さぁ、まだまだコロナ禍収まらぬこのご時世ですが、収まるその日を信じて、準備も始まっています。5月10日(日曜日)に川の王国「埼玉県」の入間川にて、夏の太公望の迎え入れの準備、「アユの放流」が行われました。記者も実は、入間川の漁業組合員ということで、その様子をお伝えします。
6月の解禁に向けて、準備は着々と行われています
コロナ禍ということもあり、いつもより少なめの人数で、「アユの放流」が行われました。集まったのは、この放流事業の主催者となるNPO法人バーブレスフック普及協会の面々と、地元漁業協同組合の漁協員。
神奈川県から運ばれたイキの良いアユたちが。バケツリレーで生け簀から川に運ばれました。
放流されたアユは元気に川をのぼっていきましたよ!
放流されたてのアユたちは、最初は流れの緩い淵に溜まっていましたが、元気な一団が川を遡上しだすと、それにつられるように流れに逆らって元気にアユが散っていきました。アユの解禁となる6月1日には、徐々に川に慣れ、苔などを食べて成長しだした個体が、太公望の釣り竿を曲げてくれるでしょう。
近年、大雨による大増水で河川環境が激変したり、カワウの食害などもあり、アユに限らず、放流された魚がなかなか秋の産卵活動に入り健全なサイクルになりにくい環境になりつつありますが、このような漁協や地元NPOの活動により、魚が棲む環境が維持されいます。
外来魚より怖い対お魚プレデター「カワウ」の話から考える「駆除」と「保護」【その1 カワウは悪者なのか?】
さて、地元で漁業組合に所属する小生が、日々の河川での活動から見える諸々を少しご紹介しようかと思います。
外来魚より怖い対お魚プレデター「カワウ」の話から考える「駆除」と「保護」【その2 魚を守る方法】
さて、前回、内水面漁業従事者の悩みのタネになっている、カワウという鳥について少し解説させていただきました。カワウの魚を捕食する戦闘能力がジ◯ングなら、ブラックバスは◯ールくらいですと例えを使わせていただいた通り、カワウが内水面の魚類資源に与える影響は外来魚のブラックバスによる食害が霞むほど甚大なのです。
入間川では1日、ほんの1000円〜程度の遊漁代金で、釣りを楽しむ事ができます。これらは、魚の増殖事業だけでなく、河川環境維持のために使われておりますので、ぜひお買い求めの上、釣りを楽しんでください!