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バス釣り ルアーマガジン シマノ(SHIMANO) シマノ(リール) 村田基

村田基、ベイトリールの歴史をすべて語る。1976年から最新のリール事情まで!【シマノ100周年特別企画】

ルアーマガジン

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2021.06.07



あるときは釣りの「王様」、またあるときは「ミラクルジム」、そしてまたあるときは「潮来釣具センター」の店主でもある村田基さん。店舗奥の展示棚に歴代シマノベイトリールがズラリと並ぶ様子はまさしく「歴史的博物館」そのものだ。ある人には往年の名機、ある人にはヴィンテージの趣。それらの魅力をご本人の口から伺いたい! 我々は突撃取材を敢行…ところが、村田基さんは懐古主義を真っ向否定!?

目次

解説はご存知、村田基さん!

【Profile】

村田基(むらた・はじめ)

スコーピオンにアンタレス、いやそのもっともっと前から濃密に関わってきたシマノベイトリールのレジェンド。1を問えば10が返ってくるバスフィッシングの生き字引。この業界の歴史は王様に訊くが良い。

村田「せっかく来てもらったのに申し訳ないんだけど…過去のリールは思い出でしかないからね。当時は衝撃だったけど、今使えと言われたって、そりゃムリ。釣れる魚も釣れなくなっちゃうよ(笑)」

村田基さんのお店、潮来つり具センターへ着くなり、こう開口一番。企画倒れか…いや、何とかお話を聞き出したい。何とか…。

村田「えー、シマノのルアーフィッシング用初代ベイトリールと言えば、この『BM-1』。当時、ルーのスピードスプールBBは知っていても、コレを知らない人はいたかもしれない。何が凄かったかというと…」

記者の不安は杞憂。時代は1976年にまで遡り、すべてを語ってくれたのだった(感謝)。

1976年11月発売「BM-1」

「カタログ登場は翌年でも、実際の発売は前年末だよ」

BM-1こそはシマノ・バス用ベイトの夜明け。米国ルー社と共同開発したモデルで、世界では「スピードスプールBB」の名で知られている。

BM-1(シマノ)

ブレーキシステムは現代にも脈々と続く遠心タイプを搭載。

村田「1・2・3 ・4とあり、1は浅溝のチヌ用で2が主にルアー用。今で言うところの100・200…だね。一時マグネットに移行したけど戻った。うん、何より飛ぶからね」

偉大なるBM-1の話は続く。

村田「当時としては画期的な機構が幾つも搭載されたんだよ。パーミングカップ側からネジやメカニカルブレーキが消え、ドラグは5スターから3スター、そしてクラッチを切ればレベルワインドは固定」

シマノベイトは初代から話題性に富み、世界の注目を浴びた。

村田「今じゃ驚きもしないけど(笑)、どのメーカーもやっていないことをやった。当時ナンバー1だったアブを脅かす存在になったよね」

BM-1各部カット(クリックで拡大)

村田「実はこのモデル、1984年発売の2代目『ニューBM』。マグネットと遠心のハイブリッド」

ハンドル側には“000”の刻印。開発初号機だという。

村田「初代は20年前、ルアマガに貸し出してまだ…」

エェーッ!(大反省)。たいへん申し訳ございませんでした…。

1978年発売【バンタム100EX】

「BMは定価3万くらい。手頃な価格でバンタム登場」

現代と異なり、当時は舶来物が優位だった。

村田「『国産なのに3万?』という声に応えて登場したのがバンタム10。1万台だからお年玉握りしめて買いに来るお客さんも多かった」

100EXは独自機構搭載で両端にレリーフのハイエンド。

バンタム100EX(シマノ)

パーミングカップ側のON-OFFスイッチは、バックラッシュを軽減する画期的なシステムだ。

村田「スプールの回転を制御する…らしいよ(笑)」

ハンドルノブはウッドで、ブルーグレーのメタルボディと相性抜群。もはや美術品の領域!。

1982年発売【バンタム1000SG】

「Super Gearの略称。ギアのシマノ、お家芸だね」

村田「80年頃になると、他社との差別化でシマノ製ギアを売りにしたモデルも」

バンタム1000SG(シマノ)

マットシルバーにゴールドレリーフが美しく、フラットかつ大型のハンドルノブが特徴的。村田さんは何と箱入りで所蔵していた。

村田「ハンドル、工具にグリスなど、どれも当時のトップエンドだね」

村田「工具付きって、今じゃあり得ないよね。現代のリールは分解しちゃダメよ」

当時はシンプルな構造だったからこそ?

村田「いや、最初から替えパーツ同梱って…。ウチのお店ではよく修理したよね」

1980’sにはバンタム系が続々登場!

「以後のバンタムの派生機種。国内未発売」【バンタム プロマグ 100X SG】

ゴールドボディが眩い北米仕様モデル。サイドの文字を見れば『バンタムプロ マグ』で、プロマグではない。

バンタム プロマグ 100X SG

マグネティックコントロールによるブレーキシステムの時代を代表するうちの1台。パーミング側は樹脂製。

「ギア比が2スピードに可変。時代に応えた機構ではあったね」【バンタム ブラックマグナム BKM-2000II】

3.8のロー、5.2のハイ。スタードラグ内側にはギア比が可変する2スピードシフターを搭載。

バンタム ブラックマグナム BKM-2000II(シマノ)

村田「そこで村田基は気付いた。ローギアは不要だと」

80年代後半、ディープクランクが隆盛し始めた頃のことだ。

「ローギアだと潜らないし、疲れる(笑)」

手裏剣のごとく(?)即座に設定可能なスタードラグ【バンタム スーパースピードマスター BSS-2000ULS】

80年代後期、現代のフルカーボンモノコックグリップの元祖ロッドと共に登場。

バンタム スーパースピードマスター BSS-2000ULS(シマノ)

村田「当時のB.A.S.S.マスターマガジンでロッドの4折り広告を出した。翌年は世界のメーカーがパク…(笑)」

独自形状のファイティンスターがドラグ操作性を向上させた。

「瞬時にドラグを緩められた」【バンタム マグナムライト 200SG Plus】

フロントカウルを搭載して、現代ベイトに近いフォルムにデザインされた1986年モデル。

BM-1(シマノ)

村田「黒のカーボン製で軽くなった頃だね。同時にロッドもカーボンで進化していった」

ワンタッチで操作可能なファイティングドラグを搭載。

1990年発売【バンタム スコーピオン1000】

「ワインレッドの遠心を作ってくれと手紙で…」

村田「当時の社長に、人間味のある遠心ブレーキに戻してほしいなと」

バンタム スコーピオン1000

シマノがマグネットからの脱却を図り、現代に続くスコーピオンレッドの原型を投入。フロントは異例の逆開きで、『F(lipping)』スイッチを搭載した。

派生モデル【バンタム スコーピオン メタニウムXT】

“伝説の赤メタ“、スコーピオンのXtraTune版。現代では“∞”へと進化を遂げたSVSブレーキシステムの元祖でもある。

バンタム スコーピオン メタニウムXT(シマノ)

村田「当時はよく『メタニウムという金属を使っているの?』と。違いますよと(笑)」



1992年発売【カルカッタ200】

「ウチのチューンパーツで超回転を制御。よく売れたね」

米国AFTMAショーでの先行公開を当時のTV番組『とびだせ!つり仲間』でレポートした村田さん。

カルカッタ200(シマノ)

村田「金属ボディであまりに精度が高過ぎ、スプール回り過ぎで困ったのが懐かしい(笑)」

当時はブレーキシューが2個だった。

村田さんチューンが採用!?【カルカッタ200XT】

村田「シューは6個で自在にブレーキ調整が可能になりました」

カルカッタ200XT(シマノ)

ブランキングは村田さんの改造モデルがベース。

村田「元々は自分用の銀カルカッタにドリルで穴を開け、軽さとデザイン性を追求していたんだ」

1998年発売【98アンタレス】

メタニウム超えを目指して誕生した初代。開発当初、スプールのマグネシウム採用に難色を示したという。

98アンタレス(シマノ)

村田「フェラーリのマグホイールは、自転車産業No.2のカンパニョーロ製だよと。No. 1のシマノが燃えたのは言うまでもない(笑)」

00’s~の歴史的注目モデル【アンタレスDC MD】

「投げたら糸が全部出る。そのくらい飛ぶのが面白さ」

村田「19アンタレスが登場してもその前年登場のDCMDは未だに強い支持を受けているね」

その理由とは?

村田「12lb×100mか、20lbか。ブレーキがマイルドか、カッ飛び仕様か。その差で、バス釣り人口の9割を占める陸っぱり派に受けているんだと思うよ」

現代の主流がここに。

世界的に見ても右利きが9割。先進国は右巻きがスタンダード

現代こそベイトに左右巻きが揃うが、かつては右ハンドルのみの設定が一般的だった。

村田「古代の壁画で手の絵があると、ほぼすべてが左手」

そう、右手で描いているからだ。

村田「井戸などの滑車ってあるでしょ、右巻きしかない」

ネジなども然り。右手で締め上げやすいように、時計回りでねじ込めるようにネジ山が切られている。

村田「右利きならしっかり力が入るのは右巻き。複雑なカバー、大物とのバトルは利き手で使う方が断然有利」

歴史は事実を物語る。

昔のリールは当時の衝撃。現代で使ってくれと言われてもそりゃムリ(笑)

村田「どんだけ名機と言われても、テクノロジーというものは日進月歩で進化するもの」

村田さんにとって歴代のベイトは通過点に過ぎない。

村田「タックルとして使うなら現代の最先端モデルが正解。ベイトならアンタレスDC MD、それとステラだね」

番外編:スピニングリール

村田「3年経っても未だ数が足りないなんて異例中の異例」

村田さんも躊躇なく太鼓判を押す傑作機。

村田「世間では22ステラが予想されてるけど、18は未だに大人気。全てにおいて最高峰のスピニングだよ」

18ステラ(シマノ)

一方、フロントドラグに目盛りが入っているこちらのスピニングは、1971年発売のダックス50だ。

ダックス50(シマノ)

村田「今年シマノは100周年だけど、『ダックス50』の50は50周年の意味」

前半世紀を象徴する機体と言える。シマノは新世紀も期待大だ。

『ルアーマガジン』最新情報

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『ルアーマガジン』2021年12月号

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卓越した技術力は釣り具分野においても存分に発揮。リールやロッドのみならず、小物ひとつとっても細部にくふうを凝らした堅牢かつ機能性に優れるタックルを展開、全世界のアングラーから極めて高い評価を得ている。シマノの情報一覧はこちら!

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