年明けから春にかけて、SNSを駆け巡った霞ヶ浦水系ビッグベイトパターン。発信源のひとりである山本寧さんご本人に使用ルアー&チューニングを明かしてもらいました!!
【Profile】
山本 寧(やまもと・やすし)
霞ヶ浦をベースとするW.B.S.の最前線で活躍するベテラントーナメントプロ。98A.O.Y.や10クラシック優勝など数々の好戦績を誇る。ハードベイトを主軸としたストロングスタイルで定評だ。H-1GPXではフル参戦した2015年に年間3位を獲得し、その実力を知らしめた。
ハードベイトを知り尽くす“技巧派”が新境地へ
山本「俺の釣りはビッグベイトではあるけれど、基本は“i字系”。だから地味な釣りだよ(笑)」
山本さんがメインに使用しているのは、『ヒラクランクギルSビル140F(ノリーズ)』。ただ巻きによる艶かしいアクションではなく、あえて動きを制限するi字系セッティングにチューンしているのだとか。
その真意はどこにあるのでしょう?
「バスが追えるスピードで間を作り、そのボリュームとアクションの緩急で食わせのきっかけを作りやすい」。これこそが、『ヒラクランクギルSビル140F』を選ぶ理由。「低水温期はバスから寄ってくることが少ないでしょ。きっかけを作ることがもっとも大事なんだよ」と、山本さんは考えているのです。
それでは、山本さんのチューンをひとつひとつ見ていきましょう。
ウェイトチューン/「水温の変化次第で随時、オモリを増減する必要アリ」
『ヒラクランクギルSビル140F』のボディは硬質発泡素材。そのマテリアルならではの絶妙な水絡みを活かすため、ジョイント部リア側の背中とフロントフックのアイの後ろに板オモリを貼って、フローティングから“ジャストサスペンド”にしています。
「ある水温でぴったりサスペンドにしていても、そこから(水温が)上がると浮いちゃうし、下がると沈んでしまう」。その日の水温に合わせて、またしっかりと水平姿勢をキープすべく適宜、微調整を行なうためカッターは必携だそうです。
ラインアイ&フックチューン/「揺れ過ぎるフックは時にバイトを阻害する」
フロント、リアともアイにゴム管を被せてあります。これは、スプリットリングの可動範囲を狭めることで、微かなバイトでも確実に口元を捕らえるための工夫。
フロントフックのフェザー仕様は、フックの存在をカモフラージュするだけでなく、抵抗を与えてi字の直線軌道を促すことも目的としているそうです。
ジョイント部/「ヒートンは敢えて締める」可動域を縮小してi字系化へ
「ボディを分解してヒートンをキツ目に締め直す」ことで、前後ボディの揺れを抑制しています。
とはいえ、適度な締め直しをすることで強めのロッドワークやリーリングを伝えればその場でヒラ打ちが可能なのだとか。ジョイント部の内側まで塗り込むのが山本さん流。隙がありません!!
テール素材と書き込み/硬いテールの意味、書き込みの意味
水を逃がす軟質テールが多いなか、『ヒラクランクギルSビル140F』はあえて水をかく硬質のテールを採用しています。これが、静から動へとアクションを変化させたときに絶妙な水をかき混ぜる効果を生むのだとか。
また、油性マーカーで尾びれの線を書き込み、テールのシルエットを強調している点にも注目!
山本「どんなルアーでもそうだけど、その特徴をしっかりと理解することが大事。そしてコンフィデンスを持つこと。それがキープキャストにつながるよね」
あると便利な小物/ラメ入りのマニキュア(100均もの)
霞ヶ浦水系でビッグベイト、しかもi字的使い方とは…山本さんのパターンはリスクを背負って新たなトライをしたからこそ、大きなリターンが待っているという典型と言えるのではないでしょうか。
チューンだけでなく、そのアングラー魂も真似したいですね!!
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伊藤巧(いとう・たくみ…
と言っても私の釣果ではありません(笑)。
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ドン!!
ドド~ン!!
いずれも先週、ルアマガモバイル田辺哲男さんの連載『VOICE』更新用に、田辺さんご本人から届いた写真でございます。
上が田辺さんの2017初バス1500グラムオーバー!!
下が2尾めのキロフィッシュ!!
場所は霞ヶ浦水系。寒波到来の木曜日にプロトジャークベイトのテストのため、ノリーズプロスタッフの山本寧さんと出撃した際の釣果とのことですが・・・
注目…