「ブラックバス用のミノーはボートシーバスで強い武器になるんです」。横浜の人気ガイド船「アイランドクルーズ」で船長を務める須江一樹さんが語るその理由とは? そして、その須江さんのオファーで実現したバスミ用ノーをソルトチューンしたシーバス用ミノーとは? その実力を探りましょう!
バス用ミノーの水噛み、操作感、レンジキープ能力が、ボートシーバスにマッチする!
ハイドアップと言えば、吉田秀雄プロが主宰するルアーメーカー。吉田プロの作るルアーはある意味、「早すぎて」発売当初は注目されないものの、その機能性や理論が後日評価され、こぞって各社が同系のルアーをインスパイアして発売するという。つまり「オリジナル」を作れる稀有なルアーデザイナー。
さて、そんなコダワリかつ天才肌の吉田さん率いるハイドアップが、今年(2019年)、琵琶湖で開発された本格派のミノー、HUミノー111SPをリリース。ブラックバス用に開発されたルアーなのだが、これに目をつけた横浜の人気ガイド船「アイランドクルーズ」の船長、須江一樹ガイド。あまりにシーバス相手に相性がいいことから、オリジナルのサスペンド仕様からシンキング仕様にチューンし、専用カラーをリリースすることに。
しかし、なぜ、バス用ルアーがそこまでボートシーバスと相性が良いのでしょうか?
「もともと、ルドラ(O.S.P)やX-80(メガバス)などのバス用ミノーが結構、使われていて、その理由としてボートからでもしっかりと、比較的深いレンジをキープしやすいという特徴がバス用のミノーにはあったんですね。
おそらく、シーバス用のミノーの多くがショアのシャロー狙いを主眼に開発されていることに起因すると思うのですが、そういったタイプはボートからだと深いレンジをしっかりとキープすることが難しい。前述したようなバス用ミノーは水絡みもよく、レンジキープがしやすい上に、操作感もいいので、ボートのような立ち位置からの使用に非常にマッチしていたんです。
で、ハイドアップから発売されたHUミノー111Sは、比較的ウォブルもロールも強いハイアピール系のミノーでソルトウォーターシーンでも魚を集めやすかったんですね。琵琶湖で開発されたというのも、おそらくソルトでもマッチした要因かとは思いますが。で、当初はサスペンドを使っていたのですが、結構それで釣れたんです。それを吉田さんにお話したところ、ではソルト用も作ってみようという話になりまして。
そこで、重心移動のウエイトを増やすことで飛距離アップと、オリジナルよりやや深いレンジを意識した調整を加えていただきソルト用にチューニング。同時に、欲しかったソルト用カラーを作っていただきました」
そのカラー、めちゃくちゃ気になっていたんですけど、すごくいい配色ですね! コダワリを教えて下さい。が、長くなりそうな予感がするので次の記事に譲りますね(笑)。