続々とモデルチェンジしていくロードランナーシリーズ。2020年にはソフトベイトに特化した「STRUCTURE」シリーズがフルモデルチェンジ! 「NXS(Next Stage)」の名を冠した、次世代ストラクチャーを編集部イチのロードランナー通・フルカワが旧モデルと比較して徹底インプレ!
ストラクチャーNXSシリーズ、最大の変更点は開発者に在り!
NEWストラクチャーが店頭に並んでから数カ月が経ちますが、ようやく私の手元にも届きました!
気が付けば、ロードランナーシリーズで合計28本も所持していることにいまさら驚いております・・・(汗)。
ストラクチャーシリーズだけでも7本所持しているのですが、やはりその魅力は何と言っても「ソフトベイトゲーム」、つまりワームの釣りに特化しているというところ。
ロードランナーシリーズは、根幹モデルである『VOICE LTT』のほかに、ハードベイトに特化した『VOICEハードベイトスペシャル』があり、『ストラクチャー』はハードベイトスペシャルに対を成す、シリーズ最後の血統に当たります。
しかも、今回「ストラクチャーNXS」にフルモデルチェンジしたことで何よりも大きく変わったこと、それは・・・・!
プロダクトマネージャーが「Taku Ito」に変わったこと!!
【Profile】
Taku Ito(タク・イトー)
本名は伊藤巧(いとう・たくみ)。人気対決企画、陸王・艇王で史上初の連覇を成し遂げた、稀代のアングラー。2019年にB.A.S.S.セントラルオープンに参戦。初年度でエリートへ昇格。現在、エリート戦のトレイル真っ只中。
これはサラッと流せないくらいスゴイことなんですよ。だってロードランナーといえば、イコールこのお方↓↓
巨匠・田辺さんが「本当に釣れるバスロッド」という、揺らぐことのないコンセプトを元に積み重ねてきた経験や知識、現場での使用感をフィードバックして完成する至高の一振りたち、それが『ロードランナー』なのです。
そんなロードランナーシリーズの一部を愛弟子・タクイトーに一任したというのはまさに、ロードランナーのNext Stageなわけです。
※タクイトーによるストラクチャーNXSの解説はコチラ↓
開発者の違いで何が変わるのか?
数ある釣りの中でも、最もロッドが細分化されているのがバスフィッシング。
もちろん、その要因は幅広い釣り方・スタイルがあることにも起因します。
しかし、そのスタイルへの理解やアプローチはアングラーによって様々。
単純に言って、『個性』です。
つまり、今回のストラクチャーNXSはタクイトーの個性が反映されるということ。
もちろん、師である田辺さんから受け継いだものをベースに、国内、そして本場アメリカの最前線で活躍するタクイトーが思う、現代のソフトベイトゲームを構築するためのロッドに仕上げているわけです。
タクイトーといえばハードベイトはもちろん、ソフトベイトゲームも造詣深く、
などなど、ほかにも多彩な引き出しを持っており、今回のストラクチャーNXSは旧モデルのメリットはそのままに基本性能を上げたものもあれば、タクイトーならではの用途合わせて特化したモデルもあるのです。
たとえば、STN700H。
旧モデルでもヘビーキャロライナリグに愛用していたロッドですが、ジグ&テキサス、フットボールなど、ヘビーウエイトを背負うワーミングをひと通りこなせるパワーロッドだったST700H。
それに対し、今回のSTN700Hは繊細なリアクションヘビーキャロライナを完遂するためにブランクをより高弾性化。21gのシンカーを操作してももたれないシャープなティップによって、操作性、感度が異次元なまでに向上しています。
汎用性でいえば、正直旧モデルに分がありますがそれに劣らずの尖った性能を突き詰めたのは、タクイトーならでは攻撃的な味付けだからこそ!
※テクニカルヘビーキャロライナのハウツーはコチラ↓
新旧ディテールを比較!
さて、前置きがかなーーり長くなりましたが、本題。新旧ストラクチャーのディテールを比較してみました。
変更点
・グリップ周り
旧ストラクチャーのリールシートがホールドのしやすさに定評があるACSに対し、NXSは小さく握り込めて、ブランクに直接触れられるECSを採用。EVAのフォアグリップもNXSはショート化されてます。
スピニングのリールシートはどちらもVSSシートを採用。NXS(下)のフードナットには、ストラクチャーの後期発売モデルに採用されたSKSSスケルトンリールシートのナットに統一。ブランクタッチが容易に。
・ガイド
ガイドは感度や操作性に大きく左右する重要なパーツ。今回のモデルチェンジでチタンフレームSiCガイドから、より軽量かつ高強度のチタンフレームトルザイトガイドに刷新。同径のリングでもSiCより薄いトルザイトの内径が大きいため、キャスタビリティの向上にも繋がる。
トルザイトリングの凄さについては秦さんと加藤さんが富士工業さんで実際に動画にしておられますので、ぜひともご覧くださいませ! (ガイドについては5:30以降)
フルカワのお気に入り番手の使用感を比較!
680MH
どこへ行くにも絶対外さない、レギュラー陣の一角。
14lbのフロロカーボンラインを合わせて、3.5~9g程度のシンカーを背負ったカバー撃ち系リグや、ファットイカなどの高比重ノーシンカー系、4in前後のシャッドテールなどに使用。
MH表記にしてはしなやかに曲がるため、キャスト性が抜群。フッキング時にはロッド全体のパワーでフックセットに持ち込み、ファイトでの追従性も良くバラシが少ない。
非常にバランスの優れた、マイフェイバリットカバーロッド。
基本的なロッドの特徴はほぼ変わりはないですが、写真を見てわかる通り、軽量なトルザイトガイドを採用した上にガイド数を減らしてあるため、感度、操作性が向上し、ややシャープなテイストに。
650M
ベイトフィネスリールと組み合わせて、4inセンコーのノーシンカーや1.3~1.8gのネコリグ、3.5~5g前後のダウンショットで使用する、私的抑えの要。
絶妙な張りと柔らかさを持ったティップにより、操作性と食い込みが抜群! フッキングパワーが必要なスナッグレスネコリグを扱った際、10lbラインのフルフッキングでもブレイクせずパラボリックに曲がるテーパーが秀逸。ブランク全体のパワーでフックを貫通させるため、掛感の物足りなさも皆無です。
こちらも新旧で大幅な変更はなく、ガイドバランスによる軽量化でよりセンシティブにバージョンアップしています。
610LLS
抑えのスピニング。スモラバ、ダウンショット、スプリットショットなど、ライトリグ全般をそつなくこなす番手。しかし、このロッドは新旧比較にならないくらいの別竿になってますw
旧モデルは非常にしなやかかつ、ブランクのたわみを使ったシェイクでビギナーでも扱いやすいロッドだったのに対し、新モデルはまるで別。
超攻め攻めのエクストラファストテーパーでマイクロピッチシェイクのような繊細な誘いに長け、フッキングではベリーで瞬時に針先を貫通させる、いままでのロードランナーにはないフィーリング。
ここだけの話、天下の青大将シグネチャー・DE〇Zを彷彿させるコンペティションモデルさながらの仕様ですw
近年のタフ化に伴った、いい意味での変化ともいえるでしょう。同番手でこれだけ表情が違うと、これはこれでおもしろいです。
結果、他の番手も気になってしまったのです・・・w
新旧比較によってあとに戻れなくなった番手もあれば、性格が変わりすぎてて面白い番手もありというのが、結論。
結果、旧モデルで愛用している720Hや700H、NXSならではの720MHなど、気になる番手がさらに増えただけでしたww
次世代に託された、NEWロードランナーストラクチャー、今をトキメクエリートプロが作るロッドということで、今後も目が離せません!
伊藤巧に関する記事はこちら
マキモノルアーといえば、個人的に得意ジャンルはスピナーベイトやバズベイトなど、比較的アピール力が強くて根掛かりにくいモノ。そう思っていたタイミングで、とある人物から喝を入れられました。
「根掛からないからスピナーベイトって全然イケてないです!」
そう語るのは、現在人気の若手熱血アングラー・伊藤巧さん。
伊藤 巧
いとう・たくみ。ホームである利根川のTBCトーナメントやハードルアーオンリーH-1グランプリなど、関東エリアの大会で無類の強…