「ブレイク」ってなあに。漫才で学ぶ釣り用語。



意外にヒラス&ヤズの小噺が好評で困惑中です。ということで、横文字・専門用語の多い釣り用語を、楽しくネタにしながら解説する漫才、今回は「ブレイク」という言葉について。そろそろオチを考えるのが辛くなってきました〜。ほな、よろしく釣ってって〜。





ブレイクって何? カケアガリだよ。カケアガリって? それは….。

ヤズ「ネタにしたい用語はたくさんあるけど、勢い余って漫才でそれを解説するというウルトラCは、ちょっとネタ屋泣かせやな。中の人、きばりや〜」

ヒラス「まぁ、でもプチ・ブレイクしてるみたいやしええやんけ。吉池興行はギャラ安いからな。売れてなんぼやで」

ヤズ「吉池って御徒町駅の真ん前にある有名鮮魚店の名前やんけ。なんやねん。吉池興行って。しらんわ。適当なこと言うと刺されて脳じめくらうで。気をつけや〜。そや、俺らのプチ・ブレイクは兎も角、釣り用語にもブレイクって言葉あるけど、あれなんや? 道具が壊れることを指すんけ?」

ヒラス「ヤズ。いくらなんでも苦しい展開やで。ブレイクぐらい、いくらなんでもお前でも知ってるやろ。カケアガリのことやで」

水深の深いところと浅いところの変化がブレイク。

ヤズ「ま、まぁ、知ってるけど。ほら、ネタやしフリやん? ブレイク=カケアガリな。……。で?」

ヒラス「ヤズ。まさかやけど、カケアガリも理解してへんやろ?」

ヤズ「い、いくらなんでも、カケアガリくらいわかってるわぁ。困るわぁ。キビナゴ伊達に、荒食いしてへんし。知ってるし〜。やめてほしいわぁ〜」

ヒラス「じゃ、カケアガリってなんやねん」

ヤズ「…。まぁ、あれや。急いで駆け上っていくっちゅうか。まぁ、その、なんや、ほら。魚のサクセスストリー的な? いずれブリになる的な?」

ヒラス「出世魚か! …….。カケアガリちゅうんは、水中の地形変化&水深変化の一種な」

ヤズ「そーそーそー、今、説明しようと思ってたんや。焦らすなや。そう。地形変化のことな!」

ヒラス「どんな地形変化のことや。説明できるんか?」

ヤズ「あれや! 割れ目っちゅか、壊れて崩れた場所やな。そう。ブレイク

ヒラス「自信アリげに答えてるけど、目は泳いでるな。まぁ、半分正解やけど、半分ちゃうな。正確には、急な水深変化のある場所を指す言葉がブレイクや。そういった場所をカケアガリと呼ぶけど、まぁ、もう少しこっちは限定的になるかな? 変化型はカケサガリちゅうのもあるけど。まぁそのまんまや」

こういった急な水深変化には魚が溜まりやすい。この変化を利用してエサとなる魚を追い詰める大型魚がいたり、逆に、壁という障害物を活かして魚が回遊したり….。釣りにおいてブレイクは狙うべき一級のポイントになる。

ヤズ「知ってたし。ほんま、知ってたし」

ヒラス「もうええわ。ブレイクっちゅうのは急激な地形変化で、主にカケアガリのことを指すんや。それだけではないけど、広義ではそれでええ。カケアガリちゅうのは、水深が下がりだす肩と、水深がぐっと下がりきった尻までのあいだの地形変化やな。文字で書くとややこしそーやけど、なんてことないで」

ヤズ「ようは水深がぐーっと下がり始めたり、上がり始める場所のことやんな。知ってるし」

ヒラス「でな、ヤズ…..。ブレイクって、アッチ(アメリカ)では通じるみたいやけど、あんま使わへんらしいで」

ヤズ「なんや! また、レジェンド田辺哲男センセに起こられるパティーンか? ちなみに、あっちでは、なんて言うねん」



ヒラス「ドロップオフや(Drop Off)!」

ヤズ「お前、したり顔で解説しとるけど、さっき、ルアマガのアメリカ通、マイケルプロデューサーに聞いとったネタやないか!! ツウぶっとったらあかんで!! でもや、ヒラス兄貴。なんでブレイクが釣りでは注目されてるんや?」

ヒラス「お前、エサ喰うてるんやろ? エサのキビナゴ追い詰める時、どこに追い詰めるねん?」

ヤズ「水面か、障害物、壁やな。あ、壁になっとるブレイクに追い詰めるわ〜」

ヒラス「そーゆーこっちゃ。あと、壁沿いにワシら泳ぐ癖があるやろ。つまりは、魚が集まりやすいっちゅうこっちゃ。為になる漫才やで」

ヤズ「ほな、そろそろ落とそか?」

ヒラス「こんなネタでも落ちるんか?ドロップオフだけに」

ヤズ「それや! もうオチとるし。腕上げたなぁ」

ヒラス「今回はブレイクの話やろ、全然オチてないし、話、壊れとる!ちゅうことで腕磨きやぁ!」

BREAK【ブレイク】水中にある急な水深変化地点。日本語では「カケアガリ」と表現されることが多い。Drop off【ドロップオフ】と表現されることもあるが、基本的に、この3つは釣りにおいては同義。イキリはドロップオフ。普通はブレイク。初心者に優しいを自称するなら「カケアガリ」を使うと良い。どちらにせよ、こういった水深変化は、魚が多く集まる場所になっているので、釣りにおいてはこの変化点を探すのがポイント探しのセオリー。