7月20日(火)12時から、世界で唯ひとつのジョイクロ発売決定!



待望のジョインテッドクロー・ウッドモデルのキットが発売となる! 作り方、塗装法はすでにルアーマガジンでの連載でお伝え済みなので、すでに道具をそろえている読者もいるのでは? まずは販売開始の7月20日を待とう!

【Profile】

平岩孝典(ひらいわ・たかのり)

ガンクラフト代表にしてルアービルダー&デザイナー。和歌山県出身。S字系の元祖『ジョインテッドクロー』の生みの親。バスに限らず、ソルトゲームやトラウトなど様々な魚種における釣りに精通する。その豊富な知識と経験を基に、常に新しいモノ創りに意欲を燃やす。ジョイクロファンに作る楽しみも知ってもらいたいという熱意でウッドキットを企画した。

「堂々完成!」となったジョイクロウッドキット

ルアーマガジン2020年3月号より連載してきた「世界で唯(ただ)ひとつのジョイクロ」。同連載はジャパニーズビッグベイトの至宝「ジョインテッドクロー」を愛するアングラーたちへ贈る特別企画だ。

ガンクラフトの代表となる以前、ハンドメイドビルダーであった平岩氏の出発点はまさしくウッドプラグ。ウッドととことん付き合ってきた平岩氏が、ジョインテッドクローもウッドで試作したことがあるのは、量産モデルの設計段階の中でごく自然な流れなことは言わずもがなである。

そんなウッドにこだわりを持つ氏が原点回帰、そしてハンドメイドの楽しさを伝えるべく、ジョイクロウッドモデルのキットをルアーマガジンにおいて販売することが決定!

ジョイクロファンにはたまらない、企画名でもある唯ひとつ、「唯一無二」のジョイクロを自身で作りあげ、手中にできる機会がやってきたのだ。

今回はジョイクロウッドモデルのキットについて、全貌を平岩氏自ら語って頂いた。

平岩孝典自ら解説! ウッドキットの全貌!!

①パッケージ:すべてのパーツがこの中に収納。
②組立説明書:実物大のテンプレート入り。
③ウッドボディー:左右貼り合わせタイプになった。
④ヒートン:合計7本。アイの開いているものは、ジョイント用。
⑤ウエイト:すべて鉛で、丸玉が大3個、小2個。そして四角いのが3つ。
⑥テール
:写真にはないが、固定用のビスが2本付属されている。
⑦アイ:ジョイクロ178用の市販品。
⑧シンキングヘルパーN:すべて完成してから貼る。

まずパッケージはダンボール製。

平岩「オリジナルのプラスチックの箱とは真逆のテイストですね。ちょっと温かみのあるウッドなので、これにしました」

組み立て説明書には実物大のテンプレートが描かれていて、ウエイト位置、目の位置などがを示されている。メインボディは左右2つ割り。ジョイントボディなので当然前後にも分かれている。

平岩「左右貼り合わせじゃないと顔の部分のディテールまでは出せなかったんですね。これなら、口やエラの部分などは既に彫り込まれているので、そのままでも全然使えますよ」

製品として入っている本体がこれ。当初の予定より作り手に親切な構造で、ヒートンを導く溝や、大きめのウエイトルームのほか、テールを挟み込む部分も、事前にマシンカットが施されている。これなら失敗は少ないはず。

ヒートンはアイ用が1本、フックハンガー用が2本、ジョイント用が4本で、合計7本だが、もう1本予備として増やす可能性がある。アイが開いている2本をジョイント部で使用する。そして、パーツに関する一番の変更点はウエイトだろう。

平岩「丸いウエイトと、四角いウエイトが入っています。これが今までのルアマガ連載記事にはなかった要素ですね。ウッド素材は浮力が強いので、球形のウエイトだけではスペースが足りない危険性が出てきました。だから四角い成型ウエイトを作ったんです。直方体ですね。四角いウエイトはカットしやすいので、各自がカットしてバランスをとって頂ければいいです。大まかなウエイトスペースは既に彫ってあるので、そこに入れてもらってパテ埋めする感じですね。丸いウエイトは自分で位置を決めて、穴を開けて入れてもらえれば」

確か、タングステンのウエイトも入れるような話があったが?

平岩「タングステンはカットできないからやめにして、四角いウエイトにしたんです。大きいもので10g前後あります。丸いウエイトは、個数に多少の変更があるかもしれません」

テールは、写真には写っていないが固定用のビスが2本同梱されていて、それでボディーに固定する。ボンドで固定する方法もあるけれど、それは強度に問題が出るのであまりお勧めできない。

目はカスタムパーツとして市販されているジョイクロ178専用の「スペアアイ」。

平岩「裏はシールになっています。でも、ゼリー状の瞬間接着剤を使って接着したほうがいいです」

最後のパーツがシンキングヘルパーN。これも市販されているアイテムで、シール付きのウエイトだ。1枚当たり0.7gで8個入っている。塗装も終わり完成してから現場でのウエイト調節に使う。ウッドキットの内容はこれで全部だ。

平岩「フックは各自で気に入ったものを購入してください。フロントが1番、リアが2番です」



販売価格は4,400円(税込)!

平岩さん自身が組み立てて塗装したウッドキット。木目を浮き上がらせるために薄くて強いコーティングにしてある。総ウエイトは、オリジナルとほぼ一緒で、60gくらいになる。

いよいよ発売決定で、詳細が決まったジョイクロウッドキット。その価格は税込みで4,400円に設定された。キットとはいえ、誰もが納得できる価格設定ではないだろうか?

平岩「ジョイクロと同等の税抜き5,000円という案もあったんですけど、手軽に作っていただきたいという思いがあって、もう少し安く設定しました」

オリジナルのジョインテッドクローも16年間価格据え置きで頑張ってきたが、さすがにパーツ類の高騰などの影響で、今年はついに値上げに踏み切った。そんな状況なのに、ウッドキットはあまり利益を追求しない価格設定を断行。また、この商品は1回こっきりの限定販売ではなく、断続的に販売していく予定。そのペースは月産100個前後になりそうだ。

平岩「長いスパンで売っていきたいですね。1回目に作ったウッドジョイクロより2回目、3回目のほうがうまく作れるはずなので。そしてどうカスタムされていくかも、見届けたいですね」

そう、キットを売るだけではなく、ユーザー達が完成させたウッドジョイクロの出来栄えも知りたい。それは誌面でも紹介していきたい。これはガンクラフトとしても、ルアーマガジンとしても同じ思いだ。

平岩「そういう企画をしてみたいですね。手の込んだ美しい塗装とか、おもしろいペイントとか、ハネを付けたり、リップを付けたりしたカスタムモデルも見たい」

ルアマガでコンテスト的な企画を立てて、皆さんが作った、様々な「世界で唯ひとつのジョイクロ」を誌面で紹介できたら、これは理想的だ。その企画は、実現に向けて前向きに検討していくことになっている。

次号のルアーマガジン9月号(7月21日発売)の発売時には、既にウッドキットが販売開始となっている。なので、ここで平岩さんから、ユーザーの方々へのメッセージをお届けしたい。

平岩「自分の作ったルアーで魚を釣る。これは究極の楽しみ方ちゃいます? ビッグベイトで魚を釣ると、心がときめきますが、自作のジョイクロで釣ったら、もっともっとときめくと思います。コロナ禍で誰もが大変な思いをしています。でも、家にいる時間が長いので、これを作るタイミングには、なるかもしれませんね」

17ヶ月の歳月を経て、遂に発売となるジョイクロウッドキット。まだまだ巣篭りムードのこの世の中、このキットは大きな癒やしになるに違いない。

7月20日(火)12時、下記のルアマガオンラインストアにアクセス!

ルアマガオンラインサイト先行で発売!

ジョイクロウッドはルアマガオンラインストアでの先行販売となる。発売予定日時は7月20日(12時から)で、実際にデリバリーできるのは8月中旬を予定。その後も随時追加生産されていくので、第2回以降の販売をお楽しみに。ガンクラフトサイトでの販売も時期未定だが予定されている。

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!