アングラーの技量を問わず、バスとの出会いを確約してくれる心強い味方、我らがゲーリーワーム。そのさまざまなラインナップを、もっともっと有効活用するために、ゲーリーファミリーのそうそうたる面々が基本からシークレットまでをルアマガプラスの読者にも公開しちゃいます!! 冬の足音が加速しながら近づいてくる今回は、タフコン・キラーとして名高いレッグワームをピックアップ。そしてレッグワームと言えば! の、小森嗣彦さんに解説してもらいました!!
試合巧者にして日本一のレッグワーム使い・小森嗣彦さんがルアマガプラスにも降臨!!
【Profile】
小森嗣彦(こもり・つぐひこ)
国内最高峰カテゴリーJBトップ50で年間優勝を三度獲得、オールスタークラシックを二度制するなど、無類の強さを誇る。フィネス全般を得意とし、なかでも今回解説していただくレッグワームについては右に出るものはいないほどの使い手として知られている。
釣れるヒミツはテールにアリ!
フィールドや季節を選ばず、岸釣りでもボートでも、さまざまなシーンでお助けルアーとなるのがレッグワーム。コイツが上位進出に貢献してくれたトーナメントは数えきれません。
ボディにリブのあるフラットサイド気味のシャッドテールワームで、バスが食べやすいひと口サイズのシルエットが特長。ある程度の速さで動かすと、テールを少し上下に振りながら左右にばたつくロールアクションを生むのですが、低速では一転、まったくテールが機能しないことがあります。
不良品? いやいや、それこそがレッグワームの釣れる秘密なんですね。
なぜテールの動きが鈍いのか? それはゲーリーマテリアルならではの質量に起因しています。ボディ長が短く、なおかつ端までぎっしりと塩が詰まったこのテールを動かすには、見た目のイメージよりも少し大きな力を必要とします。だからこそ、ひとたび動いてしまえば同じようなシャッドテールワームより明らかに強い水押しが生じるのです。またステイさせるとテールが惰性で動いたりはせず、水を蹴って止まります。
一般的なシャッドテールワームのように水流を受けてテールが動くのではなく、“テールが水を動かして魚にアピールする”という表現がしっくりくる、それがレッグワームなのです。
レッグワームの潜在能力を引き出すダウンショットリグ
食わせのあらゆるリグとマッチし、それぞれに高い実績がありますが、このワームがもっとも威力を発揮するのは何と言ってもダウンショットリグ。強い水押しのテールアクションから一転、ステイによるキックがレッグワームの得意技であり、そういったメリハリのある動きを演出しやすいからです。
とくに水温の低下とともにバスがボトムやディープを意識するこれからの時期、確実にボトムが取れるダウンショットの有効性はさらに増します。
リーダーはハイシーズンであれば15~20センチでセットしますが、晩秋以降は5センチくらいの超ショートリーダーで使うことが多いです。ボトムに小さな変化でもあればリグ全体が見え隠れすることで興味を引き、少し活性の下がったバスやスレたバスにも口を使わせやすいと感じているからです。
なお、シンカーはボトムが取れるギリギリのウエイトより少し重いくらいがオススメですよ。
場所、水質問わずのオールマイティ
ちょっと乱暴かもしれませんが狙う場所については、カバーの奥などリグの性質上攻めにくいところを除けばどこでもアリ。裏を返せばそれだけ汎用性が高く、釣れるということ。
アクションに関しても、それほど難しい技術は必要としません。キャスト後、フリーフォールさせてステイ。次にワンシェイクで誘いステイ。バスの活性が高ければほぼこの時点でバイトが得られるはず。
そのサイズゆえ、アピール力が足りないと思うかもしれませんが、これはマッディーシャローレイクなどにも当てはまります。ここで反応がなければシェイクしつつ横方向へ移動させます。
僕の場合、アクションはこの三段階がベースとなります。
11月の推奨カラーはコレだ!!
ディープ攻略が必須の時期なので、光量の乏しい深場でもっともシルエットが際立つブラック(ソリッド)は外せませんね。
2.5インチのパールホワイト/シルバーフレークも同じ理由でのチョイスです。
ワカサギとアオテナガはベイトフィッシュを意識する際のセレクト。ライトスモークブラウン/コパー&グリーンフレークはこの時期に結構実績アリです。
とはいえ、カラーバリエーションが豊富なのもゲーリーワームのメリットのひとつ。ここに挙げたカラーは参考程度にとどめて、水質やバスのレンジ、ベイトフィッシュの種類などを観察のうえ他のカラーもぜひ試してみてください。
なお、2.5インチと2.9インチの使い分けはベイトフィッシュのサイズに合わせるのが基本(具体的な魚種を挙げるなら、2.5インチはワカサギやクチボソ、2.9インチはコアユやドジョウ、オイカワやハスの稚魚といったイメージ)。
ほかにタックルシステム(スピニングorベイト)やラインの太さに合わせるケースもあります。当然2.9インチのほうが重いため、同じシンカーウエイトであればベイトで投げやすくなりますし、テールも大きいので動かす水の量も多く、ラインが太くなってもしっかりとアクションさせられます。
また、バスのアベレージサイズが大きければ2.9インチをメインにするなど、フィールドによって使い分けることもありますね。
10月下旬~11月中はバスのレンジが絞りにくい難しいタイミング。だからこそ逆に、レッグワームの破壊力を知るにはもってこいの時期と言えるでしょう。このワームをまだ使ったことがない人にこそ、強くオススメいたします!!
参考タックル●ロッド:ファンタジスタ STUDIOUS FNS-60ULSⅢConsequences(アブ・ガルシア) ●リール:MGXtreme 2000SH(アブ・ガルシア)●ライン:ZALT’s THE BLACK フロロカーボン3~4ポンド(ラインシステム)
この記事が掲載されている『ルアーマガジン』の情報はこちら!
関連記事はこちら!
今回は扁平ボディに縦に配置されたテールが非常に珍しい!革新的なあのワームです!
語って頂くのはゲーリーファミリーのお祭り担当♪
富村善之(とみむら・よしゆき)さん
トリックパフォーマー代表として活躍する一方、老若男女問わず楽しくバスを釣…