ガチガチの棒のような竿、ルアーゲーム最強クラスのまず切れないライン、中空フロッグ……。特有のルールを決めて釣るスタイルが確立されている“雷魚釣り”。その狭い釣法の中にも、人それぞれこだわりのスタイルがある。また、雷魚釣りでひとつの壁となるのが“90cm”。90というだけでもスゴいことだが、95cm、100cmともなると、実際に釣った人は数える程しかいないだろう。今回ご紹介する2人は、90cm以上の魚を年間複数釣り上げる。さらには夢のサイズ“メーター雷魚”を釣り上げた経験を持つ2人。その2人の釣行に密着する事ができたので、ここに紹介しよう。
■中部のスナイパー
加藤武(かとう・たける)
愛知県在住。数多くのフォトトーナメント等で数多くの優勝、入賞経験を持つ。主に遠征での釣りが多いが、地元、海部の90UPも狙い続ける。また、ルアー、リールのコレクターでもあり、驚愕のルアー達に囲まれた釣り部屋は、圧巻の一言。
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■九州のマルチマイスター
原裕之(はら・ひろゆき)
福岡県在住。東レ/ティムコ・プロスタッフ。
元バスプロでNBCチャプターやJB II九州でA.O.Y.(アングラーズ・オブ・ザ・イヤー)を奪った経験も持つ。低姿勢で腰の低い氏だが、釣りに関してはストイック。メーターを始め数多くの90クラスを釣り上げている。今年はすでに7本もの90upを釣り上げている。
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加藤武氏の過去記事はこちら
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ファーストコンタクト
中部のスナイパー加藤武。九州のマルチマイスター原裕之。
実は2人は今回が初対面。
ラッティーツイスター主催の「スネークヘッドコンペ2019」に出展するため、原氏は愛知県を訪れた。その際、九州のS氏の一言で食事会の場が実現した。そこで対面することができたのだ。
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右奥は原氏と同じく、ティムコ・プロスタッフの佐藤岳信氏。
美味しいひつまぶしを頂いた後、加藤氏宅へ移動し、泊めさせてもらう事に。
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加藤氏の凄まじいコレクションの数々に、興味津々の原氏。
やがて話は釣りのスタイルの話へ
イマムラ「原さんも加藤さんと同じようにサイト専門ですか?」
原「私の場合はサイトがメインですが、オープンウォーターに限らずカバーのエッジだったり、雷魚の着き場となり得るストラクチャーの付近で張り込む事が多いですね。確実にいるだろう。という場所ならカバーで張り込む事もあります」
イマムラ「ラインは何号を使いますか?」
原「東レ・ソラロームルアーPEの8号ですね。それ以下は考えられません」
加藤「私も8号です。オープンとは言え90、それ以上となると6号、7号の選択肢はありません」
原「間違いないです!」
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佐藤「食わせのアクションを言える範囲で教えていただけますか?」
加藤「ジャークの時もあるし、止めていいときもあるし、ただ巻きで食う時もあるし」
イマムラ「それはどこで判断してるんですか?」
原「う〜ん、それはその時に、、、」
イマムラ「???」
加藤「雷魚を目の前にして、どう動かすか瞬時に考えて体が自然に動く感じですかね?」
原「あ〜、それですね!」
イマムラ「……」
翌日のスネークヘッドコンペに備えてこの日は寝る事に。
スネークヘッドコンペ2019【イマムラの独断と偏見レポート】
会場は愛西市役所立田庁舎の駐車場、JAあいち海部 立田支店駐車場で行われました。
この日は197人もの参加者が集まりました。
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去年の様子はこちら。
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イマムラが気になったアイテムをチェック!※超個人的
アンバサダー5600CA(AbuGarcia)
アンバサダー6600CA(AbuGarcia)
ピュアフィッシングジャパンさんからはついに来たか!という商品が展示されてました。
5600CAに関しては、今でもオールド品が流通しているのだが、6600CAに関しては実在するのか?と物議を醸し出した逸品。その影響からか、パーツを集めて作り上げる人もいたほどである。
そんな話題性の強い商品が現行のラインナップに加わるのはとても興味深い。
雷魚シルバーアクセサリー(Ruler)
こちらは彫金職人の中山さん(Ruler)が創り上げる雷魚のシルバーアクセサリー。自身も雷魚釣りをする為、作りがとても細かい。雷魚好きには堪らない逸品に仕上がっている。
ジャンケン大会の最後には度肝を抜くブツが登場
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65inTV!!
このTVは釣り仕様のジャイロキャノピーを販売する「シルバーバック」さんの協賛品。
マジで太っ腹過ぎです!!
この日1番の盛り上がりでした。
コンペ終了後の2人の釣行に密着
コンペ終了後、片付けを終えた原氏の元に加藤氏が合流。
加藤氏は地元のフィールドを案内するという。
まずはコンペ会場前の河川から始める事にした。
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まずは様子見といったところなのだろうか。原氏は水面の様子を伺う。
するといきなり、
原「今結構いいサイズがいましたね〜。即逃げましたけど、、、」
そこはコンペ会場近くのエリア。簡単ではないのは確か。
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いる……大型の魚影
加藤氏の釣りを伺う原氏。お互いの釣りが気になる様子。
しかしここでは答えが得られず、移動する事に。
何ヶ所か移動した先で、衝撃の場所に行き着く。
呼吸に上がるサイズは全て80から85クラスの魚体。それ以上の魚も。
しかし、そこは激戦区の中部地方。簡単には口を使わない。
そこで原氏のフロッグに猛チェイスする80クラス。
しかし、引きしろが足らずカニ走りで応戦するも食わせきれず、、、。
「甘くない」そんな言葉がよぎる。
すると、加藤氏から提案。
「いるかは分からないけど、いれば食うかも。勝負が早い場所がある」
そこに移動する事に。時間は夕マズメいっぱい。果たして、、、。
出た! モンスタークラス
そこはクリークのエンド部分。ベイトは目視できる。
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その時に備えて待ち構える3人。
左から加藤氏、地元のエキスパート水谷氏、ティムコ・プロスタッフ佐藤氏。
その時だった。
原「出てきた!!」
すかさず渾身のキャストを決める原氏。
原「食った!!」
フッキングを決めた後、自身がプロデュースしたロッド“フェンウィックVAJRA”が絞り込まれる!
しかし、足場が高い。
加藤氏と佐藤氏が駆け下りる。
水谷氏は慌てるイマムラに袋を持って来るよう指示。
持ってきた袋を水谷氏が佐藤氏に渡す。
佐藤氏がランディングした魚体は見るからにモンスタークラス。
5人で固い握手を交わした。
その魚体がこちら、、、
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わずかに90には届かなかったが、見事な魚体。
メーターハンター2人が組むと奇跡が起きてしまうのか。
いやこれは、二人が釣りをする事によって起きた必然である。
最後に、加藤氏の魚の扱いの丁寧さに感心した一同。
加藤氏は慣れたように樹脂製のケースに水を汲む。
そこに雷魚を入れる。
聞くと、写真撮影する際、雷魚のダメージを軽減するためだと言う。
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釣られて興奮状態の雷魚も落ち着くと言う。
自然とその動作を行う加藤氏。
こういった魚に対するケアを自然とこなすところからも、
加藤武氏がモンスターハンターと言われる所以であると感じた。
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