実は今がスピナーベイトの最盛期! ハシタク流釣れるスピナーベイト論を伝授!『奥義継承!STEEZ LURE TACTICS』



DAIWAが擁するバスフィッシング最高峰ブランドと言えば“STEEZ”(読み:スティーズ)。今年は2006年の立ち上げから実に15年目を迎える。当初はロッドとリールのみのラインナップだったが、2016年の第2世代からはルアーブランドとしても広く認知されている。今回から始まる連載では、そのSTEEZルアーたちの開発に携わったベテランが改めて深堀り解説…からの、若手が現場で実釣検証! DAIWAプロアングラーがバトンを繋いでいくスペシャル企画だ。

DAIWAベテランプロが奥義を伝授!奥義を会得したかどうかは…LIVE記事配信で結果が分かる!!

現在豊富なラインナップで全国の至る釣具店で目にすることが多いSTEEZルアー。しかし、その出しどころや有効性を果たして理解できているものはどれ位いるだろうか…。

この企画ではDAIWAのベテランアングラーから各々が監修する、得意とするルアーの深堀りハウツー記事をルアマガ+にて掲載。

そして当記事を熟読した、DAIWAを牽引する「次世代アングラー」が、解説されたルアーを取材にて実釣検証!

しかし、単に釣りをするのでは面白くないと考えたルアマガ+編集部は、6/28(月)より実釣模様をルアマガ+にてLIVE記事配信を敢行!

チャレンジする次世代アングラーは1日で、しかもLIVEにて結果を出さなければならないのだっ!

そう、これはルアマガモバイル伝統のどS企画「特命釣行」と似て非なるもの!

「魚を釣る=奥義を会得」を目標としながらも、ルアマガではさらなるミッションも用意してるとしてないとか…(笑)。

自分のスタイルとか関係ない!(爆)先輩の教えゼッタイ!! 這い上がれDAIWA若人!そしてスティーズルアーの実釣性能の高さを世に広めるのだっ!!

世を震撼させたハシタクの十八番!

第1回目にDAIWAベテランスタッフとして奥義を伝授するのは、関東マッディウォーターの凄腕として知られるプロアングラーの橋本卓哉さん。

緻密に組み込まれた戦略と切れ味鋭いスキルで驚くべき結果を叩き出すスーパーコンペティターとして知られる一方で、時にエスプリの効いたトークで場を和ませるDAIWAWORKSの精神的支柱だ。“ハシタク”の愛称で知る方も多いだろう。

【Profile】

橋本卓哉(はしもと・たくや)

霞ヶ浦を拠点とするトーナメント団体・W.B.S.で3度(08&09&18)のA.O.Y.を獲得したほか、2007年にはオールスタークラシック初出場にして初優勝の快挙。かつてバイクレースで鍛え上げた強靭なメンタルとパフォーマンスは、バスプロ転向後の快進撃を支える。福岡県出身、東京都在住。

そのハシタクさんが近年、バスフィッシング界の耳目を集めた試合と言えば、昨年2020年の早春に開催されたバサーオールスタークラシック。初日ゼロからの2日目トップウェイトで、他選手を一気にごぼう抜きして見事に5位入賞! 圧巻の試合展開は観る者を熱くさせたことが記憶に新しい。

ハシタク「それが俺。待っていたタイミングが訪れただけですよ」

アップダウンの激しいジェットコースター的展開は、一か八かの運ではない。まさに狙って獲ったというべく結果だ。そのキーを握っていたのが、今回改めてご解説いただくことになる『STEEZスピナーベイト』だ。

ハシタク「待ち望んでいた春の強風。ウィンディサイド(風が当たる面)にベイトが寄せられると共にバスも集結。そんな場所をラン&ガンして、シャッドでキーパー、STEEZスピナーベイトでキッカーを獲りました」

スティーズ スピナーベイト(DAIWA)

スティーズ スピナーベイト(DAIWA)

【スペック】

●自重:1/4、3/8、1/2、5/8oz
●ブレードタイプ:TW(タンデムウィロー)、DW(ダブルウィロー)
●カラー:全8色、全13色、全13色、全8色
●価格:1210円、1210円、1210円、1320円(税込み)
●発売:2021年5月、2018年4月、2019年4月、2021年5月

なぜ今、STEEZスピナーベイトなのか?

なぜSTEEZスピナーベイトなのか。世に数多あるスピナーベイトカテゴリーの中で、ハシタクさんはなぜこのモデルを必要としたのか。無論、自身が開発に携わったモデルだけに、幾つものこだわりが凝縮されている。

ハシタク「先にも言った通り、当日は強風下だった。だから、まずは向かい風でもしっかり飛ぶこと、それに浮くことなく狙ったレンジをキープしやすいことが大切」

優れた飛行姿勢は弾丸軌道で狙ったスポットを直撃。そして、ラインを横風で多少煽られても浮き上がりにくいハイバランス設計は安定した巻きを実現。どんな状況下でもストレスなく使いこなせることこそが、釣りの集中力を増す。

ハシタク「アクション自体はスピナーベイトの中では弱めなんですよ。なので、他では1m間隔で撃つなら、コレは50cmで撃つ必要もある。ただし、弱いからこそプレッシャーに強いメリットもある。かといって、水中のバイブレーションはしっかり手に伝わってきますよ」

弱いのに、結果的に強い。極薄ブレードがしっかりと水を掴み、テーパードワイヤーが奏でる振動は水中のみならず手元に確実に伝達。ビリビリバイブは、リリース当初から有名プロを始め巷のスピナーベイト愛好家の心を鷲掴みにしている。

ハシタク「巻きで最も大切なのは“リズム”です。手返しよく撃って巻いてを繰り返すことができることこそが本当に大切なんですよ」

スピナーベイトでもクランクベイトでも、巻きの心軸はリズム。どんな状況でも過不足なく使い倒せる、信じて頼れる相棒こそが本物なのだ。

またフックにはDAIWA独自のSaqSas(サクサス)加工が施され、刺さり性能は従来比最大40%アップ。小さなバイトも逃さず仕留める。

ハシタク「すべてはトータルバランスです」

だから、釣れる。

ところで、ハシタクさんが使って結果を叩き出したのは早春ですが、この時期(梅雨〜初夏)なら、その威力はどうでしょう?



「今の時期、魚は中層に浮いている」

ハシタク「梅雨? 初夏? 全然イイですよ! むしろ最高の時期なんじゃないですか」

ハシタクさんなら、どんな場所をどう狙っていくのか。

ハシタク「どんなフィールドかによって変わってきますし、ベイトの種類とか、シーズンの進行具合とかもありますけど…例えば、関東のマッディシャローだとしたら、バスの状態はアフタースポーンであることは間違いない」

条件を限定して、ハシタクさんは仮定していく。

ハシタク「例えば、護岸やアシ際のエグレやマットカバー下など、上が何かで覆われている場所の下に魚はサスペンドして(=浮いて)いるかな。あとは、ハードボトムにある縦ストラクチャーとか。シェードがあればなお良しです」

上に何かある場所の影側を狙えとハシタクさんは言う。

ハシタク「産卵で疲弊した体力を回復するために、苦労せずにエサを捕食できる場所ですよ。難しく考える必要はないんです」

例えばランニングやウォーキングの際、自分がどんな場所で休憩するか。木陰などで喉を潤し、身体の疲れを癒すのではないだろうか。バスも人間も基本的には同じ生き物。そう考えればイメージしやすいだろう。

ハシタク「あとはコマメにいろんな角度から探る。巻くスピードを変えて、表層からボトムまでいろんなレンジを探ることも大切です」

魚はどの方向を向いているか、どの層で浮いているのか。まずは立ち位置を変えてトレースする角度を変える。スピナーベイトの自重は浅いなら軽く深いなら重い物を使い分け、さらには早く巻けば浅く遅く巻けば深くを探れることを頭に。スピードのローテーションでも答えを探していくのだ。

ハシタク「ところで、試合の話に戻りますけど、STEEZスピナーベイトだけじゃなく、派生モデルのSTEEZアスロック(*当時はプロト)も使っていましたよ」

何と、意外な事実もここで判明した!

もうひとつのハシタク巻きの武器

ハシタク「STEEZアスロックは、インディアナブレードがダブルで装着されたモデル。カバー周りなど、そこに魚がいるであろう場所で、そのパワーでスローに誘いたい時に使います」

スティーズ アスロック

【スペック】

●自重:3/8、1/2oz
●ブレードタイプ:DI(ダブルインディアナ)
●カラー:全8色
●価格:1210円(税込)
●発売:2021年5月

ウィローより幅広で強く、コロラドより幅狭で弱い、双方のメリットを1つに凝縮したブレードがインディアナ。極薄に仕上げた独自のブレードは、実に大きな回転半径で水を攪拌して、スピナーベイトとしては最高レベルのアピール力を発揮する。

ハシタク「コロラド同等の強さでありながら、巻き抵抗が軽くリズミカルに巻けるし、水中の様子も明確に伝えてくれる。オリジナル(=STEEZスピナーベイト)が広く探るタイプだとしたら、こちらはピンをじっくり攻めるタイプですね」

使い分け方も明確だ。両者があれば、梅雨〜早春の時期はもはや完璧! あとは気になるカラーセレクト。ハシタクさんはどう使い分ける?

ハシタク「基本はホワイトチャート。濁っていれば派手め、透明度高いならナチュラルかな。ブレードに関しても基本はガンメタで、ゴールドやシルバーは朝夕に…というくらいの使い分け」

意外にも細かな使い分けはなく、シンプルかつ明確。即実戦できそうだ。

ハシタクさんが「基準」とするカラー、ホワイトチャート。濁りや時合いに合わせて派手系⇔地味系にローテ。

ハシタク「ブレードに関していろいろな説があるけど、俺の感覚ではゴールドもシルバーも輝くという意味では一緒。基本は鈍い光のガンメタで充分。スピナーベイトって、いろんなタイプがあるし、自重もあるわけで、それらを自分の中で消化していかなきゃならないんでまずはこの考え方でいいと思いますよ」

なるほど! 実にわかりやすいご解説ありがとうございます!

ハシタク「あと、梅雨〜初夏に欠かせないSTEEZルアーといえば、アレがあるじゃないですか、アレが」

ハシタクさんの言う「アレ」とはいったい…? まったく検討もつかない。

次回の記事にてその「アレ」についてご解説いただくことにしよう。

ハシタクが「スティーズ スピナーベイト」で魅せる!

Ultimate BASS by DAIWA ハシタク流の「ぶらり」動画をチェック!!