バス釣りのメッカ、琵琶湖のディープ攻略に決定的な威力を発揮したデプスの「カバースキャット」。これを最大限活用した冨本タケル氏がルアーマガジン「琵琶湖艇王」にて他を圧倒する釣果を叩き出したことは記憶に新しい。現在では琵琶湖だけでなく、あらゆるフィールドで有効性が確認されつつあり、今まさに最も注目されているテクニックだと言えよう。リューギのプロダクター、宇田智さんも衝撃を受けたという。
リューギフックの司令塔、宇田智さんによる解説!
【Profile】
宇田智(うだ・さとし)
池原&七色の奥紀伊半島リザーバーを根城とするリューギプロダクトディレクター。常に現場主義の目線が時代をリードする製品を開発。いわばリューギの頭脳だ。
琵琶湖発信、池原経由で全国へと波及!
宇田「去年(=2020年)メチャクチャ流行ったじゃないですか。けど、僕は池原ダムの人間なんで『琵琶湖ではそんな釣りもあんねんな』と」
ビッグレイクとリザーバー。そのフィールド事情の差に「対岸の火事(笑)」と宇田さんは眺めていたが、その夏の終わりに転機が訪れる。
宇田「デプススタッフの中崎さんと池原で同船した際に使い方を教えてもらったら、もうボコボコに釣れたんです」
「カバースキャットは勝手に魚が反応する状態を作ってくれる」
カバースキャット(デプス)
【スペック】
●全長:3.5in *ほかに2.5・4inも存在
●カラー:全23色
●価格:6本入/750円(税抜き)
●使用フック:リミット #5/0(リューギ)
3.5inは単体で約13.5g、リューギのフック「リミット」の重量を加えて15g超のノーシンカーで使用する。
宇田「深場に落とせて根掛かりも少ない。それでいてテール重心だから、トゥイッチでしっかり動いてくれる」
カバースキャットの使い方
主に狙う場所は水深12〜20m、岬の先端やフラットなどのディープだ。魚が溜まっている地点で使うことが前提だという。
宇田「なぜカバースキャットで釣れるのか? ベイトの関係なのか何なのか、正直なところは不明。ただ、ひとつだけ言えるのは『糸の気配を消せる』こと。ボトムでラインを寝かせてからトゥイッチで動かす。フロロ16lbで中層トゥイッチしたら、水を切って魚に存在がバレますからね」
宇田「ラインをしっかり沈ませて『ボトムのゴミ』と化すくらいまで気配を消すのに5分くらい掛かります」
20m超の深場ともなれば、水圧によりフォール速度はさらに遅くなる。
宇田「気配を消し切ったところでピュンピュンと。ディープでメリハリ利かせた動きは、ほかにメタルくらいしかない。その目新しさも釣れる秘訣だと思います」