秋こそ釣れるナマズ釣り! 狙い目は水路から下る個体を追え!!



お手軽、お気軽、身近で簡単。三拍子どころか四拍子そろったトップウォーターゲームがあるのをご存知ですか? それはズバリ…ナマズのルアーフィッシング。トップウォーターオンリーで十分過ぎるほど楽しめるナマズゲーム。ベストシーズンは『春』というイメージが強いですが、実は近年のナマズは『春』よりも『秋』…という新方程式が確立しています。春よりも「爆る」可能性が高い『秋ナマズ』の世界を、ナマズ界のレジェンド谷中洋一さんが徹底解説!



解説して頂くのはナマズ界のスーパーレジェンド!

【Profile】
谷中洋一(やなかよういち)
株式会社スミス開発&営業。現在へと続くナマズゲームの礎を一から築き上げた正真正銘のパイオニアにしてレジェンド。ナマズゲームの第一人者であり、計り知れない影響力を持つプロアングラーである。

発展途上のナマズゲームには進化の余地が十分に残されている!

春は田植えシーズンなので水田に大量の水を引き込む必要がある。そのため、春を迎えると水田周辺の小水路の水位は一気に上昇を開始する。水位上昇を察知したナマズたちは、産卵のために小水路の上流を目指して遡上を開始する。そうしたナマズたちを迎え撃つ『春ナマズメソッド』は、年間を通して最もエキサイティングなゲームとして確立している。

…のだが…、現在最も注目されている最新のナマズゲームは『春』ではなく

まだまだ発展途上のナマズゲーム! だからこそ斬新な進化を遂げる余地が十分過ぎるほど残されている

つまり、数年後の常識が現在、続々と登場しているのがナマズゲームの世界。

そうした数年後の常識のひとつが秋×ナマズゲーム。

谷中「秋ナマズは、春よりも簡単で手軽な面があります。誰にでも気軽にトップウォーターの爆釣が満喫できるのが秋ナマズです。そんな秋ナマズのベストシーズンは9月中旬~10月一杯です。まさにですね」

秋になると、稲刈りを終えた水田が水を必要としなくなる。その結果、水田周辺の小水路の減水がはじまる。写真は減水途中のとある地域の小水路の様子。

1ヶ所のポイントに数多くのナマズが居る秋ナマズの現実!

ナマズの一級ポイントである水田周りの小水路は、梅雨から夏にかけて満水状態となる。この時期のナマズは広範囲に散らばっており、

・水温
・ストラクチャー
・ベイトフィッシュ

上記の3大条件が整っている場所に身を潜めている。

谷中「真夏にナマズが釣りにくいのは、水温が高くて暑いからではありません。水路の水位が満水状態で、さらにアシやウィードが生長しており、ナマズが身を隠す場所が豊富に存在するからです。つまり真夏は釣れないのではなく、釣りにくいだけです。本来ナマズは高水温に強い魚ですから」

夏に満水状態だった水路の水位は、稲刈りが終了した秋を迎えると徐々に落ち始める。それまで水路の上流部に居たナマズたちも、水がなくなるので、当然のように水路を下り始める。

谷中「下りはじめたナマズたちは、最下流部で連結している本流や、池まで、一気に戻る訳ではありません。水路のしかるべき場所で身を隠しながら、徐々に下っていきます。秋に狙うべきポイントは、下りながら身を隠せそうな場所です。そうしたポイントを発見できれば、そこに驚くほどの多くのナマズたちが潜んでいることも珍しくありません。それが秋ナマズの現実です」

真夏は小水路の両岸が草で覆われており、アプローチも困難を極めることが多い。秋になると稲刈りのために水田周りの小水路は草刈りが行われて、アプローチが楽になることもある。写真は真夏のナマズゲームの様子。

秋はウィード狙いに絞り込めばOK!

下りはじめた秋ナマズが溜まるポイントの条件とはなにか?

・ある程度の水深があること
・身を隠しやすいこと

上記2条件が重要だと谷中さんは考えている。

谷中「上記2条件が揃ったポイントを、最も簡単に発見するためにはウィードがキモになります。夏場にマックスに成長していたウィードも秋を迎えるにしたがい、徐々に面積が小さくなりますが、自分の経験上、ある程度の水深があって、ウィードがあれば高確率で秋のナマズゲームは成立します」

※2枚の写真のフィールドは異なります。





ウィードのどこを狙えばいいのか?

『ウィード』+『水路両岸のアシ』。そうしたシチュエーションは、秋の小水路に無数に存在する。この場合、もちろんウィードだけではなく、アシの中にも多数のナマズが潜んでいる可能性は高い。

谷中「ですが、単純にアシの中のナマズは狙いにくいです。あと、これは自分の経験則の話なので確実ではありませんが、秋ナマズはアシの中に居る場合よりも、ウィードエリアに居る個体の方が反応がいいような気がします。おそらく、ウィードに居るナマズの方が、フィーディングモードに入っているのだと予測できます」

秋になって、ウィードエリアが小さくなるといっても、永遠に感じるほど長いウィードエリアは存在する。その場合、膨大なウィードエリアのどこを狙えばいいのか?

谷中「膨大なウィードエリアは正直、少し狙いにくいです。ピンの狙い場所の絞り方としましては、

・ウィード+流れ込み

などの+αが絡む場所を狙うか…。

・ウィードエリアの端を重点的に狙うか
・ウィードと護岸のわずかな隙間を狙うか

ウィードを出たナマズが一旦止まるのがウィードのエッジ部分です。ウィードと護岸のわずかな隙間は、考えようによってはウィードエッジの連続ポイントです。過去の実績から考えても超1級ポイントです。

ですが…、最も簡単に多くのナマズと出会える可能性が高いのは、やはり単発ウィード。条件がいい単発ウィードを発見できたら、その周辺の食い気があるナマズがすべてそこに集まっている可能性も高いです。釣り上りながら、ナマズの行動を予測して、ナマズが溜まりそうなウィードはどれか? ナマズの気持ちになって考えることが、秋ナマズゲームの第一歩です。楽しいですよ~」

ウィードエリアでキャッチしたナマズ。

今、最も熱い! 秋ナマズゲームの「ポイントセレクト術」いかがでしたか?

続く「後編」では、いよいよ具体的な狙い方(釣り方)の解説をさせて頂きます

ご期待下さいませ!

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