孤高のコンセプトと釣り具離れしたデザイン性で、カリスマ的な支持を集めるDRT。ルアー、ロッドのみならず人気が高いのがリールのカスタムハンドルだ。高精度、高剛性が生み出す、最高のフィーリングは一度使うと手放すことはできなくなるほどだとか。オールアバウト・バリアルハンドル、そんなお話をDRT代表・白川友也さんに伺った。
カスタムだからこそ、純正以上の性能を追求していく
リールカスタムはここ10年ほどですっかり一般化し、カスタムパーツメーカーも群雄割拠の様相を呈している。そんななか、カスタムハンドル分野で独特の存在感を放っているのが「DRT」だ。
琵琶湖発、ビッグベイトなどで知られるデカバス系人気ブランドだが、オリジナルハンドルのVARIAL(バリアル)シリーズもまた独特。
一見、ゴツくていかつそうなのだが、デザインはポップ。いかにもDRTらしい。では、代表の白川友也さんに、VARIALシリーズについて詳しく伺おう。
VARIALシリーズが生まれた経緯を教えてください。
白川 「もともと僕はロッドをカスタムオーダーで作っていたのですが、他社さんで発売されていたEVA製のノブを自分用に削っていたんです。その流れで、お客さんに合わせて削る、というカスタムを受けているうちに、ノブの色が違ったらおもしろいな、いろんな形状があるといいな、と想像を膨らませていました。そういう経緯から、自分のハンドルを作りたくなりました」
そこで白川さんは既存のメーカーが行っている方式着目したんですね。
白川 「リブレさんのハンドルのセンターナット方式というのがすごく気になって、リブレさんにお話ししてみたら…ウチのハンドルを作ってもらえることになったんです」
従来のハンドル(純正ノーマル)にどのような不都合を感じでいたのですか?
白川「例えば、僕が使っているルアーは巻きトルクが大きいパワー系が多いので、純正ハンドルの長さ、ノブの大きさだと1日巻いていたらトルク不足で疲れてしまう、というのはありました。純正のノブは握るというよりつまむ、というのが多く、自分の釣りには合いませんでした」
なるほど。それで、基本的にはロングハンドル化、ノブの大型化というカスタム傾向になっているのですね。
白川「それはあります。ただ、やっぱりハンドルが長くてノブがゴツいとなるとすごくマッチョなイメージになるじゃないですか。でも、釣り場でやっていることはすごく繊細なんです。なので、ハンドルの精度、ツマミの素材感、感度などは捨てられないところです。ノーマル以上を目指すのがカスタムなので、そこは追求していけたらいいな、と思っています」