『ボンベ・カートリッジ(藤倉航装)』を買って暴発した自動膨張式ライフジャケットを自分で復活させてみた@3,800円【今週のお買い物】



コンパクトでありながら、水辺で起こるもしもの助けになってくれる自動膨張式ライフジャケット。なのですが、扱いが悪いと意図しない場面で膨らんでしまうことも…。もし膨らんでしまったらどうすればいいのか? ルアマガ+福重が実際に挑戦してみました。

【Profile】


ルアマガプラス編集部・福重


入社して何年立ったか忘れ始めたぐらいの職歴を持つ編集者。特に好きな釣りはバストラウトアジメバロックフィッシュ。パン派のB型。画像はイケメンだった頃のプリクラ。(現在は30%増量キャンペーン実施中)

ことのほったん

自動膨張式ライフジャケット。

便利ですよね。

腰に巻いておくだけで(色々注意点等はありますが)、万が一落水してしまっても助かる可能性が高まる!

最近では馴染みすぎたせいで、管理釣り場でもうっかり(?)つけてしまう始末。

いや、スナップケースとラインカッターがくっついているからってのも理由だったりしますが…。

そんな自動膨張式ライフジャケット(以降ライジャケ)、きちんとした管理が大切なんですよね。

業界団体は確実な作動のためにも定期的な検査をすすめていたりもします。

皆さん、定期検査やってます?

すんません。

自分はやってないです。

というか、それよりもひどい扱いをしてしまいまして…。

自動膨張って、落水して、センサー部分が水に濡れて内蔵しているボンベに穴が空き、一気に浮き輪が膨らむ! っていう仕組みです。

ということは、(まず無いと思いますが)ライジャケ単体を水にドボンすれば膨らみます。

でもそれだけじゃないんです。

雨の中で釣りをするじゃないですか。

そうすると全身びっしょりです。

タックルやレインジャケット、バッグ類はもちろん、ライジャケもぐっしょぐしょ。

でもライジャケはそれだけではそうそう膨らみませんよ?

問題はその後。

ちゃんと水気を切って、乾燥させずに密室(=車内)に放置するとどうなるか?

こうなるんだなぁ…。

センサー部分って、水が滴るようにはなっていないようなんです。

でも、センサーの部分が結露したりすると駄目なようで…。

雨の中で釣りをした数日後の車内でライジャケが暴発していた! これって実はあるあるですよね!?

ね!?

というわけで自力で交換してみることに

一度膨らんだ自動膨張式ライジャケは多くの場合、センサー部分とガスボンベの部分を交換する必要があります。

釣具屋さん、特に大型チェーン店系の場合、持っていけば速やかにメーカー修理に出してくれます。

が、『ひとりでできるもん』世代(?)の福重としてはなんとしても自分でやってみたいところ。

そこで、交換用のボンベとセンサーを買ってきました(何故かキャリルの実店舗で)。

ちなみに大型ショップの場合、メーカー修理に出すため店頭では交換用ボンベセットはほとんど買えないと思いますのでご注意。

ネット通販だとだいたい買えるとは思いますよ。

ただし、ライフジャケット毎に必要な交換ボンベのセットが違いますので、その点には注意が必要です。

福重が使用しているのは、メガバスの腰巻きタイプなので、それに対応しているのはコチラでした。

製品名で検索したり、メーカーサイトを調べれば対応しているものが何かはすぐに分かると思います。

製品の型式はライジャケにも記載されていると思いますので、それも要確認です。

この後、実際に交換する手順を紹介しますが、飽くまで一例です。

もしコレをみて挑戦される方は、『自己責任』でお願いいたします(魔法の言葉)!



ボンベ&センサーの交換は超簡単!

それでは早速やっていきましょう。

暴発したライフジャケットを用意します。

見事に膨らんでいます。

このままだと折り畳めないので、まずは空気を抜きます。

息を吹き込むことで膨らみを足せる口がありますので、

蓋の爪の部分を押し込み、空気を抜きます。

プールとかで使う浮き輪の要領で空気を抜けばOKです。

ぺちゃんこになりました。

それではまず、カートリッジの部分から交換していきます。

この部分をまずは取り外します。

右が使用後、左が使用前の交換用カートリッジです。

この針が水を感知した時にガスボンベに穴を開けてくれるそうです。

針が曲がらないように注意してカートリッジを取り付けていきます。

これで完了です。

次にボンベ。

これを取り外します。

左が使用後、右が使用前。

一度膨らんだライジャケのボンベには当然、穴が空いています。

交換用ボンベを取り付けていきます。

新品を取り付けると、この部分が緑色に変わります。

手動式のコードを引っ張っていた場合、この部分にシールピン取り付けて交換作業は完了です!

最初はどんな作業かドキドキしていましたが、思っていたよりも遥かに簡単でしたよ!

膨らんだ部分をたたみましょう!

交換が必要な部分の作業は終わりましたが、このままではライジャケが使えません。

そうです。

膨らんで浮き輪になる部分を畳んで仕舞わないといけません。

まずはこんな感じで広げます。

軽く言っていますが、ここが一番悩みました。

こんなに綺麗に広がならないぞ! という場合、膨らむ部分(浮力体)と収納時の外袋部分でマジックテープで止まっている部分が2箇所あると思うので、それを剥がすとこうなるはずです。

まずは横半分のラインで折っていきます。

折り癖があると思うので、それが目安になると思います。

両端は折り紙でいうところの袋折りの要領で折り込みます。

細長くなりました。

この時点で、カートリッジとボンベを、その下についている透明なシートで挟み込みます。

コレがあることで、浮力体に傷が付く可能性が減るようです。

次に両端を折っていきます。

外袋の端っこを目安に内側に折ります、

さらにコンパクトになるように複数回折っていきます。

最後にボンベ&センサーの下側に押し込みます。

このとき、広げた際に剥がしたであろうマチックテープを貼り付けておきます。

反対側も同様の方法で行けると思います。

両方折れるとこんな風になりました。

手動用のコードを2箇所に通しておきます。

あとは外袋に詰め込んで、マジックテープを止めていきます。

ライジャケ復活! ライジャケ復活! ライジャケ復活!

というわけでボンベ及びセンサーカートリッジの交換が済み、浮力体ももとに戻せて無事、ライジャケ復活です!

浮力体をたたむ部分はもしかしたら苦手な人がいるかも知れませんが、ボンベとカートリッジの交換そのものはまったくもって難しくはありませんでした。

今回は写真をとりながらだったので正確な時間はわかりませんが、おそらくFGノットを組むよりも早くできるんじゃないかな?って感じです。

心配な人はやっぱりメーカーに対応してもらったほうがいいとは思います。

命を守るための道具ですからね。

でもたからこそ、自分でやってみて仕組みを理解してみるのも大切なのかなとも思いました。

正直な話、今回自分でやってみてインジケーター(ライジャケの外からみてガスボンベが生きているか判断するやつ)の見方を覚えましたし(笑)

今回の記事以外にも、Youtube動画や各種メーカーサイトでも交換方法や浮力体の折りたたみ方の紹介はされていますので、色々参考にしてみてください。

もちろん自己責任で(笑)