アオリイカは春になると産卵のために浅場や藻場へと入ってくる。そう、春エギングのメインターゲトは大型の親イカである。ただし、釣りやすかった秋と比べてしまうと、シビアなシーンも見受けられるのがこの季節の特徴。そこでルアマガプラスではエギングエキスパートたちのとっておきの“究極奥義”をご紹介!今回は前回に引き続きエギング界の超レジェンドに春のでかイカを仕留める為のタックルについて教えて頂きます!
教えてくれるのはシンプル・イズ・ザ・ベストを貫くエギング界の重鎮
前回のおさらいはこちら!
前回は重見さんの伝家の宝刀「スラックジャーク」の極意について解説して頂きましたが、今回はそのスラックジャークを生み出す源「タックル」について語って頂きます!
同じタックルを使い続けると“エギングの真髄”が見えてくる!
重見「春エギングのタックルはでかイカを狙うだけに、強烈なダッシュも止められるMHパワー以上のロッドがベストかもしれん。何本もロッドを持っているなら、春はアレ、秋はコレと使い分けるのもイイかもな。ただ、ワシなら1年中同じタックルを使い続けることをオススメするわ」
春のでかイカも秋の小イカも同じタックルで良いと!?
重見「まったく問題ないで!ワシが使っているインペリアルの86Lは小イカの小気味良い引きも楽しめるライトパワーだけど、4kgクラスのジェット噴射も十分に止められるわい!! まぁパワーが耐えられるかどうかの問題より、重要なのはタックルが変わってしまうことによって、エギを操る感覚も変わってしまうということなんよ」
…詳しくお願いします!
重見「例えばワシが1年中使っている86Lで3.5号のエギを使うとする。常に使っているから、シャクった時や潮に入った時の抵抗、そしてボトムの着底具合などがしっかり判り、正確に操作できる。
ところが春になって急に75MHのパワフルロッドに替えて3.5号を使うとすると、ロッドに伝わってくる感覚がこれまでとまったく違うので、エギの正確な操作ができなくなる可能性が高いということや」
タックルを変えるとエギにかかる抵抗の印象がこれまでと変わってしまう…
例えば、普段はLパワーのロッドで3.5号のエギを10段階中「6」の力でシャクっているとする。これが春だけMHパワーのロッドに替えて、いつも通り「6」の力でシャクってしまうと、ロッドパワーがあり過ぎてエギが暴れてしまい、いつもの釣れるアクションが出せなくなる。
重見「新製品が次から次へと出るので目移りするのも分かるけど、まずは1年間ミッチリと同じタックルで通してみようや。そうすればその日その時のシチュエーションの違いや、季節ごとでのエギの使い分けも見えてくるで。ただ、リッチマンは何本でも買って下さい(笑)」
重見さんが通年使用する愛用タックルはこちら!
重見「スラックマスター86Lはティップ~ベリーは柔らかいのでよく曲がり、スラックジャークもやりやすい。でもバットは超パワフルなので、レッドモンスターの超絶ダッシュでもしっかりと止められる。だいたい、硬いのでビシビシシャクるのはもう疲れた(笑)」
春のでかイカを狙うならエギにサイズは基本「4号」
エギのサイズやタイプを頻繁にローテーションせよ
重見「でかイカは大きいエサを捕まえて効率良く栄養を取ろうとするはずなので、春なら4号が基本やな。それで反応が薄いようならば3.5号、ディープ3.5号/4.0号というように、積極的にエギのサイズやタイプを替えていく。3.0号以下は沈めるのに時間がかかるのでまず使わんね」
タイプのついでにカラーもローテーション
重見「ブラインドの釣りは、どのカラーにイカが反応しているのか、アタリがない限りは確認できん。だからエギのサイズやタイプを替える時にカラーも同時にローテーションして、全然違う系統のカラーを選ぶスタイルやね」
春エギングの“テンポを上げる”高比重PEライン
PEワイルドジャーク エギ(ゴーセン)
重見「高比重繊維による芯とPEの芯を組み合わせているので、一般的なPEよりも水馴染みが良く、エギも素早くボトムまでフォールしてくれる。だからキャストから実際にエギを操作するまでの時間が短く、テンポの良い釣りができる。せっかちなワシにはピッタリやね(笑)」
重見流エギングの基本を学びたければ下記「ルアルアチャンネル」の動画もチェックされたし!!
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【重見典宏 おすすめ 春エギカラー BEST3 画像まとめ】2
解説して頂くのはデイエギングのパイオニア!
【Profile】
重見典宏(しげみ・のりひろ)
PEライン、どハデなエギカラー、そして…