青木大介的『ヤマセンコー』の本領は速い展開! B.A.S.S.ウィニングルアーを解説!



アングラーの技量を問わず、バスとの出会いを確約してくれる心強い味方、我らがゲーリーワーム。そのさまざまなラインナップを、もっともっと有効活用するために、ゲーリーファミリーのそうそうたる面々が基本からシークレットまでをルアマガプラス読者にも公開しちゃいます!! 今回のワームは前回に引き続き『ヤマセンコー』。解説してくれるのは先日行われたB.A.S.S.ダグラスレイク戦でこのルアーで勝利した青木大介さん!

解説は#ゲーリーつり部・USトレイル部長「青木大介」さん!

【Profile】

青木大介(あおき・だいすけ)

JBトップ50でA.O.Y.を3回獲得するなど、国内メジャータイトルを総なめにしてきた最強バスプロ。2019年よりアメリカB.A.S.S.へのチャレンジを開始し、先月のサザンオープン第2戦で見事優勝。2022年のバスマスタークラシック出場権を手に入れた。

マテリアルと形状を最大限に活かすノーシンカーワッキー

4inヤマセンコー(ゲーリーインターナショナル)

【SPEC】

●全長:4in
●カラー:全42色
●入り数:10本
●価格:1320円(税込)

前号の青木大介連載をご覧くださった方はご存知かと思いますが、4月中旬にテネシー州ダグラスレイクで開催されたB.A.S.S.サザンオープンにおける、僕のウイニングルアーのひとつは『4inヤマセンコー』でした。

当連載でもすでに何度か登場していて先月にも富村善之さんが紹介している、絶対的釣れスジワーム。

連チャンの登場になりますが、今月は僕が試合でどう使ったかを中心にお伝えしますね。

このワーム、一見ただの棒です(笑)。

そのシンプルさゆえ時代を超越して釣れ続けるし、使い方もけっして難しくはありません。

ただし、シンプルだからこそ、その場にあったベストなセッティングと起用が重要になってきます。

独自の高比重マテリアルを採用しているゲーリーワームには、ノーシンカーリグでこそ、その潜在能力を最大限に発揮できるラインナップが少なくありません。

ヤマセンコーもそのひとつ。

ノーシンカーワッキー

4inヤマセンコー(ゲーリーインターナショナル)+フィネスワッキーガード #2(ハヤブサ)。

テキサスやジグヘッドなどさまざまなリグに対応するけれど、僕自身はノーシンカーのワッキー掛けがベストだと感じています。

フォールさせれば、フックを軸として頭側とテール側を自発的にゆらめかせ、シェイクを交えたスイミングでは、高比重ボディがたわみと復元を繰り返して存在感のある波動を生む。

つまり、縦の動きでも横の動きでも、しっかりとバスにアピールしてくれるのです。

重いノーシンカーワッキー=ジグヘッドワッキー

ジグヘッドワッキー

4inヤマセンコー(ゲーリーインターナショナル)+エグジグワッキーヘッドストロング 1/16oz(ジャクソン)※ウェイトは場所や状況次第で5/64ozや3/32ozも使用。

ではなぜ、試合ではジグヘッドワッキーにリグったのか?

理由は明確で、レンジとスピードを調整するためなのです。

フックを、マスバリではなくジグヘッドにすることで単純にリグのウエイトを重くしているということ。

ノーシンカーではアプローチのスピードがどうしてもスローになってしまいます。

もちろん、それが効く場合もありますがジグヘッドを用いれば、深い場所を効率よく探れたり、同じ水深を狙う場合であっても速さで仕掛けていけるわけです。

使い方はキャスト後、任意のレンジまでフォールさせてからのシェイク&スイム。

常にロッドティップを震わせつつ、ラインスラックを巻き取っていくスタイルです。

「必ず何mをスイミングさせる」などと難しいことは考えずに、ボトムで誘うか、浮かせて誘うか、速いか遅いかを意識して、マスバリノーシンカーとジグヘッド(のウエイト)を使い分けていくといいでしょう。

まずはいろいろ試しながら、その日のバスに合った速さとレンジを探していくのですが、だんだん使い慣れてくるとどれくらいの速さとアクションの強さが最適か、身体で覚えられるようになります。

4inヤマセンコーのジグヘッドワッキーは、ダグラスレイク戦のみならず、直後に開催されたピックウィックレイクでのセントラルオープン第2戦においても6位入賞の原動力となってくれましたよ。カラーは、迷いたくないのでキホン、#341ダークブラウンブルーギル一択です。。


シリーズを使い分ければ、年中無休で武器になる!!

ダグラスレイク戦では、スポーニング絡みの個体を狙っていたため、スポーニングエリアとなるコーブ(入り江)の入り口から奥までを中心に狙っていきましたが、アフター回復系が増えてサマーパターンへと移行していくこれからの時期は、水通しの良いメインレイクの岬やカレントの利くインレット周り、メインリバーの上流部などが狙い目となってくるはずです。

なおこの釣りは、日本にいた頃から公私問わずお世話になっていて、ヤマセンコーシリーズでもとくに5inスリムヤマセンコーを多用していましたね。

ダグラスレイク戦も、その翌々週に行なわれて6位に入賞できたピックウィックレイク戦も、4inオリジナルがメインでしたが、バスのアベレージサイズやベイトフィッシュのサイズ、レイクコンディションに合わせてヤマセンコーシリーズをローテーションすれば、対応できる幅は確実に広がります。

しかもこの釣り、ぶっちゃけてしまうと季節は問いませんから(笑)。

日本でベースにしているのはコレ!

5inスリムヤマセンコー(ゲーリーインターナショナル)

【SPEC】

●全長:5in
●カラー:全7色
●入り数:10本
●価格:1,320円(税込)

4inに比べるとやや波動は控えめですが、それが国内フィールドにベストマッチだと感じます。

ヤマセンコーには3inや5inもあるけれど、まずはオリジナルの4inと、この5inスリムヤマセンコーを準備しておきたいところです。

センコーシリーズ用タックル

【B.A.S.S.オープンでのタックル】

●ロッド:ファンタジスタNew DEEZ 66MLフィネスMAX Ver.2
●リール:レボMGエクストリーム2500SH
●メインライン:X9 0.8号/リーダー:バニッシュレボリューションプレミアム10lb(ピックウィック戦では14lb)

【日本での5inスリムヤマセンコー用タックル】

●ロッド:ファンタジスタDeez 61L スーパーフィネス2
●リール:レボALXシータ2500SH
●ライン:バニッシュレボリューションプレミアム4lb

※ロッドとリールはアブ・ガルシア、ラインはバークレイ製

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