陸王と艇王、TBCやH-1グランプリでビッグタイトルを重ね、本場アメリカへと舞台を移したTaku Ito。驚異的なスピードでなおも成長を続けるB.A.S.S.エリートプロが、10万ドルの懸かった試合の場でストレージから取り出す“もうひとつのマネーベイト”がここに!!
【Profile】
伊藤巧(いとう・たくみ)
2019年のB.A.S.S.オープン初参戦で最高峰カテゴリー“エリート”への昇格を決め、2020年は同シリーズ年間23位にランクイン。ワールドチャンプを決する今年度のバスマスタークラシック出場権を獲得した。破竹の勢いで快進撃を続けるプロフィッシャーマンだ。
バスの本能に訴えるワンノッカーペンシル『キックノッカー(テッケル)』
伊藤「トップが有効な場面で朝イチに使うと、食い方が半端ないんですよ。タングステンボールのワンノッカーで、ドッグウォークさせると“カコンカコンカコン”とかなり甲高いサウンドを奏でるんですが、それが効くのではないかと。状況に応じて、ひとまわり小さいキックノッカーパップと使い分けています。カラーはボーン系とクローム系が好き。シンプルに釣れるからです。フックは3本ともピアストレブル#5に交換して使います」
【使用タックル】
●ロッド:ロードランナーヴォイスHB680M(ノリーズ)
●リール:メタニウムDC HG(シマノ)
●メインライン:シーガー・スマックダウン・ステルスグレーブレイド40lb(USクレハ)/リーダー:GT-Rウルトラ25lb(アプロード)※約60cm
ジャパニーズフロッグ、海を航る『バスターク(デプス)』
伊藤「木村(建太)さんが手掛けただけに、完成度が極めて高いと感じるポッパーフロッグ。エリートでもMLFでも、かなり多くの選手に浸透していて、現地では“バスターケイ(K)”って呼ばれてるんですよね。連続トウィッチでポコンポコンと首を振らせながらの水押しで誘います。ちなみにスリザークは“スリザーケイ(K)”って呼ばれています」
【使用タックル】
●ロッド:ロードランナーヴォイスHB680M(ノリーズ)
●リール:メタニウムDC HG(シマノ)
●メインライン:シーガー・スマックダウン・ステルスグレーブレイド50lb(USクレハ)
強さを備えた往年の名作バイブ『スーパースポット(コットンコーデル)』
伊藤「日本でも昔から愛用していたワイドウォブルのバイブレーションですね。リップラップやスタンプのあるフラットなど水深1m以浅のシャローで巻いて、何かにぶつかったらロッドワークでビュンと飛ばしたり。多用するのは1/2oz、前後のフックをピアストレブル#5(リューギ)に替えています」
世界を席捲するキング・オブ・ジャークベイト『ヴィジョン110(メガバス)』
伊藤「おそらく、エリートプロの95%がスポンサーに関係なくボックスに忍ばせていると思います。日本だと春先のイメージが強いジャークベイトですが、アメリカではシャッドを捕食しているバスが多く、一年中出番アリ。ロッドワークを加えると、移動距離は短いながら左右へのダート幅が大きい。なのでヤル気のないサスペンドバスにもリアクションで食わせられるんです。ピアストレブル#6に換装しています」
【使用タックル】
●ロッド:ロードランナーヴォイスHB640ML(ノリーズ)
●リール:メタニウムHG(シマノ)
●ライン:シーガーR18フロロリミテッド14lb(クレハ)
ほぼすべての現地プロが使うチャター系の代名詞
『ジャックハンマー(エバーグリーン)+ザコ(ゲーリー・ヤマモト)』
伊藤「これまたエリートプロの、いやアメリカ全土でトーナメントプロの95%が使っているんじゃないかな…。それくらいブレーデッドスイムジグといえば、コレという組み合わせ。フックがデカくて太いので、ボリュームのあるトレーラーをセットできるのがいいですね。アクションが強めなのでシャローをゆっくり引ける点でフラチャットと使い分けています。蛇腹ボディのザコがまたいい動きで、これはもうまんまシャッドですよ」
【使用タックル】
●ロッド:ロードランナーヴォイスLTT680MH(ノリーズ)
●リール:メタニウム(シマノ)
●ライン:シーガーR18フロロリミテッド16lb(クレハ)
知る人ぞ知る個性派クランクベイト『Dr.KNIGHT(モリケンスピードバイト)』
伊藤「日本のバルサウッド製ハンドメイドクランク。ラウンドボディなんだけれど日本にマッチしたフィネスなアクションで、フラットサイドとラウンド系の中間的な部分を担う存在です。リップラップとか、レイダウンなどカバーに絡めてゆっくり巻くのがいい。フックはピアストレブル#6(リューギ)に換装しています」
【使用タックル】
●ロッド:ロードランナーヴォイスHB680M
●リール:バンタムMGL
●ライン:シーガーR18フロロリミテッドハードBASS16LB
弱めのアクション&ノンラトルは日本向け!『DT6(ラパラ)』
伊藤「今季第2戦のテネシーリバーで使って、あらためて“ラパラ”の偉大さを感じましたね。テネシーリバー水系は標高が高くて気温が低いせいか、弱めのアクションが有効なんです。しかもコレはサイレント。中層巻きもいいし、障害物回避能力も高いのでオダに当ててほぐしながら引いてくるのもいい。ピアストレブル#6(リューギ)を付けるとスローフローティング、#5だとスローシンキングになるんですが、どちらも用意しています。日本でも絶対に釣れると思いますよ」
【使用タックル】
●ロッド:ロードランナーヴォイスHB680L(ノリーズ)
●リール:カルカッタコンクエストDC100(シマノ)
●ライン:シーガーR18フロロリミテッド14LB(クレハ)
ザリガニをイメージした食わせのフォローベイト『カバースキャット(デプス)』
伊藤「日本で大ブレイクしていることもあり、去年の夏あたりから試してます。ただし使い方はフォールが中心。去年のサンティークーパー戦では初日、サイトで5lbフィッシュを釣りました。初戦のフロリダでもヘビーカバーやドック狙いのフォローで起用しましたね。フックはエリートツアラーWORM34R#6/0(がまかつ)です」
【使用タックル】
●ロッド:ロードランナーヴォイスHB680L(ノリーズ)
●リール:カルカッタコンクエストDC100(シマノ)
●ライン:シーガーR18フロロリミテッド14lb(クレハ)
パワーフィネスのアピール系セレクト『アノストレート5.5in(ボレアス)』
伊藤「使い始めたのは去年からなのですが、使用頻度は増えていますね。ボディが扁平かつ硬めのマテリアルなので、ぼよんぼよんと強く水を押してくれる。これと5-1/4インチラッテリー(ノリーズ)を使い分けるのですが、アピールさせたければアノスト、よりフィネスに誘いたいときはラッテリーを選びます。フックはヘビーガードタリズマン#3/0(リューギ)で、シンカーはアノストシンカーTG(ボレアス)、重さは5gが基準です」
【使用タックル】
●ロッド:ロードランナーヴォイスジャングル700JHS(ノリーズ)
●リール:ヴァンキッシュ2500SHG(シマノ)
●メインライン:シーガー・スマックダウン・フラッシュグリーンブレイド30ポンド(USクレハ)/リーダー:グランドマックス3.5号(クレハ) ※1ヒロ結束(約1.5m)
巧流ベイトフィネスの基本リグ『6.5inカットテールワーム(ゲーリーインターナショナル)』
伊藤「個人的にも大好きなベイトネコにおいて基本となるのがこのワーム。比重が高くボディが太めなので、アクション時の水押しはやはり強いんですね。フックはヘビーガードタリズマン#2/0(リューギ)、シンカーはバザーズワームシンカーTGネイル(DAIWA)の7/64ozがベース。こちらも対になるローテーションがあってアピール力を抑えたいときは6.5inシュリルピン(ノリーズ)が出番となります」
【使用タックル】
●ロッド:ロードランナーストラクチャーNXS STN6100M(ノリーズ)
●リール:メタニウムHG LEFT(シマノ)
●ライン:シーガーR18フロロリミテッドハードBASS14lb(クレハ)
『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報
ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!