高性能アジングロッドとは?アジングロッドが持つべき5つの性能について徹底解説【ルアマガ的・超アジングマニア道】



最先端のアジングロッドが持っている性能ってなに? 汎用機と何が違うの? 素材?テーパー?アクション??? 高いロッドと安いロッドって差があるの? 今回は具体的に「アジングロッドに求められる性能」について考察し、「高性能なアジングロッド」とは何かを解説します。こちらは、アジング番として、多くのアングラーのテクニックをつぶさに観察し、教えを受け、実践してみた…ことを言語化した記者の現時点の「まとめ」となります。アップデートの可能性はありますので、あしからず…。長文かつマニアックな記事になりますので、ごゆるりとお楽しみください。



高感度は必要か?

先日、ルアマガプラスでアップしたアジングロッドの記事では「高弾性・高感度の素材」は「アジングロッド」と相性が良いと語らせていただきました。特に高弾性カーボンの特性を顕著に引き上げる、東レのナノアロイ技術を用いたカーボンプリプレグは、高弾性の持つ良い特徴を引き上げ、デメリットを相殺してくれることから、注目すべきとも書きました。

<注釈>プリプレグには織り方だったりカーボン繊維の配置の仕方だったりで用途、効用が違ってきたりします。前回の記事含め、今回も、そちらについてはあまり触れていません。あしからず。国内のロッドブランクメーカーでもあるオリムピックのweb内に、そちらのマテリアル構造についての解説がありますので、取り急ぎはご覧いただけると参考になるかと思います。オリムピックはいちはやく、日本の最新素材系をロッドにフィードバックするメーカーでもあります。

では、そもそもの話に戻りますが「高感度」は絶対に必要な要素なのでしょうか。

簡単に言うと、その性能的恩恵を理解して使いこなせるベテランアングラーにとってはあって損はないもの。ビギナーにとっては毒になりかねないもの。です。

使いこなせるベテランアングラーの線引

アジのアタリをロッドで感じとり、フッキング可能なアタリとそうでないアタリの判別ができ、フッキング可能なアタリに対してのみアワセの動作を行える。このレベルのアングラーを「使いこなせる」と定義します。

なぜ、こんな線引をしたのか。具体的に解説します。

アジはルアーに対して、取り敢えず吸い込んでみる。的なバイトの仕方をする魚です。吸い込んだルアーに対して違和感を感じるとそれを吐き出すわけです。が、端的にプレッシャーが掛かっていたり、活性が低かったりすると、その吐き出すスピードが早くアタリがあってもフッキングが難しくなる傾向があります。

その吐き出す速度はまさしく刹那で、その全てに反応をしてアワセをしていると極論、釣果が落ちてしまいます

なぜか。そのアワセでアジのヒットゾーンからルアーを引き剥がしてしまう可能性が高くなるからです、もし、フックアップに至るようなアワセまで待てれば、長い時間、アジがヒットするゾーンにルアーをドリフトすることが可能だからです。

アジングの場合、1尾を狙うのではなく、「群れ」を狙うことからも、ヒットゾーンの維持が重要な釣りです。

アジングの達人と呼ばれる人たちの一部が、「アジングロッドに不必要な感度は必要が無い」と解説するのはこのためです。フックアップに繋がらなないアタリを情報として処理できる技術の持ち主にとっては「超感度」はあっても毒にはなりませんが、超感度ゆえに拾ってしまうアジのアタリ全てに反応してしまうと、結果釣果が落ちてしまいます。

これ、アジングロッドに限らずなんですけどね。

障害物探知、地形探知能力が求められる釣りは除きます。アジングの場合、その手の性能はほぼいらないので。

アジングロッドに必要な機能とは?

では、もう少し具体的にアジングロッドに必要な機能というのを考えてみましょう。

A.キャスト能力

アジングは、あらゆるルアー釣りの中で、おそらく最も軽いルアー、リグをキャストする必要があるジャンルです。最低は0.4gのジグヘッドと定義すると、ワームも入れて1gアンダーのルアーを有効射程である15〜20m、最低でもキャストする必要があります。その距離をストレスなく投げられる性能が必要です。

このシビアなキャスト性能は、ロッド価格に現れたりします。特に軽量なリグを投げる能力は価格に比例しがちではあります。ただ。0.4gヘッド以下のリグをキャストしないアジングを意識する層でなければ、不必要な性能とも言えます。「アジングを楽しむ」であれば1.0g前後のリグを投げる性能だけで十分です。「アジングをより楽しむ」「人より多く釣る」を目指す場合に必要な性能です。

B.アタリ感度

魚のアタリにはいくつか種類があります。アジングの場合は

アジがルアーをリグごと吸い込んだ時に出るアタリ

が、ほとんどです。

アジがルアーを吸い込みミスった、近くを泳いだ….も、アタリとして感知されます。吸い込んだけど、吐き出したも、結論アジがルアーをリグごと吸い込んだ時に出るアタリです。

どれを感知すべきかは言わずもがなアジがルアーをリグごと吸い込んだ時に出るアタリです。それ以外のアタリは正直なくてもいいものです。このお話は前述した通りです。

で、このアタリ感度に関しては、素材や構造上の優劣はあるものの、安価なロッドにも十二分に備わっている機能です。現状、アジングロッドとして売られている場合、よほどのポンコツでないかぎり、この機能は実用レベルで備わっています。ポンコツもあるから注意してね…

つまり、、、、逆説的に言えばアタリ感度なんて性能的に必要以上に気にすることもない。とも言えます。

C.フッキング性能

アジングロッドのフッキング性能を語る場合、ざっくり「ノセ調子と掛け調子があるよ」とまず説明します。アジングロッドのアクションを語るときにも関連しますね….。

ノセ調子はアクション的にはレギュラーからレギュラーファストで、ティップだけでなくミッド(ロッドの中間、ティップセクションの次)のセクションがほぼセミオートマにフッキング時に働き、フックアップさせるそんな調子です。<訂正しました、逆のこと書いてました>自発的にフッキングさせることも可能です。

前述したアタリ感度や、後述する潮感度に対する優位性が失われる反面、フッキング後の追従性の高さや、ビギナーから中級者に扱いやすいアクション、調子とも言えます。キャスト面でも1gオーバーのリグが扱いやすい特徴があります。

原理的にはミッドのパワーを意識しないで使えるので、繊細なアタリをソリッドティップで捉え、アジへの違和感を極力抑え、ミッドのゆるくも力のある復元力でフックアップするのでアワセ切れも少なくなります。

掛け調子は基本的にファストテーパー(先調子)の設計になっています。ティップの繊細な柔らかさでアジのアタリを掴み、アジへの違和感を消します。

ここまではノセ調子と変わりませんが、ノセ調子と違い、フッキングのパワーはアワセによって発現させます。なにせ、ミッドはこの時点ではあまり働いていませんので自発的にアワセを入れる必要があります。

ですが、初期アタリを捉え、そのアタリをアングラーにしっかりと伝えますので、アワセ動作をそこで入れることができれば、確実なフッキングへと繋がります。



えーと、で、何が違うの? はい、もっとわかりやすく解説しますね。

アジがワームを吸い込んだ→もぐもぐ→変だから吐き出す」これが一連と考えてください。

このもぐもぐの時に、ノセ調子は意図せずフッキングのパワーがミッドによって働くため、自動的にフッキングに持ち込んでくれます。吐き出す時なんかにもミッドが働いているとフッキングしちゃうので、アングラーが気づかなくてもフックアップしてくれるんですね。ある意味便利。

ミッドを自然に働かせるロッド操作を加えていればフッキング率も上りますね!

掛け調子は、アジがワームを吸い込んだ→もぐもぐの初期段階でそのアタリをアングラーに伝えます。そのアタリを察知してアワセを入れれば、高い確率でアジをフックアップできます。仮に初期アタリに気づかなくても、もぐもぐ時、もしくは吐き出そうとする初期のアタリを察知できる、まさに飛天御剣流のスキ無き二段構えなんですね。そんときにフック動作くれてやればフッキングします。

で、どっちがいいの?

概念的には、フックアップするアジのアタリ10のうち7くらいまでは意識しないで勝手に釣れてしまうのが「ノセ調子」。10のうちなんなら10とれるのが「掛け調子」。ただし、アワセは必要。ということです。10-0になる可能性もありますけどね。

ルアマガ×レジットデザインで製作した2ティップ5ピースのアジングロッド(再販予定です)は、ノセ調子。アジのアタリをすくってフックアップさせるオートマチック差がウリ。

だから、圧倒的に初心者〜中級者は「ノセ調子」を選んでくださいと専門書や入門記事では解説してるんです。なんでなの?の解はコレで問題ないと思います。しかもノセ調子でも、できる子(ロッド)は意外にアタリ感度もそれなりにあるので、上級者でも使いこなせば掛け調子より使いやすかったりします。

じゃ、「掛け調子」いらなくねぇ? んなことはありません。マーヴェラスなロッドはどっちかというと「掛け調子」に多いと断言します。あくまでフッキングの原理的には、もしかして「ノセ調子」がいいんじゃね?となるだけで、アジングロッドはそんなに浅くはありません。



D.潮感度

潮感度? なんだそれ? 簡単に言うと、流しているリグにかかる水流を感知してアングラーに伝える性能です。まんまですね。で、アタリ感度と何が違うの? 

繰り返しますが、潮感度というのは、流れる潮の向き、強さなどをロッドで増幅して明確に釣り人に伝えるための感度性能です。アタリ感度は、瞬間的な振動をロッドの共振を利用して釣り人に伝える性能です。

アジングロッドにソリッドティップが結果的に多いのは、アジのバイトの仕方ゆえの選択でしょう。あの弱い吸い込みに対して、なるべく口腔内にルアーを残しておくには吸い込み時の違和感を消すか、ルアーのドリフト、およびラインの扱い方がキモですよね。最初に挙げた吸い込み時の違和感の緩和性能をロッド的に高めるには、ソリッドでティップを構成することがひとつの解決策です。

はい、ここからが大事です。アタリ感度だけがもし重要ならば、ソリッドティップよりもチューブラーティップのほうが基本感度がいいはずです。

なので、最初に戻りますがロッドの感度だけを追い求めるのはナンセンスなんですよ〜。という解にたどり着きます。

で、この章の主役「潮感度」の話に戻ります。

潮感度は、圧倒的にソリッドティップが優位です。ここでは感度の良さというより、潮流情報のアングラーへの伝え方性能なので、潮感度性能と表現するほうが良いかもしれません。

この潮感度を得る設計はファストテーパーの設計のほうが出しやすいとも言えます。このあたりはロッドデザイナーのテクニックでどうにもなるかと思いますが、ファストテーパーのロッドのほうが作りやすいはずです。

メーカーによってはチューブラーティップのアジングロッドがラインナップされていますが、それは用途や使い方を加味しての設計だったり、前述したチューブラーティップの弱点を相殺する仕掛けがあるものも多いので、一概にダメだと言うわけではありません。

で、この潮感度性能は完全にロッドデザインに依存しています。ソリッドティップで受け取った情報をミッドからベリーを介してアングラーに伝達するわけですが、感度情報だけなら、別に意識しなくてもアングラーに与えられます。ぶっちゃけ、アタリ感度で代用できるでしょう。

ロッドの潮感度性能を利用して、釣りをするテクニックのひとつ。「潮を聞く」やったことがある人も多いはずです。

でも、この潮感度を意識した設計のロッドは、潮の強弱をミッド以降へのテンションのもたれ方で明確化、再現します。で、この潮感度性能ですが、このもたれ具合、テンションが必要だとわかっているメーカーや、プロデューサーのロッドにしかない機能、性能です。

偶然、うまくそこが再現されているロッドは除きますが。

絶対に必要な性能ではないですが、あるとアジングがすこぶる面白くなりますし、釣果も上ります。断言します。これ、マジです。まず、この性能のある無しが、マーヴェラスなアジングロッドと汎用ロッドの差と言えましょう! 超軽くて感度がいい!だけではダメなんです! 

小社のアジング王企画に出演したアングラープロデュースのロッドや、ライトゲーム專門メーカーのロッドはだいたいこのあたりの機能があるはず…。です!

潮感度性能が明るいと、

1)潮流の変化をより明確化できる! 視覚化できる!
2)レンジ単位の流れの強弱を明確化できる!

のですよ。よかった。ようやく言語化できました。

まぁ、ぶっちゃけると、この性能、やっぱりある程度、お高いロッドに備わっています。お安いのにはあんまり備わっていません。なので、アジング理解度の高いデザイナーのロッドの潮感度性能は半端ないデス。

なぜ、潮感度性能はアジングを面白くするのか

先日、ルアマガプラス編集部でボートアジングを楽しみました。実は珍しいことに、同船した4人のなかで、記者が圧倒的竿頭になったのです(ドヤァ)。

腕の差です! と言いたいところですが、実はカラクリがあります。

ステマにもなりませんが、現在、ライトゲーム專門メーカーのサーティフォーとコラボで作っているアジングロッドを持ち込みました。「ブリでも豆アジでも楽しめるアジングロッド」をコンセプトに開発しているロッドなんですが(大味のようでそうでない!)、なにを隠そう前述した潮感度に超拘ったロッドなんですよね。

このロッド、センチ単位のレンジの潮流の違いを掴める性能を追い求めたロッドだったんですが、ばっちり、その性能が生きる局面だったので爆釣できたのです。

へえ、その潮感度性能で釣果そんな変わるんか? どういう理屈? では、それを解説します。

<平面的な潮の流れを得る性能>

レンジ別にせめて三層くらいにはわけたいところですが…ざっくり平面的な流れをロッドの性能でまずは見える化します。これが、アプローチの手法の1歩目。

雑な絵ですいません。潮の状態を掴む。そのひとつは平面的な潮流情報を得ることです。これにより、アジの群れが溜まりやすいポイントを絞り込むことができます。サーティフォーの家邊さんなどは、釣りの解説をされる時に、ほぼ100%、現況、潮がどのように動いてるかを説明されて、そこからどのようなアプローチをしたか。という解説につなげるほど、潮の動きを重要視するアジングアングラーのひとりです。家邊さんもまずは平面的な潮の流れを予測されるところから入ります。

家邊さんに限らず、アジングのプロアングラーはほぼ正確な潮読みを欠かしません。

で、この平面的な潮の流れは、ロッドの潮感度性能はさほど必要ありません。あるに越したことはないですが、必要最低限のロッド性能で読むことができます。

<レンジによる縦方向の潮の流れ>

アジが付く場所の縦方向の潮の流れを読みます。これがアプローチの2幕目。

平面ではなく、水深方向の潮の状態を探ることもアジングでは重要です。底潮と表層の潮の流れが違ったり、同じだったり。こちらも特筆するような潮感度性能は必要なく、方向性や大まかな強弱はロッドの持つ感度だけで、知ることが可能です。

はい。ここまでのアジングロッドとしての必要性能は他の編集部員が持ち込んだロッドでも十二分にあったかと思いますが、この先の性能を持ったロッドは正直、なかったと思います。あったとしても、性能差は確実にありました。これが釣果の差に繋がりました。価格差もありましたしね…。

<流れの細い、強いの強弱を鮮明に捉える潮感度性能>

(例)10の流れの強さにも、9の流れの強さにも反応する魚はいるのだけど、8の流れの強さに多く魚が固まっているという状況の場合、その小さな流れの変化も捉えてドリフトすると釣果が上ります。この流れの強弱を3段階でしか感知できないか、10段階の変化すら感知できるか。このあたりが「性能差」

今回、記者が持ち込んだ開発中のAdvancement65(サーティフォー)はアジングの專門メーカーとも言える家邊克己さんが設計したロッドですが、テスト中に、家邊さんが特にアジングの最中に気にかける潮感度の性能について突き詰めています

そのコダワリもあり、水深cm単位の潮の強弱を細かく見極め、その強弱差をアングラーに理解させる性能をもたせています。

<イラスト参照>この日のボートアジングの釣れる潮の中の、釣れる潮の強さは8でした。10でも9でも釣れるのですが8の潮の強さのレンジがもっとも魚が濃かったんですね。

ジグ単をその潮の流れに送り込み、ドリフトするだけでアタリがあるのです。この8の流れを掴めれば、釣果は他の3人より増えるのは必然です。この潮の強弱を「見える化」できたので、竿頭になれたんですね。

途中で、その流れの強弱を掴んでからはカウントダウンもいらなくなりました。その流れのレンジに入ればロッドが知らせてくれるので….。なので、他の編集部員から「カウントダウンいくつですか?」の問いに対して「あ、適当。マジで適当、強いて言えば15カウントぐらい…」と答えていたのですが、なんてことはありません。ロッド性能に頼っていただけなのです….。ちなみに釣れる8の層は、各レンジで何層かあったのです。そこまで明確にロッドの力でわかったんですね。

腕は微塵も関係ないですが、その情報が得られて釣りをしている水の中を「見える化」できるのですから、超楽しいんです。その性能を有したロッドを手にしたときのアジングの面白さ、おわかりいただけるとおもます。これは単なる1例に過ぎませんが、

ちゃんとノウハウを持った人が作ったロッドはアジングを楽しくする! その理屈の一端がおわかりいただけたでしょうか。この手の性能は、そういった釣りを知っている人じゃないと付加できない性能ですから。

釣りって往々にしてそうなんですよ。アジングに限らずです。だから、ただのコピー品や100円均一の道具で釣りをしても突き詰めていくと楽しくないのです。釣りを遊びとして捉えるなら、そこもわかったほうが楽しいじゃないですか。100円均一アイテムは釣りの入り口としてはあってもいいと思いますけどね。

ロッドひとつでこの奥の深さですよ。果てしなく楽しめるんですよ!釣りって奴わ!

ほぼ、大事なところは語り尽くしましたが、高性能ロッドに求められる他の性能についても少し触れておきましょう。とりあえず次が最後です。

E.ファイト性能

最後のファイト性能に関しては、他のロッド性能とトレードオフの関係にあったりもするのですが、ファイトに関しては、曲がりから復元するときに暴れないロッドがいいです(だんだん雑になってきました)。シートのプライ数が少なかったりテーパーの設計が悪かったり、使っている、素材が…だったりすると、安定かつ力のある復元をしませんので、ロッドが暴れやすいです。

キャスト能力とも比例しますが、そういったロッドは感度性能に極振りしているか、コストを落とすためにそうしているか….。特化した性能を謳っていないのであれば、その手のロッドは避けたほうが良いと思います。

ここの部分は、アジングに長けている知見というよりも、ロッドの設計に関する知見で露見する性能差ですので、アジングプロがプロデュースしているロッドなら….、ある程度のコストがかかっているロッドならば心配する必要はないと思います。

ルアマガソルト誌の企画アジングバトル「アジング王」の初代王者。トミー敦さん(ティクト)

簡単な見極め方を…。ロッドを天井にあててバットまで曲げてみてください(お店の場合は許可をとって)。自分の筋力で曲げて、左右にプルプル震えて安定しないロッドはファイト面では心配です。良いバランス、設計のロッドは力がいるとしても、安定して曲がって止まります。

もう少しアジングを意識して解説したかったのですが、また長くなりそうですので、今回はここまでの解説にとどめておきます。

簡単な高性能ロッドの見極め方

最後に結論。

アジングロッドの性能を見極める5つの性能を、かなりくどく解説しました。細かなことを言えばもう少しあるのですが、凝縮してみました。

A.キャスト性能
B.フッキング性能
C.アタリ感度
D.潮感度
E.ファイト性能

まるで高価なツボを買わせる詐欺師の弁のようにも聞こえるかもしれませんが、事実、この5性能の高さはコストに比例、直結します 。で、この性能の高さ次第でアジングの楽しさが大きく変わってきます。これも事実です….。

もちろん、どこに釣りの楽しさを見出すかは人それぞれなので、押し付けがましいことは言えませんが、高いロッドを買うのは決して損ではありません、見栄でもありません。もちろん、そのコストに至ったバックボーンは見極める必要があります。

今回はその見極めの一助になればと思っています。

もっと言うと、何度か強調しておりますが、ロッドのプロデューサー、設計者の知見がある程度のレベルに達しているかどうかを見極めることも重要です。ここにかかっているコストは、アリだと思ってください。

ルアマガソルト誌のアジング対戦企画で登場するようなプロアングラーの技術論は、非常に安心できるので、そういったプロのプロデュースするロッドはやはり良いものである確率が高くなります。

もっと言えば、さらにロッドの設計に直結した知見を持つアングラーの意見は大いに参考にすべきです。今回ルアマガで開発しているロッドをサーティフォーというアジング專門メーカーで、アイテムを開発する家邊克己さんにお願いしたのも、そういった一端です。

今後も、家邊さんだけでなく、本物の知見を持つアングラーやメーカーとコラボしていきますので、楽しみしてください。

ライトゲーム・アジング界のレジェンド。家邊克己さん(サーティフォー)。コダワリすぎるアイテムの数々はそのコダワリ過ぎゆえに安心して使える。コラボロッドも結局1年以上のテストになりました(笑)

最後に、あけっぴろげに宣伝。記事中に出してきたAdvancement65(サーティフォ×ルアマガコラボ)のちょっと異質すぎるほどこだわり抜いたアジングロッドは本年3月に受注開始予定。基本的に200本限定で販売予定です。予価58000円(税抜)。ちょ、ちょっと素材だのテストにコスト掛けすぎて、単価は高いですが、解説してきた「潮感度性能」は抜群です。新しいアジングの世界が開けます。詳細はまた、記事にて解説しますので、当記事では宣伝おしまい!よろしくおねがいします。

最終デザインをチョイ見せ。

では、皆様のご武運ぉ〜(鬼滅風に)。