バス釣りではあまり知られていないが、ロデオクラフトのモノ作りは恐ろしいほど徹底している。満を持してリリースされるルアーたちは、ストレートワームにスティックベイト、シュリンプ系にフロッグなどなど、各所に凝らされた工夫はいままでにありそうでなかったワザありのアイデアばかりだ。鬼才・松本幸雄さんがどこまでも遊び尽くした「神」のルアー、その思想と真相に迫る！
2020年、鬼才・松本幸雄の新たなる挑戦！
例えばロデオクラフトの主力ジャンルのひとつ、エリアトラウトをとっても独走状態の人気を誇るが、新製品はお世辞にも多いとは言えない。しかしそれは関わったアングラーが徹底してテストを重ね、どんなアイテムだろうと少しでも納得がいかなければ容赦なくお蔵入りにするからで、ときには数年越しでようやくカタチになるものもある。
そんなロデオクラフトが、満を持してバスルアーをリリースする。開発は、H-１グランプリでも活躍する松本幸雄さんだ。
【Profile】
松本幸雄（まつもと・さちお）
サカナの生態に通じ独自の釣り方を展開し、エリアトラウトを始めマルチに活躍する生粋の釣りウマ。近年再びバスに没頭し、2019H-1グランプリ津久井湖戦では優勝を飾るなど、その活躍からは目が離せない。
松本「単純に、すでにあるルアーはそれを使います。なければ作る。例えば、釣りで重要だと思っていることが、まず場所。そしてレンジ、次いでアプローチ。その次くらいにルアーがあるかな…と。でも、その場所やレンジに当てはまるルアーがないと、その状況を攻めるための手立て…まだ世の中にはないルアーが欲しくなりますね」
手段としてのルアー。だがモノ作りのこだわりは比類ない。
松本「神は細部に宿る。理論は大前提で、その理論値以上に釣れても、神が宿るかどうかは紙一重。副作用的に神が宿ることもあるし。でも基本的には、抜け道を探すようなモノ作りはしないですね。試合だとしても、レギュレーションど真ん中で勝負したいので」
チャッキー（ロデオクラフト）
ミニマムフロッグに詰め込まれた松本イズム！
わずか40ミリの極小フロッグ！
適度な摩擦係数がある一般的なスイベルで、ブレードの回転を制御。ボディは硬めで、ロッドワークへのレスポンスが高い。吊るしでも使えるが、松本さんはフック周りなどをパンドーなどでシーリングし、空気穴を開けて使う。
【スペック】
●全長：40mm ●自重：5.8g ●価格：1000円（税抜き）
松本「まず単純に小さいフロッグは昔から釣れる…チマチマカスタムフロッグとか。そして、ブレード。ブレード偏食するバスは確実にいますね(笑)。そして、スローに引くとブレードが回らずリップの役割をしてボディをプルプルと揺らします。速度を上げると、今度はブレードが回転してアピールして2通りの役割を果たします」
松本「丸呑みサイズなので、貫通力重視でシングルフック！ ライトなタックルでも、吊るしで吊っても刺さる。フックはワーム4ストロングワイヤー3/0(デコイ)なので、交換可能。なにより伝えたいのは…見た目がメッチャ可愛いということ！(笑)」
RCファットスワンプ（ロデオクラフト）
ミニ×マグナム＝ありそでなかったフィネスな波動系！
「単純にレインズスワンプが好き過ぎて、作った（笑）」
松本「スワンプミニも好きなんですが、細いじゃないですか？ ミニの太いバージョンがどうしても欲しくて作りました」
【スペック】
●全長：3.9in ●入数：8 ●価格：750円（税抜き）
松本「ミニは弱さが正義なので、こっちはもうちょっと波動でサカナを呼びたいときに使う。そこにいるサカナを釣るのか、サカナを探すのか。これはダルい動きがいいんです。めちゃくちゃ動く系のワームはほかにたくさんあるし、現在進行形で使っているので(笑)。ベイトで使えるのもお気に入りです」
松本さんの『RCファットスワンプ』セッティング例
松本「ノーシンカーワッキーが基本で、軽い針だとノーアクションで、重いフックだとヘコヘコ動きます。バザーズワームフックSSのG・WKYの＃2か3を使用。ジグヘッドワッキーで使いたい時は割りビシを装着します。あとはライトキャロでも使いますね」
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