地元の淡路島をはじめ、関西圏のため池を熟知する『オニちゃん』こと山本さんが春バス攻略に選んだのは、強気の攻めとも思える10点。「そうは言っても、バスのコンディションを入念に観察したうえでの、計算された10点です」。見た目とは裏腹に、実は慎重型!?(失礼!)
教えてくれるのは淡路島の野池マスター!
【Profile】
山本訓弘(やまもと・のりひろ)
兵庫県は淡路島の出身&在住で、幼い頃から慣れ親しむと同時に知り尽くしている、ため池をメインフィールドに精進。レイドジャパン、リューギ、アブ・ガルシア、シーガー、ブラックフライ、プラスラインがサポート。
ため池は陽に対する場所の違いで釣果の差が出やすい
山本「今回選んだルアーは、プリスポーン状態でまだまだ食い気があり、積極的にシャローへと差してくるメスバスを釣るための10点です。地元である淡路島のため池ベースの考えですが、島というのは基本的に真ん中が山になっていて、淡路島のように南北に延びている地形ならば東側と西側とに日照時間の差が出てくるので、東側にあるため池の方がスポーニング時期は早い傾向にあります。
一方の西側はひと潮巡りくらい、おおよそ2週間ほど遅く始まりますね。もちろん読者の皆さんが住んでいる地域は島ではないかもしれませんが、日照時間の長さや風などの影響で、ため池ごとの水温上昇に必ず違いが出てくると思います。ぜひ、春のルアー選択の参考にしてみて下さい」
ハドルトラウト6in(ハドルストン)
コレで釣るというより、あくまでもバスのご機嫌うかがい
山本「バスの状態を知るためのパイロットルアーとして使います。サイトフィッシングが大半で、存在感も波動も大きいルアーなだけに、ルアーに対してバスの行動が目で見て判りやすい。広範囲に投げまくってバスの様子をうかがい、その後のルアーローテーションの目安にします」
【タックル】
●ロッド:グラディエーターアンチ GA74XHC ディフューザー(レイドジャパン)
●リール:レボSX7.3(アブ・ガルシア)
●ライン:シーガー・フロロリミテッド20lb(クレハ)
エグチャンク3.5in(レイドジャパン)+フットボールヘッド5g&インフィニ#2/0(リューギ)
バスの目線に合わせずに沈めて反射喰いを狙う!
山本「春バスは浮き気味なので中層レンジで喰わせるのがセオリーですが、プリスポーンに近付くとバスはルアーに対して敏感で、あまり目の前に近付けすぎると見切られやすい。だから敢えてフォールさせてバスの目を欺き、リアクションで追わせて喰わせる使い方をします」
【タックル】
●ロッド:グラディエーターアンチ GA610MHC バルトロ(レイドジャパン)
●リール:レボロケット(アブ・ガルシア)
●ライン:シーガー・フロロリミテッドハード16lb(クレハ)
マストリール:レボロケット(アブ・ガルシア)
超ハイギアリールで巻きアワセ!!
山本「ワームの釣りはハイギアリールです。遠投した先でアワセる場合はロッド操作だとワンテンポ遅れやすい。10:1のギア比で瞬間的に巻き取った方が、フッキングが決まりやすい」
レベルクランクゴリラ(レイドジャパン)
リアクションバイト狙いでガンガン当てる
山本「ハードボトムや地形変化、コンクリート製のストラクチャー、倒木などのカバー、レイダウンと、バスが好みそうな場所を手当たり次第サーチ。引っ掛かって抜けた時のリアクションバイトを狙っています」
山本「春はベリー部分が白いカラー(写真はパールシャッド)の実績が高いです」
【タックル】
●ロッド:グラディエーターアンチ GA610MC ジョーカー(レイドジャパン)
●リール:レボLC6(アブ・ガルシア)
●ライン:シーガー・フロロリミテッド14lb(クレハ)
バトルバッツ(イマカツ)
千鳥アクションを敢えてデチューン!?
山本「千鳥アクション系のクランクですが、リアフックを大きくしたりブレードを曲げたりしてワザと千鳥らないようにする。そして速巻して初めて派手に千鳥るようにして、ストラクチャーやカバーにランダムに当ててバスを誘います」
【タックル】
●ロッド:グラディエーターアンチ GA610MC ジョーカー(レイドジャパン)
●リール:レボLC6(アブ・ガルシア)
●ライン:シーガー・フロロリミテッド14ポンド(クレハ)
レベルバイブブースト ヘビーウェイテッドモデル 14g(レイドジャパン)
まだ冬寄りの深場バスにはやっぱりバイブ
山本「まだスポーニングを意識していない、ディープレンジに残っている冬寄りのバスをタダ巻きで。あまり動かない魚だけにスピードはゆっくりで、ティップにブルブルが伝わりつつもボトムを小突くくらいで巻くのがちょうど良い」
【タックル】
●ロッド:グラディエーターアンチ GA610MC ジョーカー(レイドジャパン)
●リール:レボLC6(アブ・ガルシア)
●ライン:シーガー・フロロリミテッド14ポンド(クレハ)
レベルスピン1/2oz+フルスイング3.5in(レイドジャパン)
ボリュームのある『寒』対策ルアー
山本「春の三寒四温の『寒』で活躍するルアーで、シャローには上がっているけれど寒くて口を使わないバスに対して、ゆっくり巻きながらのカーブフォールでアプローチする。目の前を緩く落ちていくモノに、リアクションバイトします」
【タックル】
●ロッド:グラディエーターアンチ GA74XHC ディフューザー(レイドジャパン)
●リール:レボSX7.3(アブ・ガルシア)
●ライン:シーガー・フロロリミテッド20lb(クレハ)
フルスイング4インチ(レイドジャパン)+ウェイテッドピアスTC#4/0(リューギ)+ソノナモブレードゴールド(ジャングルジム)
艶めかしさとギラギラでミックスアピール
山本「巻きモノルアーでひと通り探ってみたけれども、反応がない場合はコイツで中層~ボトムをタダ巻き。フックに夜光玉&ブレードを装着することで、ソフトルアーの艶めかしさと同時にハードルアーのようなフラッシング効果も得られます」
【タックル】
●ロッド:グラディエーターアンチ GA74XHC ディフューザー(レイドジャパン)
●リール:レボSX7.3(アブ・ガルシア)
●ライン:シーガー・フロロリミテッド20lb(クレハ)
フラップスラップ(メガバス)
トリッキーなギルの動きに反射喰い!?
山本「ベリー部分に0.8gの板オモリを貼り付けて、中層にホバリングしやすいスローフローティング仕様にしています。フラットボディをジャークさせて使うことで、野池のメインベイトであるブルーギルが動き回る様子を演出します」
【タックル】
●ロッド:グラディエーターアンチ GA610MC ジョーカー(レイドジャパン)
●リール:レボLC6(アブ・ガルシア)
●ライン:シーガー・フロロリミテッド14lb(クレハ)
パワーバルキーラトルホッグ4in(バークレイ)+フットボールヘッド7g&ダブルエッジ#4/0(リューギ)
一世風靡したホッグ系は今でも現役バリ2!
山本「爪部分のラトルホールを空のままにすることで空気を含むので、ボトムで立ち上がります。こうすることでヤル気が薄いボトムベッタリのバスにも気付かせやすく、動かしたら寝る&止めて立たせるの繰り返しで徐々に刺激していきます」
【タックル】
●ロッド:グラディエーターアンチ GA610MHC バルトロ(レイドジャパン)
●リール:レボロケット(アブ・ガルシア)
●ライン:シーガー・フロロリミテッドハード16lb(クレハ)
ブルタンク(レイドジャパン)
威嚇サウンドでバスを怒らせろ!!
山本「いろいろやってダメなら、最後はシャローのバスに威嚇です。プリスポーンのメスは過剰に威嚇されると、いきなりブチ切れてのドッカンバイトもあり得る。着水音もわざと大きくして、2~3回大きく首振りからのポーズを繰り返します」
【タックル】
●ロッド:グラディエーターアンチ GA74XHC ディフューザー(レイドジャパン)
●リール:レボSX7.3(アブ・ガルシア)
●ライン:シーガー・フロロリミテッド20lb(クレハ)