ヒットメーカー・ティムコが送るバス釣り用のスイムジグ『ロベルタスイムジグ』は一見普通、しかし実はかなりの異端児なのだ。なんとヘッドはプラスティック製で、水面直下巻きやデッドスローで誘うというノーウエイトのジグ。オフセットフックを用いたノーシンカーよりもズレにくく、手返しの良さにも貢献する。
解説は大津清彰さん!
カバー奥と表層に特化したスイムジグ
パッと見はまあ普通のスイムジグだ。しかし、これはジグなのか?というくらい別物。なぜなら、ヘッドは鉛でもタングステンでもなく、プラスチック。つまりノーウエイトのスイムジグなのだ。
大津「スイムジグをカバーの奥までスキッピングさせたい、もっとゆっくり引きたい!! …ということでこのジグを開発しました。今まで、浅いレンジを引くときは小さいヘッドにしていたのですが、僕は潔くプラスチックにしました」
なるほど。しかし、軽くしたいのであれば、そもそもヘッド自体必要がないのでは?
大津「いや、それが必要なんです。スイムジグのいいところって、頭を細く絞っているので、すり抜けがいい。オフセットフックのノーシンカーだとカバーの奥に入れて引いてくるとワームがズレやすいんですよ。シリコンストッパーを使ってズレ防止をしても限界がある。どうにかしてワームがズレないように…と生まれてきたのがロベルタスイムジグになります」
ノーウェイトのスイムジグ『ロベルタスイムジグ』
【スペック】
●フックサイズ:#4/0 ●カラー:全9色 ●本体価格:690円(税抜き)
大津さんがメインで使用するトレーラーはボトムアップの『ヴァラップスイマー4.2インチ』だ。
大津「動きの質が関東寄りというか、細かく動きます。ボディがツルッとしているのもいい。シャッドテールは後発に出たものが完成度が高いですね」
状況に応じて“ブラシガード”は要調整!
使う場所やタイミング、使い方は従来のスイムジグとはどう違うのだろうか?
大津「例えば早春の霞ヶ浦水系の護岸系ミノーの釣りならブラシガードを全部抜き取ってトレーラーフックをつけます。それ以降、アフタースポーン期のバスは目線が上向きになるので、表層でのスローな動きに反応がよくなります。夏まではカバーやシェードに依存するので、スキッピング。特に利根川は奥に入れれば入れるほど食いますよ」
ブラシガードはヘビーカバー用に多めにセッティングされているため、状況に応じた本数調整が必須なのだという。
大津「普通に使うときは10本くらい減らして、それでゴミが引っかかるようなら5本減らす。バチバチのカバーならそのまま使ってください」
大津さんのセット例を加えて3つご紹介!
前述の『ヴァラップスイマー4.2インチ』との組み合わせ以外にも、大津さんには3つの鉄板セッティングが存在する。それぞれ「パワー」「レンジ」「スキッピング性能」を重視したものだ。
パワー重視:フルスイング4インチ(レイドジャパン)
動きにパワーが必要なときはフルスイングの4インチ。なお、基本的にカラーは派手めなものを選択。大津さんはアングラーからの視認性を重要視しているのだ。
大津「水面から直下の釣りになるので、微妙なレンジコントロールなど、ちょっとでもルアーが見えていた方がやりやすいんです」
レンジ重視:ドライブシャッド4.5インチ(O.S.P)
少し深いレンジに入れたいときはドライブシャッド4.5インチ。ヘッドがウェイトを持たないため、ワーム自体の重さで沈める必要がある。
大津「動き自体は弱いのですが、塩がたくさん入っているので重さがあります」
スキッピング重視:ワンナップシャッド5インチ(サワムラ)
昔から定番のスイムジグ。表面がツルっとしているところが大津さんのお気に入りだという。水を切りやすく、スキッピングでカバー奥まで届けたいときにうってつけだ。
大津「表面がツルっと、素材がモチモチしている方がスキッピングさせやすいですよ」