ヘビーカバー攻略用という触れ込みで、この春に登場したジョイントタイプのビッグワーム『バウンティフィッシュ158』。フローティングだったり、ジョイント部分がネット状だったりと、ジャッカルらしいエポックメイキングなモデルだが、開発を担当した片岡壮士、西川慧の2人は口を揃えて『根本的にはビッグベイト』だと言う。その真相とは、如何に!?
バウンティーフィッシュ158を振り返るにはこちらの記事をチェック!
カバーの奥の水面でドッグウォークできるルアーが欲しかった!by片岡壮士
【Profile】
片岡壮士(かたおか・そうし)
2014年のJBトップ50北浦戦優勝を筆頭に、JBトーナメントで数々を優勝を重ねてきたトップアングラー。現在はバス・オブ・ジャパンに活動の場を移しながら、琵琶湖をメインにガイド業も行っている。
スローな展開を制すにはフローティングが不可欠
そもそも、バウンティフィッシュの元ネタとなるアイデアは、5年ほど前にさかのぼるという。
片岡「琵琶湖でビッグベイトがもの凄い流行り始めて、その勢いが今に至るまで続いているんですが『さすがに無視はできないな…』というくらいの釣果が出ていたので、僕もいろいろ使ってみたんです。そして、自分の中で『ドッグウォーク』という結論に達しました。ただ、一般的なビッグベイトには大きなトレブルフックが付いていて、基本的にオープンウォーターで使うことを前提に作られています。でも、僕はアシ原やブッシュに潜んでオープンウォーターまで出てこないバスを狙いたかったので、『カバーの奥に入れられるビッグベイトがほしい』と思ったんです」
それでワーム素材、ということですね。ただ、ワーム素材では少数派とも言えるフローティング仕様です。
片岡「ビッグベイトで仕掛けるドッグウォークの場合はスローな展開も多く、霞ヶ浦では場合によってはステイも長めにとります。そのときはレンジすら変えたくないので、浮くことが必要不可欠になります。もちろんフロッグでも似たような展開には持ち込めますが、158mmというボリューミーな存在感で喰わせるのはバウンティフィッシュだからこそ可能なんです」
フロロをベースにスローな展開でも効果的に使うには「沈まない」PEもあり!
片岡「カバーを攻めるなら耐摩耗性能の高いフロロカーボンラインを使うのが順当です。フロロはライン自体に透明度があるので、警戒心も持たれにくい。一方で、スローな展開をしていくなら、完全に浮いてくれるPEラインを選びます。でもPEは根ズレに弱いので太めの4~6号ですね」
強い波動と大きな存在感はトーナメントでも有効!by西川慧
【Profile】
西川慧(にしかわ・さとし)
ジャッカルの営業スタッフであると同時に、JBトップ50に参戦8年目のプロフェッショナルアングラーでもある。18年の桧原湖戦では優勝も果たし、現在は『リボルテージ』ブランドの牽引役も果たしている。
水面ドッグウォークだけでなく沈ませるのもアリ
――ジャッカルのスタッフとして開発に携わるというのは理解できますが、フィネスアプローチが求められる『日本のトーナメンターとして』となると、これだけのビッグワームは疑問というか…トーナメントでも武器になり得るのでしょうか?
西川「もちろんです。プラクティスの段階ではいろんなルアーを試しますし、その中にはハードなビッグベイトも含まれています。広いフィールドから大きな波動と存在感で魚を探してポイントを絞り込んだり、霞ヶ浦でボラパターンを攻略したりするなら、ビッグベイトは外せないルアーになります。そういう意味では、バウンティフィッシュはカバーの奥まで入れて誘えるビッグベイトみたいなものなので、より強力な武器になると思います」
――使い方は水面でのドッグウォークオンリー?
西川「風が吹いて水面がザワついたりするときには、僕はネイルシンカーを入れたり大きめの#7/0フックを使ったりして若干沈め、水中ドッグウォークも試します。また、最近はパワーフィネスの普及でカバーの中でもバスがスレ気味だったりするので、ジャークベイトのように瞬発的なアクションを入れて、リアクションバイトを誘発するという使い方もあります」
目立つ、見やすい、カラーを使い分ける
西川「基本的には見やすいカラーが有効です。基準カラーはホワイトシャッドで、濁っていればシルエットが強調できるストロングブラック、ブッシュ内で見やすさを追求するならチャートバックシャッド、白濁りならセクシーピンクバックシャッドを」
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