ニッポンが誇るサブカルチャー『マンガ』。しかし釣りとなると、題材はもちろん所作のひとつとっても釣り人を魅了できるかどうかが別問題。そんな釣りマンガの名作を現役・釣り雑誌編集者が再び味わいつつ、隠れた名著を探すレビュー企画です!
レビューするのはルアマガ編集局きってのマンガ好き「釣りマンガレビュアーズ」
※ルアマガから無作為抽出された3人による完全主観のレビュー! 未読のタイトルは1巻のみ読んでの感想をレビュー。既読に関してはその限りではない。
レビュー#1 釣りキチ三平
「矢口高雄さんが読者に伝えようとしたのは、釣りの楽しさだけではありません。その意味において、もっとも記憶に残っている作品のひとつが『釣犬ハチ公の巻』。まさかあんな悲しい結末が待っていようとは…釣りを始めたばかりの頃、ショックを受けるとともに、フックのついたルアーはときに凶器にもなりかねないと学びました。視覚障害を持つ少年と、彼をサポートする愛犬が登場するストーリーは社会のさまざまな問題点も内包しており、いま読み返してもいろいろと考えさせられます」
「幼稚園年長でアニメが始まり、従兄弟宅で読みふけった小学校時代。心に残ったテーマは「山上湖の舞姫」編! 今回子どもにも読ませたくて全巻大人買い。改めて『山上湖〜』を読むと、ルアーやラジコン、フライを嗜むアメリカ人ロバートetcと、ガキ興奮要素が数え役満並みに入っとる欲張りセット。アヒルと髪留めのくだりは鮮明に覚えていました。あ、園児時代にエポックのボードゲーム『矢口高雄の釣りゲーム』買ってもらったなァ…」
「大変申し訳ありません! 読破はしていないんです! ペーパーバックで飛び飛びに読んでる程度なんです。でも世代的にはそういう人も多いのかなと思ったり…。ただ、学生時代が北海道だったこともあり、イトウのエピソードは印象に残っています。谷内坊主の集めているイトウのウロコの標本の中に、当時身近だった藻琴川や網走川、女満別湖(網走湖)のものがあり、物凄いワクワクしました…。そのうち講談社コミックスで全巻揃えたいと思っています!!」。
当レビュー企画では今後、過去の名作から現在も連載中の人気作品まで計21タイトルの釣りマンガを網羅する予定です。お楽しみに!!