じ取ってアワセていくことができる。
蔵野「魚がルアーを加えて吐き出すのは0.4秒と言われていますが、それをかけていくのが速掛け。その吸い込むバイトを積極的にフッキングしていくための感度がこのロッドには備わっています。
使っていて気持ちがいい、アジングオールラウンダーのLK632S-LMLS
1.2gジグヘッドでボトムまでフォール。ボトムのほうで動き始めた潮の動きを察知し、豆アジのショートバイトも感じ取って釣っていくことができる。コンという小さなバイトを即座に掛けていく釣りで、この日も次々とアジをヒットさせていった。
蔵野「海の状況が手に取るようにわかるし、ショートバイトを感じて速掛けして、掛けてからはバットとベリーの力で魚を暴れさせずに寄せてこれる。曲がりも綺麗だし、使っていて本当に気持ちがいいですね」