Abu Garcia(アブ・ガルシア)のスピニングリールに対するアングラーの固定観念を根底から覆した『レボMGX』が装いも新たに第二世代へと生まれ変わる。新型MGX『シータ』は、いったいどこまでパワーアップしているのか?
進化ポイントはフリクションフリーとボディ一体化
レボMGXが、最新のテクノロジーをプラスしてリニューアル!
まずは新機構「フリクションフリー」によって、前後にスライドするメインシャフトと、ローターを回すピニオンギアとの接触摩擦をなくし、巻き上げがさらに軽快に。そしてワンピースフェザーメタルボディによってボディを一体化し、軸心のブレを徹底的に低減している。
目指すは極限の使用感。はたしてテストモデルの『レボMGXシータ2500SH』からそのコンセプトは伝わってくるのだろうか?
チェックPOINT①外観デザイン/強さは美しさなのだと知らしめるデザイン
ハンドル接合部や、平織カーボンの模様に頑強な印象を受ける半面、ローターのメタリックレッドやスプールデザインには北欧のエレガントさを感じる。
決して規律を乱さずに作戦を遂行する、冷徹にして屈強な北欧の戦士というイメージ。日本にはないデザインだ。
チェックPOINT②回転・巻き心地/雑味なしの回転は吟醸酒のようなクリア感
ハンドル回転も非常に軽く、全てがスムースに回る。透明感のあるリーリングで雑味をまったく感じない。
これが新機構“フリクションフリー”の実力なのか!
オシレーションによる回転ムラが生じていない。カーボンハンドルの影響なのか、左右のブレも感じなかった。
チェックPOINT③ドラグ/クオリティーは高く。さらに設定変更が可能
回転は乾いたカリカリ系だったが、ドラグはねちっこい。滑り出しのレスポンスがよく、負荷が安定している。ドラグの効きムラがない。
しかも、ドラグワッシャーの組み替え順を変えると、ライトおよびタフの2つの設定を使い分けられる「2ウェイドラグ」なのだ。
チェックPOINT④糸ヨレ/俺の使っている範囲ではライントラブルなし
ロケットラインマネジメントシステムがスムースにラインを放出。ラインがまとめてドバッと出ることは構造上起こりにくい。そして、巻き上げた際の糸ヨレも感じず、ライントラブルはなかった。
実は開いたベールもラインの暴れを防いでスムースな放出を助けている。
チェックPOINT⑤キャストフィール/すがすがしいキャスティングを楽しめる
まずキャスト前のパチンと返るベールの動き。このしっかり感に目がパチンと覚める。オイルライターのふたを開け閉めする、あの快感がある。
リールが軽いので振り抜きもいいし、ロケットスプールリップのライン放出も良好で、よく飛ぶ。
一投一投がすがすがしい!
チェックPOINT⑥総合的使用感/ちょっとほめすぎだけど、事実なのだ
正直、ほめすぎてしまったかなと思うインプレだけど、これは事実だから仕方ない。本当に欠点が見当たらない、優秀なリールだと思う。
デザインに個性もあるし、所有する喜びも感じるだろう。アブのスピニングの進化スピードには驚くほかないね。いいリールだ。
チェックPOINT⑦価格/発売は2020年1月の予定。店頭は3万円くらい?
2020年1月発売予定なので、市場の実勢価格はまだ不明。MGXと定価はそれほど変わらないので、割引率を考えると3万円前後で売られると思う。
決して安い値段ではないけど、価格以上の性能はある。MGXユーザーは発売が待ち遠しいはずだ。
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