年明けから春にかけて、SNSを駆け巡った霞ヶ浦水系ビッグベイトパターン。その発信源は複数のアングラーですが…中心人物のひとりである山崎誠さんに、使用ルアーとチューニング、タックルを明かしてもらいました!!
「たったひとつのお試し」で開眼した真冬の大物キラー
山崎「特に珍しい釣りじゃないんです。これまで毎冬やってきたラトリンログ(スミスウィック)の釣りの発展系というか、試してみたら思いのほか、大型がよく釣れたという…」
元々はお試し買いでデッドストック化していたモデルを「何の気なしに」使ってみたところ、その爆発力に目が覚めたそうです。
山崎「よくよく調べてみると、僕のは旧タイプ(=Jr.)だったんです」
発泡素材に樹脂の皮を被るJr.に対して、新タイプの145は中空ABS。
山崎「ヌメッとした動きか、メリハリのある動きか。好みの差ですね」
どちらを選ぶかはアナタしだい!!
それでは、山崎さんが実践しているチューンをはじめ、構成要素をチェックしていきましょう。
バイトマーカー/狙いは表層、バイトは目で見て捕らえる?
狙うは水面下10〜20センチ。頭部と尾部、それぞれの背中に蛍光シールを写真のように貼るのが山崎さん流。
山崎「出ればバイトは激しいんで、確実に手にも伝わりますけど…。それよりしっかり左右へ動いているのか確認するためにですね」
表層の釣りをサポートする水中の眼
「霞ヶ浦水系はマッディですけど、この釣りは見て釣るので偏光グラスは必携です」と山崎さん。時間帯や天候次第で2タイプのレンズを使い分けているそうです。「仮に魚が乗らなくても戻った方向もわかるし」。フォローで追い撃ちも可能だということ!!
ジョイント部/動きを制限する皮はカット。可動域拡大でよりフレキシブルに
ヘッド側ピースの樹脂表面は可動域を制限すべく皮が余った状態が標準。山崎さんは新旧タイプ共にカットして、ヘッドとテールの両側がより動く仕様が好みなのだとか。
ここまでカットしていると、ジョイント部を見れば、内部が発泡かABS樹脂か素材の違いが分かりますね。
ウェイトチューン/「水平姿勢をキープするために、板オモリで微調整を」
現行モデルにはほとんど個体差はありません。でも、旧タイプは素材の性質上バラツキがあるそうです。
山崎「頭下がりだと目視できないレンジまで潜行するし、逆に頭上がりだとレスポンスが下がってしまうんです」
短い距離でどれだけクイックなアクションを魅せるか。そこが最も大切だそうです。
山崎「板オモリはボディと樹脂の隙間に挟み込むと美しい仕上がりになりますよ」
スナップスイベル/「糸ヨレ防止策。ただし、ラインチェックはコマメに」
細かく刻むトゥイッチを要するため、直結だとラインにはヨレを生じがち。そこで、山崎さんはスナップスイベルを使用。
山崎「ピックアップして再び撃ち込む間にスイベルがヨレを戻してくれますから」
オススメは、より高回転なボールベアリング入りのタイプです。
フック/フロントは♯2、リアは♯3へと換装済み
山崎「腹側からバックリ横ぐわえが多いので、フロントののほうを大きくしてます」。
水平姿勢をキープするため個体ごとの微調整もあるが、フロントのフックサイズを下げることはない。
使用タックル/ビッグベイト専用竿+ハイギア、そしてナイロンラインが肝要
手前<春メイン>●ロッド:アウトサイダーODC-66MH+(アブ・ガルシア)●リール:レボビースト40ロケット(アブ・ガルシア)●ライン:トライリーンZ20ポンド(バークレイ)
真ん中<春サブ>●ロッド:アウトサイダーODC-66MH+(アブ・ガルシア)●リール:レボエリートIB7(アブ・ガルシア)●ライン:トライリーンZ20ポンド(バークレイ)
奥<盛期用>●ロッド:ファンタジスタFC-72X-HD(アブ・ガルシア)●リール:レボビースト40HS(アブ・ガルシア)●ライン:バニッシュレボリューション20ポンド(バークレイ)
ラインはナイロン素材を選択。この釣りにフロロカーボンはNGだというのが山崎さんの考え方。
山崎「ビッグベイト用ロッドは基本的に硬い。だから首振りさせやすさと、バイト時に弾くことがないようにナイロンで適度なクッション性を求めます。フロロだと、糸の自重と巻きグセで、ステイ時にルアーが手前に寄っちゃうんですね」